就職・転職面接では、どんな質問をされるのか想像しながら対策を立てるものの、時には想像を超える質問をされることがあります。そのような場合、どのように瞬時に考え、答えるべきなのでしょうか。そのような質問に対するポイントを紹介していきます。
・自分の予想外の質問をされた時にはどのように対応するべきか
就職・転職面接対策としてさまざまな情報がネットにも公開されています。また就職・転職サイトを通して求人に申し込んだ時には、自分の担当者が面接対策までサポートしてくれる場合もあります。
しかし、どれほど対策をとったとしても、面接官がどのような質問をしてくるかといことは誰にも分らないのです。それは、履歴書や職務経歴書をもとにどんな質問をしようか面接官も考えてくるからです。
自分の病院にとって力になってくれる人材を求めています。そのため、この人はどんな経験があるのかな、どんな点が優れているのだろうかということを知りたいのです。そのため、面接ではいろいろなことを質問してくる可能性があります。特に履歴書や職務経歴書に書いてあることは、見ればわかる、それ以外のことを聞いてみたいと思っている面接官がほとんどです。
面接の場において、もしも自分の想像していない質問が来ると、動揺して上手く答えることが出来ないかもしれません。そんな時には、どんな風に対応するべきでしょうか。
間があいてしまったり、沈黙になると面接官に対する印象は悪いものになるような気がしますね。しかし、予想外の質問に対しては少し考えなくては上手く答えられない場合もあります。何とか答えようとしてまとまりがなくしどろもどろになることも避けたいことの一つです。
そんな時の一つのポイントとしておすすめしたいのが、正直に自分が思っていることを伝えること。「答えになっているかどうかは分かりませんが、私はこのように思います」とか、「説明するのが難しいのですが、今はこのように思っています」など、一度前置きを置くことが一つのポイントです。そしてその後自分の言葉で本心を伝えるのです。そんなことをいっていいのかと思う人もいるかもしれません。しかし、面接対応のガイドブックに載っているような模範解答ではなく、自分の頭で考えて本心を伝えることは、意外と相手の心に響くことも多いのです。
・始めから無理だと感じていることを質問されたらどのように答えるとよいのか
例えば、事前に求人をみて、自分はこんな経験はあるけれど、この求人の要望にすべて当てはまる経験はないなと感じたとします。しかし、通勤しやすい、給料が良い、スキルアップにつながるなどの理由があれば、一度面接にトライしたいと思うこともあるでしょう。
面接に至るまでは、自分にはこのような経験はあるということを履歴書や職務経歴書などでしっかりとアピールすることもできますが、出来ないことをわざわざ書くことはありませんね。それは不利になってしまうこともあるからです。
しかし面接ではそういったことを改めて聞かれることがあるのですね。自分にとっては、聞かれると嫌なところです。
例えば、臨床の経験は長いけれど、その中で実は終末期や緩和ケアの経験はないという場合を考えてみましょう。総合病院にはいろいろな科があります。そのため自分が選択した科、例えば耳鼻科や皮膚科、整形外科といったようなところでは終末期に接することは少ないかもしれません。
反対に内科や外科、小児や緩和ケアといったところでは、何度か経験したこともあるかもしれません。
しかし、もしも在宅医療にかかわりたい、訪問看護で勤務をしたいといったときに必ず遭遇するのが終末期や在宅看取りといったことなのです。そのため、訪問看護を希望した場合、その面接では「終末期や緩和ケアなどどれくらい経験がありますか」と質問されることがあるのです。
自分が経験していないものを「経験している」と答えるわけにはいきません。しかし、経験がないからといって、採用されないのは納得がいきませんね。その場合は、「これまで携わったことはありませんが、これからは必要な事として、習得していきたい分野の一つです」「これまで病棟では経験することがなかったけれど、訪問看護では必ず遭遇することになるので、しっかりと勉強していきたいと思います」などと返答するのがおすすめです。
これからの学びたい分野を伝えること、積極的にかかわっていきたいことをアピールすることが出来ると、未経験であってもこれから習得していきたいんだなと相手に良い印象を与えることが出来ます。それが面接合格につながることもあるのです。
・びっくり予想外の質問は場を和ませる?
面接の時には緊張感に包まれています。そのため、次に何を質問されるのかと大きく身構えていることも多いでしょう。しかし、突然に予想外な質問をされることがあります。
著者である私はこれまで数回の転職をしたことがあります。その中でびっくりした質問が二つありました。
その一つは、「履歴書に記入されている病院から家までの距離だと交通費は出ませんがいいですか」ということです。求人をみたときに、福利厚生や交通費がでるということは記載されていました。しかし、〇〇キロ以上なら交通費がでるといった細かいことは記載されていませんでした。
自分が気になれば転職サイトの担当者に聞いて先に確認をすることもできたでしょう。しかし、その時には交通費のことまで気にしていなかったのです。
突然の面接官からの話にちょっとびっくりしました。そして「交通費はでませんがいいですか?」の質問に「はい」と即答したのです。びっくりしたことから思わず出た「はい」という返答でしたが、後から考えてみても他の返事のしようがなかったと思います。
就職したのちに他の人が交通費について話をしているとき、私は交通費の対象外であるため、少し残念だなと思ったことはあります。しかし、病院と自宅の近さがその求人を選んだポイントでもあったので、そこは割り切るしかないなと気持ちを切り替えました。
またもう一つびっくりした質問があります。私は転居したときに転職したのですが、「ここにきていいなと思ったところはありますか?」と質問を受けたことがありました。まだ引越して間もないとき、そして引越しの片付けや転職活動で忙しくて、まだまだ転居先の近隣を散策する余裕もない時期だったので、その質問を受けたとき少し考えてしまいました。
今後、転居を機に転職を検討する場合、もしかすると同じような質問をされる場合があるかもしれませんね。その土地の人は、自分の街の良いところを言ってもらえると嬉しいようです。また自分の街の再発見が出来るので、新たな視点を知りたいようです。
このように、転職を数回繰り返していると、これまでさまざまな質問を受けてきたことが分かります。もちろん対策はとっていても、予想外の質問をされることは当然あります。面接の対策というのは無限にありますが、予想外の質問をされたときに、どのように受け答えすることが出来るかというところも、面接官にチェックされているポイントだと感じます。
またこれまで難しい質問ばかりで緊張感が漂っていた面接室でも、質問の内容とその答え方次第では、その場が和やかになることがあります。現に私が引っ越してきて「この街のいいところ」を伝えた時、その面接室の空気が変わったような気がしました。そして私も少しリラックスして本心を伝えることができ、無事に面接をクリアできたのでした。このような経験から、どんな質問に対しても誠実に本心で答えていくことが一つのポイントになると感じています。
まとめ
就職・転職の面接というのは、直接的な対面で質問を受ける場になるので、とにかく緊張することが多いです。対策をとることは大切ですが、予想外の質問というのは必ずあるもの。そのため、それらに対しては、誠実に本心で答えていくことが大きなポイントになります。
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