転職タイミングをいつにすべきか悩んでいませんか?1年以内に転職してしまっても大丈夫なのかが気になっている人もいるでしょう。この記事では看護師の転職のタイミングと在籍期間の関係についてわかりやすく紹介します。看護師にとって在籍期間は退職のしやすさにも影響するので、重要なポイントを押さえておきましょう。
#看護師の転職タイミングは在籍期間を考えよう
看護師はいつ転職するかで迷ったときには、在籍期間を考えて目安を決めるのがおすすめです。すぐにでも転職したいと思ったとしても、次の節目までは待った方がよい場合もあります。節目として考えると良いのが3ヶ月、6ヶ月、1年、3年です。ここではそれぞれのタイミングで何が違うの、どのような転職になるのかを詳しく紹介します。
#3ヶ月・6ヶ月の場合
3ヶ月や6ヶ月は一般的に看護師の試用期間が終わるタイミングです。職場によって違いがありますが、最近では3ヶ月のことが多くなっています。3ヶ月目の時点で上司との面談があって、お互いにOKということになると継続で雇用してもらえるというのが典型的です。継続雇用を前提にしている場合には面談がない場合もあります。
3ヶ月目や6ヶ月目の時点で退職して次の職場に移るのは、ネガティブに捉えられやすいので注意が必要です。看護師として現場が求めている役割を果たせなかったのではないか、トラブルを起こしたのではないかと疑われやすいからです。3ヶ月目に退職した時点で転職活動を開始していて、ブランクができている場合には特に疑われやすいので気を付けましょう。
実際には転職活動に早くても数週間、長ければ数ヶ月かかります。3ヶ月目に空白期間なしで転職するのは至難の業です。6ヶ月目であれば、働いているうちに相性が合わないことがわかってきて転職活動をしたという状況なら空白期間をゼロにできる可能性があります。ただ、試用期間が6ヶ月の職場もあるので、ぴったりのタイミングで退職にならないようにした方が転職先から懸念されずに済みます。試用期間が3ヶ月なら5ヶ月目には転職できるようにしたり、7ヶ月目に入職できるようにしたりするのが無難です。
#1年以内の場合
6ヶ月を超えて1年以内の転職は看護師がよく悩むパターンです。半年くらいしてから人間関係が厄介になったり、もっとやりがいのある仕事を任せてもらえるはずだったのに任せてくれなかったり、試用期間が終わった途端に夜勤ばかりになったりする場合もあります。1年以内に転職する看護師は「何か職場で問題があったはずだ」と思われやすいので注意しましょう。
1年以内の転職は可能ですが、明確に説明できる理由がないと厳しい場合がほとんどです。夫の転職で引っ越すことになった、親の介護が必要になって勤務時間を減らせる働き方をしたくなった、子供が生まれることになって働きやすい職場を探しているといった理由なら受け入れてもらえるでしょう。基本的に人間関係などのトラブルが原因で転職する場合には不利です。
ただ、施設によって捉え方は違います。例えば、病院からクリニックに転職して1年以内に健診センターに転職を志望するというケースがあります。「病院からクリニックに移って、患者様やご家族とのコミュニケーションの機会が増えました。予防の重要性がよくわかり、看護師として予防医療にかかわりたいと思い、貴社を志望しています。」といった話ができれば検診センターで歓迎してもらえる可能性があるでしょう。違う種類の職場を選ぶ場合には、数ヶ月の経験で考え方が変わるのももっともなことです。納得できる理由をつけられれば在籍期間が1年未満でも転職できます。
ただ、数ヶ月しか在籍していなかった場合には、その職場で経験を積んで実力を身につけたとは判断してもらえないでしょう。新しいスキルは持っていないという前提で評価されます。新しいスキルを身につけて実力をアピールしながら転職活動をしたい場合には、1年未満の在籍期間では厳しいのが現実です。
#3年未満の場合
1年を超えて3年に満たないくらいの在籍期間になった場合には転職が比較的自由になります。勤め先の施設の状況も概ね把握でき、基本的な業務は自分の判断でおこなえるようになっていることが多いでしょう。1年少々か、3年弱かによって違いがあるのは確かです。ただ、看護師として学ぶべきことを学んだという認識を応募先の施設からも持ってもらえるようになります。
人間関係などの後ろめたい理由で転職する場合にも、あまりネガティブに捉えられることはなくなります。正直に話をしてしまうと懸念事項にされてしまうのでポジティブな転職理由を説明する必要はありますが、「身につけたかったスキルは習得できたので、もともとやりたいと思っていた仕事ができる貴院で働きたいと考えております。」といった説明をすることが可能です。
3年未満の場合にはベテラン看護師とは見なされないのが一般的です。あくまで担当していた診療科の業務について基本的なところは押さえていてほとんど教育なしで対応できるレベルと認識されます。専門スキルが十分で何でも任せられるというくらいの評価を受けられるのは3年目以降です。
#3年以上の場合
看護師が3年以上、同じ職場で働いてから転職する場合には転職の内定を獲得する上では有利になります。3年間くらい働いていれば新人教育ができるくらいの現場経験を積んでいると判断されるからです。キャリアを生かして転職したいという看護師には3年を区切りにすると良いでしょう。
ただ、3年以上のキャリアがあると退職が難しくなりがちです。施設としては3年以上もの年月をかけて育て上げてきた看護師が現場を離れてしまうのは大きな損失になります。特に人手が充足していない施設の場合には、新人教育も実務もカバーできる優秀な看護師なので積極的に引き留めるのが普通です。転職先が決まっても、なかなか退職が決まらなくて苦労してしまう場合があります。転職先が理解を示してくれないと内定を取り消されるリスクもあるので注意が必要です。3年以上の経験を積んでから転職するときには、転職先から内定をもらうことと同じくらいに退職手続きをスムーズに進められるように根回しをするのが大切です。看護師長や看護主任などの直属の上司には早めに話をしておき、代替の看護師の採用を進めてもらったり、引継ぎ手を決めてもらったりしましょう。
#基本は転職したいと思ったら迷わないこと
看護師は節目を越えたかどうかによって転職のときに大変なポイントが変わります。1年を超えて3年未満のタイミングは比較的動きやすいでしょう。ただ、看護師としてのキャリアを築き上げていくなら3年以上の経験を積むのが大切です。逆に1年未満だったとしても、もっとやりたいことが見つかったり、職場の人間関係などで悩みができたりしたときには躊躇せずに転職した方が今後の人生を豊かにできます。
転職したいという気持ちが芽生えてきたら、今がベストタイミングと考えるのがおすすめです。1年を越えないと駄目だと思って数ヶ月を無駄にしてしまうよりも、もっと働きたいと思える職場を見つけて転職に挑戦しましょう。節目の前後で大変に感じるポイントが変わるだけで、どのタイミングでも多かれ少なかれ厳しい面はあります。転職を思い立ったが吉日と考えましょう。
ただ、在籍期間による違いは看護師としてのキャリア構築に影響する点には注意が必要です。次の節目だけは意識して、節目を越えた後と今すぐのどちらでメリットが大きいかを考えましょう。両者を天秤にかけてみて甲乙つけがたいというくらいなら、今すぐに転職活動を始めた方が後悔しません。途中で転職活動をやめてもう少し働くということも可能なので、思い立ったら行動を起こすように心がけましょう。状が強くて、日常生活に影響が出てしまうようであれば、入院も視野に入れる。
まとめ
看護師の転職タイミングについて詳しく紹介してきました。在籍期間によってこれほど大きな違いがあるとは思わなかったという人もいるのではないでしょうか。1年は大きな壁なのは確かです。ただ、数ヶ月は人生にとって貴重な時間なので、節目を待つメリットが大きいのかどうかは慎重に考える必要があります。今も将来も大切にするために前向きに転職活動を進めていきましょう。
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