看護におけるPNSとは?アセスメントにつながる要素を解説! 

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#2407 2023/12/13UP
看護におけるPNSとは?アセスメントにつながる要素を解説! 
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看護の新しいあり方としてPNSが登場して話題になっています。看護アセスメントをする上でもPNSが導入されると大きな変化が生まれる可能性があります。ここではPNSの概要と看護アセスメントにつながる要素を紹介するので参考にしてください。

#PNSとは

PNSとはPartnership Nursing Systemの頭文字を取った言葉で、日本語ではパートナーシップ・ナーシング・システムといいます。看護師がパートナーを組んで看護にあたる仕組みを指します。日本の病院では一人の看護師が複数の患者を担当するのが一般的で、同じ患者に対して同じ時間に二人の看護師が割り振られることは基本的にありませんでした。もちろん、1人の看護師が患者を24時間にわたって看護することはできないので、引き継ぎをして別の看護師が担当することはよくあります。ただ、勤務時間が重なっているのはほんのわずかで、パートナーとして連携を取れるような状況ではないのが一般的です。
PNSでは看護師が二人三脚になって一緒に働く仕組みです。福井大学附属病院が開発した後、さまざまな病院で独自の形に作り替えながら導入してきています。

#PNSのメリット

PNSに注目してシステムとして取り入れる病院が増えてきているのは今までの看護師の仕事のあり方に比べてメリットがあるからです。PNSのメリットを簡単に確認しておきましょう。

・ダブルチェック体制の確立

PNSによってダブルチェック体制が整えられるのがメリットです。看護師が注射や点滴管理などでミスをすると患者の治療に大きな問題が生じるリスクがあります。2人体制で患者の対応をすることで重要な業務についてはダブルチェックを基本にすることができます。患者や家族に医師からのアドバイスを伝え忘れてしまったといったトラブルも起こりにくくなり、全体として医療の質が向上するのがPNSの魅力です。インシデントの発生リスクも低くなるので、安心してもらえる看護体制を整えられます。

・患者対応の迅速化・柔軟化

PNSによって患者対応を迅速化・柔軟化できます。2人の看護師が対応できる状況になるからです。ナースコールを受けたときに、たとえ1人が他の患者の対応をしていたとしても、もう1人が病室に向かうことができます。また、他の医療の関係で看護師が不足してしまったときにも、2人ペアのうちの1人を他の業務に回すことが可能です。それでも患者の対応をもう1人の看護師が担当できるため、大きな支障を来すことはありません。看護師の人材のバッファーができるのもPNSを導入するメリットです。

・最初の相談相手の確保

パートナー関係にある看護師が決まることで、仕事で困ったときにまず相談する相手がはっきりとするのもPNSのメリットです。1人で仕事をしていると他の看護師に質問するのもはばかられてしまうことがよくあります。プリセプター制度があったとしても、プリセプターが忙しそうだと些細な質問をするのは迷惑になると思ってためらいがちです。しかし、二人三脚で働くパートナーが決まっていれば気軽に質問できます。都合があって他の業務に呼ばれたときにも、簡単な申し送りだけで引き継ぐことができます。困ったときの相談相手で迷わずに済むだけでなく、業務効率も上げられる仕組みです。

・看護スキルの補完

PNSは看護スキルを補完できるのがメリットです。看護スキルは看護師がそれぞれ身に付けているもので、自分ではできないこともたくさんあるでしょう。患者の容態を見て必要な対応がわかったとしても、自分ではスキルがないから対応するのは難しいという場合もあります。その際にパートナーの看護師がスキルを持っていれば代わりに対応してもらえます。お互いに不足しているスキルを補完することで、患者にとって最大限の看護をおこなえるようになります。

・心理的負担の緩和

パートナーがいることで看護師は心理的負担が緩和されるでしょう。一人の患者の看護を一人で背負うのは大きなプレッシャーになります。些細なミスをした影響で容態が悪化するかもしれない、コミュニケーションがうまくいかなくなって適切なアセスメントができなくなるかもしれないといった不安に駆られることはよくあります。しかし、PNSならパートナーの看護師がカバーしてくれる状況があるので心理的に楽になります。

・書類業務の分散と軽減

PNSでは看護師にとって時間的な負担が大きい書類業務の負担が減ります。看護記録や看護アセスメントの書類を書くのは時間がかかり、残業が発生する原因にもなっています。PNSでは業務をパートナーとシェアして進めることができるため、書類業務を分散させることが可能です。パートナーが書類業務を得意としているならすべて任せてしまうこともできます。逆に自分は書類を書くのが好きなら引き受けてしまい、代わりに患者の看護を優先して担当してもらうことも可能です。

#PNSが看護アセスメントにつながる要素

看護の新しい体制としてPNSはメリットがたくさんありますが、看護アセスメントとはどのような関係があるのでしょうか。PNSは看護アセスメントの質を上げながら、負担も減らすことにつながります。具体的にどのようなつながりがあるのかを確認しておきましょう。

・パートナーと情報共有ができる

PNSでは看護アセスメントに必要な情報をパートナーと共有できるのが特徴です。自分が患者の観察をしていても気付かなかったことを、パートナーが気づいて共有してくれることがあるでしょう。逆に自分がパートナーに気付いたことを伝えたら感謝される場合もあります。このような情報共有による連携で、患者の主観的情報を幅広く手に入れることが可能です。検温などの看護師が対応する基本的な検査結果についても、必要なタイミングでどちらかがおこなえば良いので、分担して情報共有するという形でスムーズにできます。

・パートナーと相談して看護アセスメントができる

看護アセスメントがこれで正しいのかがわからないといったことはよくあります。複雑な状況ではアセスメントの内容が合っているのか、誤解している部分はないか、医学的に考えて正しいのかといった点が不安になることは稀ではありません。PNSが導入されていると、看護アセスメントで困ったときに気軽に相談できます。患者の状態についてよく理解している看護師と相談できるので、スムーズにアセスメントを進められるでしょう。

・看護アセスメントを分担できる

PNSでは看護アセスメントはそれぞれがおこなうこともできますが、分担することも可能です。同じ患者のアセスメントを同じ情報に基づいておこなうなら、どちらの看護師がやっても良いのは明らかでしょう。アセスメントに苦手意識があったら相手に任せるということも可能です。お互いに苦手なら最初は一緒に相談しながらアセスメントをして、慣れてきたら交代でおこなうといったやり方もあります。最終的に分担すればアセスメントの時間を節約できるので、残業も減らせるでしょう。

・自分だけではできない看護計画を立てられる

看護師は自分にはない看護スキルを持っているパートナーを持つことで、自分だけではできない看護計画を立てられます。パートナーに相談すれば「これが患者のためになる」という看護を担当してもらうことができるからです。スキルを持っているパートナーの目から見て正しい判断かどうかも評価してもらえます。看護アセスメントでは結果に基づいて今後、患者のためになる看護計画を立てるのが重要です。自分ではできないという理由であきらめずに、前向きに計画を立てられるのはPNSのメリットです。

まとめ

看護師への転職する方法は社会人からでも実現可能ですが、その過程にはいくつかのステップと注意点があります。まず、看護師の資格取得が必要で、看護学校での学習と国家試験合格が不可欠です。学び直しのアプローチとして、カリキュラムの履修や実習経験が重要です。実践的なスキルの習得を通じて、社会人経験を活かしましょう。 また、看護師になるには倫理と法律の遵守も欠かせません。倫理的なケアと法的な規制を理解し、患者さんの権利と安全を確保する役割が求められます。倫理と法律は密接に関連しており、バランスよく遵守することが看護師としての成功の鍵となります。 最後に、看護師への転職は充実感とやりがいのあるキャリアですが、その過程は努力と学び舎が必要です。倫理規定と法的要件を順守し、患者さんへの質の高いケアを提供することが、看護師としての使命です。看護学校での学習と実践を通じて、看護のプロフェッショナルとして成長しましょう。

まとめ

看護師はPNSが導入されている職場では看護アセスメントをしやすくなることがわかったでしょうか。看護師のパートナーがいるのは心強いので、不安がある人はPNSが導入されている病院を選ぶのがおすすめです。協力して患者の看護ができるだけでなく、より良い看護アセスメントを協力して効率的にできるようになるでしょう。

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