今まで看護師の仕事しか知らない私が、色々な方と知り合い学んだことが沢山あります。時には看護師続けられるかなと思ったこともありました。今回はそんな中でも認知症の方の関わり方として私が経験したことを書かせて頂き、看護師とは何かを少しでも伝えることが出来たらと思います。
看護師になったばかりの頃は、看護師として緊張感を持って仕事をしていました。
先輩看護師にも何度も怒られたこともあります。
医師への報告も上手く出来ず、申し送りも上手く出来ず、早く成長したいなと思いながら新人看護師時代を送っていました。
そんな中で認知症の方と関わるのが難しく戸惑うことが沢山ありました。
今は経験を積み、認知症に関する勉強をしています。
少し認知症の方に携わった経験をお話します。
認知症の方ばかりではなく、高齢者に多いのですが、入院初期は環境が変わる為、家に帰りたいと落ち着かない方がいます。
そして帰りたいけど帰れない為、離院してしまう方もいます。常に見守りが必要な状態です。
しかし、見守るには他の方の看護もあるので限界があります。見守りが出来るようにするには時間を決めて他の看護師と交代で見守りをすることしか出来ませんでした。何故なら他の患者さんもいるので難しいのです。それが出来ない場合には、やむを得ない時に行う身体拘束という発想に繋がってしまいます。
それにはしっかりアセスメントするのが重要です。
誰でも拘束は辛いものです。されてる方が1番辛いとは思いますが、そのご家族もやり切れない気持ちになります。
まして拘束は人の自由を奪うからです。なので、出来るだけ拘束がないようにセンサーベッドの活用をします。これは患者さんの動きに合わせて音が鳴る設定が出来るのです。センサーを使うことで少しでも苦痛がないように入院生活をして頂けたらと思うからこそ、出来ればセンサーでの対応にしたいです。
ただこのセンサーに関しては認知の程度によってはリスクが大きいと知りました。動きが速い方だとセンサーキャッチが出来ても、看護師が行くまでに動いているからです。動けることは素晴らしい事ですが転倒の危険等を考えると心配で仕方がないからです。そこで認知症の勉強をしました。
帰宅願望の強い方にはカレンダーを用意し、毎日の日課を確認することにしました。日課を確認することでその人らしい日常が送れているのです。また、その方の趣味や今までの生活環境をアセスメントをし、花が好きとのことだったので花の本を見せたり、花が咲いている場所に散歩に行く等しました。
することで安心した日々を送ることができ笑顔も見ることができました。やはり、人は人間らしい生活を送ることで自分らしく生きていられていると感じます。
誰も好きで認知症になっているわけでない。そして認知症看護で学んだことは
多職種と連携することで早期に防げることもあると言うことです。
家族を含めたカンファレンスを適宜行うことも大切です。
認知症看護の基本は理解していても大切なのは応用です。
それには一人では出来ない事もあるので周りの動きを見て、考え動く事が重要です。認知症の方の特徴は様々で思いがけない事をしてしまうことが只々あります。
環境によっては認知症病棟のような所もあります。
以前に認知症病棟に見学に行ったことを思い出します。
そこには拘束はなく自由と言う言葉が合っている場所です。そのような場所でないと、つい拘束という言葉を考えてしまう。
だからこそ看護師としてしっかりアセスメントをし早めの対策が必要なのです。予測をしない行動が多いからこそ、常に予測をした動きが必要ではないかと思いました。私は常に先を考え予測した動きをしています。このように予測した動きをする事で安全を守ることも出来るし認知症ケアとして、その人らしい日々を送ることも出来ると感じています。
たまにメディアで認知症の方の特集をすることがあります。
一般の方が見ると、大変だよねという言葉で終わってしまうのではなかと思います。私が看護師でなければ私も大変なんだなとその一言で終わっていると思います。
今私は、認知症看護は深く難しいのですがやりがいがあると感じてまいす。
そんな私が看護師を続けられていられるのは新人だった私を教育してくれた先輩看護師です。
適確な動きをする先輩を見習い、看護をしてきました。
先輩看護師の動きを自分の物にすれば少なくとも効率の良い動きが出来てくるはずです。しかも適確な判断が出来る方の動きを自分のものにすれば自分も成長します。何もわからなかった頃の私は、その看護師の良い所を見て成長してきました。そして私は看護師を辞めたいと思うこともなく、逆に看護師しか出来ないと思って今まで来ました。なので、今の自分があるのはその方のお陰だと思っています。
是非、近くにこのような看護師がいたらお手本にしてください。
話はそれましたが、もう一つ認知症の方での体験をお話します。昼と夜の行動が違うということです。昼間は穏やかに話をしていても、夜一人になると声を上げたりして表情が堅くなる方がいます。やはり夜は暗くなり静かになる為か行動が昼間と違ってしまうのです。
なので、なるべく昼間起きて頂くようにして夜は良く眠れるような看護が必要です。なかなか難しいこともありますが昼と夜のメリハリをつけてあげる事が重要です。看護体制にもよりますが認知症看護にはチームで動くことが大切です。
前にも述べたように連携していくことがその人に合った看護が出来て来るのです。
そして、認知症の方がご自宅で生活していくのにはご家族の協力は必須ですが、いかに支援をしてあげられるのかも看護師としての役割ではないかと思います。認知症の方がご自宅で生活するのはとても大変な事です。
何故なら、介護が必要とする方ですと、ご家族の負担も大きくなります。そうなると介護する側が倒れてしまうかもしれません。うつ病になる方もいると聞きます。そのような事態にならないように、環境を整える為にも地域との連携が必要になってきます。
ご家族含めて安心して生活の確保が出来るようにしなければならないからです。働かなくては生活も出来ないですし、仕事と介護の両立はとても難しい。この為、施設への入所も考える方も多くいます。私は何度もご家族の不安を聞いてもきました。とても認知症の方の介護は全体での協力体制がないと自宅での生活が難しいことを実感しています。
退院支援という言葉があります。
何度もご家族や地域で支援をする方と話し合いを持ち、計画的に進め安全に住み慣れた地域で生活出来るようにしていくことです。
私は高齢者で認知症が多い我が国で、退院支援に関わることで看護師としてやりがいを持てるると実感しています。
退院支援に関わることで地域の特徴や様々な職種の役割を学ぶことができ、これからの自分の成長に繋がるからです。
これからも高齢者が増える中、急性期だけの看護が看護師ではなく、こういった関わりも看護師として必要なんだと学んでいって欲しいと思います。
認知症は苦手という看護師の方もいると思いますが、違う視点から見れば楽しいと思います。看護師不足やキツイ仕事だと言われることが有りますが、看護師として人の命を守ることも大切ですが、人に思いやりの気持ちを持って寄り添うことも大切なんだと実感できます。そうなることで、どんな人にも優しくなれると思います。認知症の研修も沢山、開催しています。私は何度かセミナーに参加したこともありますが、やはり現実問題、認知症の看護の難しさやご家族含めた看護の大切さを学びました。スキルアップとして認知症専門看護師を目指そうと考えてます。これからも看護をしていくうえで、もっと理解を深めることで正しい知識で携わっていきたいです。
まとめ
看護師にも色々と考えもあります。今まで看護師の仕事しか知らない私が、色々な方と知り合い学んだことが沢山あります。時には看護師続けられるかなと思ったこともありました。今回はそんな中でも認知症の方の関わり方として私が経験したことを書かせて頂き、看護師とは何かを少しでも伝えることが出来たらと思います。こらからも看護師として患者様の立場に立ち、寄り添う看護をしていきたいです。思いやりの心を持ち続けていきたいです。私は看護師になって後悔はしていません。やりがいがある職業だと実感しているからです。人と話、触れることで沢山のことを学ぶことができ、沢山の人との出会いもあり、自分を成長してくれる職業です。
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