看護師の働き口は数多くありますが、働き続けるとなると別問題で、さまざまな理由で、働き始めて1年未満で転職を検討することもあると思います。
私も転職した病院の部署が合わず、働き始めて5ヶ月で転職活動をした経験があります。結局転職はしなかったのですが、転職活動中に感じていた、勤続1年未満での転職のメリット、デメリットと、その時に有益だったことについてお伝えします。
まず、自己紹介をさせていただきます。
病棟看護師歴2年で第一子を出産。その後、旦那の転勤で育休中に退職し、引っ越し先の病院外来に転職。ベテランばかりの外来勤務では知識不足、経験不足によりどんどん萎縮→報連相がタイムリーにできなくなり仕事が上手くいかなくなる→自分はだめなんだと自信がなくなり心身が疲弊する→家事育児もできなくなり入職後5か月後に転職を決意。
看護師転職エージェントに登録して転職活動をすすめている中、外来師長に退職したい旨を相談すると部署移動と勤務時間の変更を提案してもらい病棟の時短勤務へ変更、そのまま病棟にて現在勤続3年目に突入しています。
師長の配慮のおかげで転職せずに同じ病院内で働き続けていますが、もし配慮がなければ身体的精神的に疲弊していたので転職したほうがよかっただろうと思っています。
そんな私が入職5ヶ月で転職活動した時に感じた、勤続1年未満での転職活動のデメリットは2つあります。
①「応募先の幅が狭まる。特に、優良な職場に採用されない可能性が高まる」
転職活動中、自宅近くの慢性期病院を希望しましたが、「この病院は勤続年数が短い人は採用しないと思う」と応募をすすめられないことがありました。もちろん、応募自体は可能なのですが、勤続年数が短い時があると「この人は長く働いてくれるかわからない」と思われて採用されない可能性があるのだと感じました。
もし、とにかく人手不足の職場ならば看護師資格さえあれば採用されるとは思いますが、人手不足で多忙な職場で働き始めても結局疲弊して次の転職活動につながるだけです。現職看護師が辞めにくく、優良な職場こそ、応募者になにか不安要素があれば採用しない余裕があるため、1年未満での転職歴があると、特に優良な職場への転職へのハードルが上がるように思いました。
②「すぐに退職した理由を聞かれる。」
これは相手からすると気になることなので当然の質問ですが、人間関係、職場環境への不満を表すと「うちにきても同じように不満ばっかり言って、すぐ辞めるのではないか」と思わせてしまいます。私は、引っ越しに伴う転職の時は転職理由に困りませんでしたが、外来が合わずに転職活動したときは、どこまで正直に話してよいのかわからず困った覚えがあります。自分に至らない部分があっての転職ですが、その部分を強調しすぎると採用したいと思ってもらえない可能性がありますし、部署環境を理由にするのは文句が多い人とみられる可能性はあるしで自分一人で文を考えるのは難しく、エージェントの方に伝え方を相談した覚えがあります。
③「病院ごとの違いを覚え直す必要がある」
転職をして新しい環境に馴染むというのは、想像以上にストレスがかかるものです。
私の場合は、新卒で2年間働いた病院も、現在の病院も電子カルテですが、利用している会社が違うため操作方法が全く違い、転職当初は大変苦労しました。
医師への報告の仕方や看護方式の違いなどさまざまな違いがあるため、勤続1年未満での転職だと、せっかく覚え始め、慣れ始めてきたころに転職して、もう一度別のことを覚え直すという負担があると思います。
一方で、勤続1年未満であろうと転職するメリットも2つあります。
①「心身ともに疲弊していた場合、環境を変えることで心機一転できる」ことです。
当時の自分を振り返ると、負のループに陥って自分に自信がなくなり、家でも暗い顔をしていて、食欲がなく体重が劇的に減少していたりと私生活にも悪影響が出ている状態でした。あのまま働き続けていたら、間違いなく心身を壊していたと思います。自分の体と心の健康が人生で一番大切です。もし、つらい状況から抜け出せず、心身に影響が出始めている場合は、勤続年数を考えずに転職活動を検討したほうがよいと思います。
②「環境がかわることにより負のループから抜け出せる」
転職を考えるほど職場で上手くいっていない場合、自分に原因があり反省しなければいけないことも多々あるとは思いますが、必ずしもそれだけとは限りません。
チームプレイが得意な人、自分のペースで仕事するのが得意な人、おむつ交換の臭いはどうしても無理な人、病棟で患者さんと関わるのは好きだけど手術室勤務だとしんどい人、さまざまだと思います。
自分に合う場所、今は未熟でも頑張ることができる職場は必ずあるはずです。なので、どうにも上手くいかないのであれば、勤続年数は考えずに転職検討したほうが、好転するかもしれません。
私は外来では、毎日上手くいかないので反省、振り返りをしていましたが、だんだん萎縮して報連相ができなくなり、事態を改善する方法が思いつかず、自分は看護師に向いてなく、キャリアはお先真っ暗だと思っていました。環境をかえてしまうことは大切だと思います。
以上、転職のメリット、デメリットについてお伝えしました。
からだを壊してまで働くことはないと思いますが、勤続1年未満だとデメリットの影響が大きいのも事実です。
そのため、「転職する」「転職しない」という2択に、「現在の職場で環境をかえてもらえるか交渉する」という第3の選択肢もいれると良いと思います。
上司の理解によると思うので一概には言えませんが、部署移動を希望したり、正社員からパートに変更したり、どうしても合わない人とは密に関わる機会は減らしてもらったりと、配慮していただくことで同じ職場で働き続けられるかもしれません。そうして、勤続年数をある程度稼いでから転職活動すると上述のデメリットは薄くなり、転職活動が上手く進みやすくなるかもしれません。
そして、転職活動をするにしろ、現在の職場環境で交渉するにしろ、まずは「今の職場で転職を考えるほど嫌なこと」を整理していくといいと思います。嫌なことはさまざまあると思いますが、そのなかでも「これはしょうがない」と妥協できることと、「どうしてもしんどい。嫌だ」と妥協できないことがあると思います。「人間関係はどこにでもいやな人がいるからここで頑張ろう」「残業が多すぎるし残業代がでないのが私生活に影響がでるから困る」「ここでは求めるキャリアは積めないから、もう少しだけ働いて最低限の知識とスキルを学んだら転職しよう」などいろいろな思いがあると思います。その自分の価値観を整理し、自己分析していくことで、現部署の上司と話す際の交渉がしやすくなるし、転職活動時にも勤続1年未満で退職した理由が答えやすくなります。
私の場合は「人間関係はよくはないけど特に気にしていない。私は外来勤務できるほど経験がなく、てきぱきと聞いて動ける性格でもないため外来の勤務が合わない。仕事ができるようになりたいし、看護の勉強をしたいのに、萎縮して負のループに陥っているので何をしても上手くいかない。病棟勤務などに環境をかえて、自分のペースで経験を積んで自信を取り戻したい」と自分の思いを整理しました。私は転職するしかないと思い込んでしまいましたが、師長が部署移動と、小さいこどもがいるため時短勤務への配慮をしてくれたおかげで、転職しなくても環境がかわり、病棟で勉強して経験を積んだ結果、過度の自信喪失はなくなりました。
私は結果的に転職をしていませんが、自分の思いを振り返って整理したことが、師長に伝える時に役立ったので、転職活動しようと考える時にはまずは自己分析から始めることをおすすめします。
まとめ
看護師の仕事は理想と現実のギャップが大きい仕事だと日々感じています。多忙だし責任が重く、人間関係が複雑な職場もあり、すべての職場が自分に合うわけではないです。
「入職1年未満の転職はOK か」と聞かれたら「OK 」だと私は答えます。ただ、何事にもメリットとデメリットがあるため、自分の思いを整理して、どんな選択を選ぼうが「この時点の自分が選んだ最良の選択はこれ!」と自分が納得しているかが大事だと思います。お互いに、自分の健康を第一に、看護師として働き続けられるよう精進しましょう。
お読みいただき、ありがとうございました。
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