アセスメントは看護過程ではかなり重要でありながら、アセスメントに対して苦手意識を持っている看護師も多いのではないでしょうか。アセスメントの必要性や利点を理解した上で、書き方のポイントを押さえておくことが重要になってきます。悩みがある中で、どのように考えて就職活動をしたら良いかを知っておきましょう。
アセスメントの必要性や利点
看護師にとってフィジカルアセスメントは重要な技術の一つであり、フィジカルアセスメントを習得することによって急変時に迅速な対応ができるのはもちろんのこと、異変が起きる前に気がつくことにもつながります。
スムーズな看護のためにはアセスメントは欠かせないポイントとなるのとは間違いないのではないでしょうか。
アセスメント力や判断力が高まることによって患者さんとはもちろん医師とのコミュニケーションも円滑になり、頼りにされたり患者対応もより迅速に行うことができるようになります。
一昔前とは異なり現在の医療業界は医師の判断を待っているだけというわけではなく、予防のために看護師が出来ることを医師に提案することも看護師の役割となっている職場が数多く存在しています。一昔前なら医師の言葉や判断が絶対であり、看護師はそれに従いサポートや補助をするだけの立場でしたが、近年では看護師の観察や行動により患者の異変を正確に把握していること、そしてそれを医師に伝えて指示を仰ぐことによって急変を予防するシーンも数多く存在していることは間違いありません。アセスメント力を鍛えることにより、患者さんの詳細な状況把握ができるようになり医師の指示の意味を瞬時に理解できるようになって、これからの行動を直ぐに判断できて最善の看護の提供につながっていきます。フィジカルアセスメントを学ぶことにより、患者さんの介護をより円滑に進めていくことができるので看護師としてのやりがいを感じることもできるのではないでしょうか。
アセスメントの基本的な流れ
アセスメントは患者さんの負担になりにくいものから行っていくことが基本であり、まずは問診を行うことが一般的です。
患者さんの主訴や既往歴だったり普段の生活環境や家族歴や構成など患者さん本人の話を聞くことから始めましょう。その後は視覚を用いて身体の形態や機能に異常がないかや、疾患などはないか判断する視診を行います。次に触診となりますが、患者さんに直接触れることになるので今まで以上に気をつける必要があります。
手の触覚や振動覚、温冷覚を確認したり皮膚の異常や温度、そして圧痛の有無も同時に調べていくことになるので見逃さないように気をつけましょう。
打診では患者さんの身体の表面を叩くことにより振動を与えて、共鳴音や濁音といった生じた音で内部の状態を診断していきます。最後に聴診器を使って患者さんの呼吸音や心音などを確認して異常がないか確かめていく聴診があり、基本的にはこの一連の流れとなっています。
アセスメントの注意点
患者さんの中には自覚症状がなかったりコミュニケーションが困難な人もいるからこそ、看護師はフィジカルアセスメントを通すことで、様々な兆候を見逃さないよう慎重に看護していかなくてはなりません。その中でも呼吸や循環の異変となれば生命の危機に直結するケースも多いので、より慎重になったり観察力を身に着ける必要があります。いつもと何かが異なると感じても、バイタルサインは正常で医師の指示内容から逸脱することはない場合も多いのではないでしょうか。
しかし看護師はあらゆる患者を看護しており患者さんにとって最も身近な存在であり、だからこそ今までの経験や観察から直感が鋭くなっているケースも珍しくありません。
その少しのいつもと異なると感じる点が、重要な病気の前兆となっていることもあります。フィジカルアセスメントというのは、直感に基づいた気づきを根拠のある見解に変える技術でもあり、その判断が少しでも早いほど簡易的な処置で済んで患者さんの苦痛の緩和にもつながっていきます。
バイタルサイン測定を行ったことがない看護師はおらず、日常業務だからこそバイタルサイン測定そのものがルーティンワークとなっていて、数値のアセスメントや対応が疎かになってしまっているケースも多いです。バイタルサインをアセスメントにしっかりと生かすことができているのかが重要であり、バイタルサインを測定した意味だったり数値などから現状を正確に判断することが大切です。バイタルサインの理解はフィジカルアセスメントを行う上でもかなり重要なポイントとなってきます。
フィジカルアセスメントは自己学習のみでは自分の判断が正しいのかわからなかったり、苦手意識を持ってしまうことも少なくありません。
経験豊富な先輩看護師のアセスメントを参考にしたり、自分のアセスメントをチェックしてもらってアセスメントが得意で経験豊富な人の目線から対応を学びアドバイスしてもらうことで、学んでいくことができ実務に活かすことができるようになります。
実際に自分が経験していることしか役に立たないというわけではなく、先輩のアセスメントを読み込むことで、擬似体験ができるので知識や経験を増やすことにもつながっていくのではないでしょうか。
急変対応は急性期病院のみに起こるわけではなく、フィジカルアセスメントによって急変の兆候を察知し予測することができるなど、病院のみというわけではなく介護施設やプライベートでも活用できる技術といえます。
アセスメントを書く時のポイント
アセスメントを書くポイントは大きく分けると現状の判断と原因の特定、そして今後の予測の三つとなっています。現状の原因を明確にすることによって今後の予測がしやすくなるのてま、看護計画の立案がスムーズです。アセスメントの際に行う情報収集で大切になるのが、異常があることを判断するためにそれぞれの患者にとっての正常な状態は何かを知ることです。
異常を発見することが大切だと考えてしまう人もいますが、アセスメントでは異常の発見をするのではなく、患者さんにとって正常な状態を把握して異常がある時はどんな時かを知ることが大切になってきます。
患者さんの状態はそれぞれ異なるので、何が正常な状態なのかも患者さんによって様々であり、個々の正常な状態を理解していないことには適切な判断はできないことは確かです。
アセスメントを書く時には、現在の状況を表す現状、現状が起こる原因、そして現状から考えられる今後といった三つを主に考えていき、それぞれの項目に関して冷静に分析し判断することによって具体的な内容が見えるようになります。
思い込みで判断してしまわないことが大切であり、先入観も持たないように気をつけましょう。経験が浅い看護師は先輩看護師に相談したり、作成したアセスメントをチェックしてもらってアドバイスをしてもらうのも一つの方法です。
アセスメントに必要な情報収集はより慎重に丁寧に行うことが必須であり、より多くの情報を集めるためにも患者さんとのコミュニケーションが重要になってきます。
収集した情報を理論に基づいて整理し、順序立ててアセスメントを書いていき先輩看護師からのアドバイスなども活用して積極的に学んでいくようにしましょう。
まとめ
看護師の中にもアセスメントに対して得意不得意は必ずありますが、苦手な人でも先輩のアセスメントを参考にしたりアドバイスをもらうことで上達することはもちろん可能です。アセスメントは看護シーンで避けては通れないからこそ、注意点や書き方のポイントを押さえて自分だけではなくみた人全てが理解できるようにしておきましょう。
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