看護師の転職は、一般的な業種に比べると、すぐに決まりやすいと言われてます。そうは言っても転職はエネルギーを要する作業であり、自分に合ったより良い転職先を見つけるにはポイントを押さえながら行動するのがおすすめです。この記事では、自分の転職を何度か成功させたことがある、私の体験もふまえた内容をお伝えします。
看護師が転職する際にすぐに決まる秘訣をお伝えします!
看護師の転職を考えているあなたは、なるべく早めに次の就職先を決めたいと思いませんか?
結論から言えば、看護師の転職がすぐに決まることは可能です。
なぜなら、看護業界は慢性的な人材不足であり、条件やタイミング次第ではいつでも転職ができる状況にあるからです。
また、看護師は専門職なので、年齢に関わらず多くの求人が存在します。
この記事では、看護師が転職する際役立つポイントをご紹介します。
1章:看護師の転職はポイントを押さえればすぐに決まります
看護師の転職は、活動を始めてから約1?2カ月で決まることが多いと言われています。人によっては、それよりもっと早くに決まるケースもあるようです。一方で、ほかの職業の人が転職活動に約3カ月かかるとされるなかで、看護師の転職は迅速に決まる印象があるのも事実です。
それでは、看護師の転職を早く決めるためにどのような点に気を付ければよいのでしょうか?
2章:看護師の転職を早く決めるために必要なことは2点
この章では看護師の転職を早く決めるために、必要なことを2点お伝えします。
1つめとしては「心構え」がとても重要です。
まずは、辞める理由と今後の方針を明確にすることが大切です。
具体的には、待遇面や勤務体制が問題なのか、より学びのある環境に転職したいのか、それぞれの理由によって転職先の選択肢が異なってきます。
これらの要因が不明確のまま、転職の段階に進むと、途中で迷いが生じる可能性があります。そのため、自分の考えを言葉で表現するか、メモにまとめることをおすすめします。
また、自己分析も重要です。自分の長所や短所を客観的に把握することで、同じ看護職でも適性が異なることに気づくでしょう。例えば、向上心が強く専門的な看護を追及したい方は、大学病院などが向いています。一方、患者と深く向き合いながら、一人ひとりと長期的な関係を築きたい方は在宅系の訪問看護が向いているかもしれません。
2つめとして、
ここまでご自身の気持ちが整理されたならば、具体的な行動をイメージしてみましょう。
スムーズに転職するための具体的な行動としては、以下のことが挙げられます。
① 転職までのスケジュールを立てる
② 希望条件を明確にする
③ 複数の求人に同時進行で応募する
④退職・引継ぎ準備を進めておく
転職までのスケジュールには、現在勤めている職場へいつ伝えるかなども含めて考慮する必要があります。これによって、退職届の提出日や仕事の引き継ぎの進め方も上司と相談します。
その工程と並行して、次の就職先を探す動きも必要です。
履歴書や職務経歴書などの作成時には、ご自身のキャリアや強みをアピールして、希望条件を明確にして行くことが重要です。
さらに、看護師の転職を早く進めるには、転職サイトやエージェントを複数利用しながら行動することが大切です。
3章:すぐに転職する際に不利にならないよう知っておくべきこと
転職を考える際には、どうしても迅速に新しい職場を見つけたいと思いがちですが、焦るあまりに良い条件の就職先に巡り合わないこともあります。
転職を検討する際、有利に進めるために考慮すべき点を5つ挙げてみましょう。
3-1:中途採用の看護師は悩むことが多い
中途採用で入社した看護師は、さまざまな悩みに直面することがあります。具体的な悩みとしては、「職場の雰囲気になじめないこと」「病院独自の決まりがわかりにくい」「即戦力としてプレッシャーに耐えること」などが挙げられます。
職場の雰囲気が馴染めない場合や、、病院独自の決まりが理解しづらい場合は、最初から自分のやり方で業務に取り組まず、逆に柔軟に対応することが大切です。疑問やわからないことがある際には、積極的に質問し、徐々に業務に精通し、周囲の同僚や状況を理解することで、自然と対応できるようになるでしょう。
また、以前の職場と比較して収入が減少したり、福利厚生が整っていなかったりする場合も考えられます。こうした違いを事前に把握し、転職活動段階でしっかり話し合うことで、ミスマッチを未然に防ぐことが可能です。
3-2:1年目の看護師の退職率は10.3%
日本看護協会の「2022年病院看護実態調査」によると、2021年度の新人看護師の離職率は10.3%となっています。(正規雇用看護師の離職率は11.6%)
2005年から継続的に行われてきた同様の調査で、初めて10%を超える結果となりました。新型コロナウイルス感染症の影響が一因として考えられており、これが新人看護師の離職率増加に影響したとされています。
このデータからも、卒後1年目の看護師が転職するケースは珍しいことではないことが理解できます。
新人看護師の方は、仕事に慣れるまで苦労することがあるかもしれませんが、感情に流されずに判断することが大切です。辞めたい理由や将来の目標を明確に持ち、それに基づいて転職を考えることで、看護師として成長をさらに期待できるでしょう。
参考⇒https://www.nurse.or.jp/home/assets/20230301_nl04.pdf
3-3:転職できない看護師と言われないために
一般的に、転職がうまくいかない看護師の特徴は以下の通りです。
・タイムスケジュールができない・確認不足が多い
・優先順位がわかっていない
・コミュニケーションがうまく取れない
・向上心がなく無気力である
・ストレスに対処できずに不満ばかり言う
仕事においてもプライベートにおいても、自己管理を含むタイムスケジュールは社会人としての必須条件です。優先順位を考えながら仕事を行うことも、タイムスケジュールの一環です。煩雑で正確性が問われる看護業務では、確認することや時間の使い方もとても重要となります。
また、看護職は常に新しい知識や技術を習得し、患者様へ還元する仕事ですので、学び続ける姿勢も必要になります。
さらに、人間関係においても、周りの人とのコミュニケーションやストレス耐性も重要な要素です。
これらの特徴は転職に限らず、仕事を継続するためにも必要な要素となるでしょう。
ご自身を振り返る際に、もし、見直せることがあれば前向きに取り組んでみることをおすすめします。
3-4:転職に向いているタイミングがある
看護師の転職先がすぐに決まりやすい時期があるので、可能であればその時期に合わせて積極的に動くのが理想です。
1月や12月は看護師の求人数が増える傾向にありますので、転職先がすぐに決まりやすい時期と言えるでしょう。
また、10月は一般的に人事異動の時期なため、求人数が増加する傾向があります。
逆に、4?9月の間は転職活動を避けるのが無難です。この期間は、新人看護師の研修で忙しくなったり、求人数そのものが少なかったりするからです。
3-5:転職にはメリットとデメリットがある
看護師が転職するメリットは、給与や待遇、あるいは人間関係が改善されるなど、環境が良くなる点でしょう。
一方でデメリットは、労働が過酷になったり待遇や人間関係が悪くなる可能性があることです。
転職のメリットを最大限に活かしながら、デメリットを避けるために転職活動を迅速に行いましょう。
4章:転職する流れは4ステップでイメージしましょう
看護師が転職活動する際の4ステップをご紹介します。
4-1:自己分析と情報収集を行う
まずは、入職3か月前に準備や情報収集を開始します。
転職を決意したら、最初に行うべきことは自己理解を深めることです。
さらに、スキルや経験などのキャリアの点検と自己分析を行います。
履歴書や職務経歴書は、直前で焦ることのないよう、この時期から作成しておくことをおすすめします。
ご自身の希望や目的が不明瞭なまま転職活動を進めても、望む結果にはつながりません。
必ず事前準備と情報収集を行った上で、求人に応募することが重要です。
4-2:応募する
希望する求人が見つかれば、まずは応募してみましよう。求人情報を事前に確認しておくことはおすすめですが、本格的な求人選びは自己分析や事前準備が整った後に行う方が良いでしょう。
応募する際は、一度で決まるわけではありませんので、複数の求人に応募することが大切です。
第一希望以外にも興味を持った求人があれば、同時に進めることがスムーズな転職の秘訣です。
4-3:面接を受ける
入職2か月前には、書類選考を通過すれば面接に進む段階です。
話すことに慣れていない人は、しっかり準備をしておくと自信につながります。
服装やマナーも重視されるので、一般常識として調べておきましょう。
面接を受ける病院の情報は、事前に必ず調べることが必要です。
4-4:内定したら退職の準備をする
入職1か月前に、内定をもらった場合には、内定承諾もしくは辞退を申し入れます。
そして内定承諾の場合には、現職の退職準備を速やかに行いましょう。
スケジュールを決めたからといって必ずしもその通りに進むわけではありません。
ゴールまでの大まかな流れとやるべきことを把握しておくことで、その都度修正しながら焦ることなく効率的に転職活動ができます。
これらの4つのステップに従って、看護師の転職をスムーズに進めてみましょう。
まとめ
この記事では看護師の転職をスムーズに行うための秘訣を以下のようにまとめてお伝えしてきました。
・看護師の転職を早く決めるために必要なこと2点
心構えと具体的な行動
・すぐに転職する際に不利にならないよう知っておくべきこと
中途採用の看護師は悩むことが多い
1年目の看護師の退職率は10.3%
転職できない看護師と言われないために
転職に向いているタイミングがある
転職にはメリットとデメリットがある
・転職する流れは4ステップでイメージしましょう
看護師の転職を検討しているあなたも、こちらを参考にしてすぐに良い職場を見つけてください。
まとめ
この記事では,さまざまな理由で転職を検討している看護師が、より迅速にご自身が納得できる新しい職場を見つけるためのポイントをまとめました。
転職の際にはどうしても、目先の良い条件に目が行って今いがちですが、それだけでは自分に合った良い職場を見逃してしまう可能性があります。
そうならないためには、自分の強みやキャリアを冷静に見つめなおしたり、事前に必要な情報収集を行なったりすることが大事です。
ポイントをおさえながら、早めに、新しい素敵な職場を見つけてほしいと思います。
こんな記事/動画も見られています
こちらの本が読まれています
あなたに最適な施設
※記事に関連した施設です。大久保病院
横浜市立みなと赤十字病院
加古川中央市民病院
バックナンバー
- #2601看護師のアセスメントについて必要なこと
2024/06/23UP - #2600就職、転職にて目に留まりやすい簡単な自己PRの書き方
2024/06/22UP - #2599転職先の人間関係について!こんな人は失敗する!
2024/06/21UP - #2598子どものコミュニケーションを読み取ってアセスメントにつなげよう
2024/06/20UP - #2597看護師の就職や転職時の自己PRについて
2024/06/19UP - #2596看護師の転職先として人気の就職先の利点と注意点
2024/06/18UP - #2595生成AIは看護アセスメントに使うべき?
2024/06/17UP - #2594精神科の看護師になるためのポイントについて
2024/06/16UP - #2593就職時の面接成功のポイントとは
2024/06/15UP - #2592産婦人科で更年期障害の患者の看護アセスメントをする方法
2024/06/14UP - #2591美容クリニックの看護師になるためのポイントとは
2024/06/13UP - #2590看護師の自己分析にはオンライン適性診断!就職に使える診断サービスは?
2024/06/12UP - #2589看護師は工夫をすれば転職がすぐに決まる!7つの重要ポイントとは?
2024/06/11UP - #2588適応を促す看護アセスメントをしよう!カリスタ・ロイの理論とは?
2024/06/10UP - #2587大学病院の研修は?その内容を聞くと行きたくなる!
2024/06/09UP - #2586看護師は価値観を大切にして就職しよう!バリュープライオリティ分析を紹介!
2024/06/08UP - #2585看護師は医療・介護の企業にしか転職できないのは本当?
2024/06/07UP - #2584看護師の清拭のアセスメント!アセスメントしながら実施しよう
2024/06/06UP - #2583大学病院看護師として管理職になる方法は?
2024/06/05UP
【看護師お役立ちコラム】への応募・問合わせ