介護施設における医療行為のアセスメント 

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#2365 2023/11/02UP
介護施設における医療行為のアセスメント 
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介護施設においては、看護師が医療行為を行うことになります。その時、単純に行うのではなく、医療行為を行いながら様々なことについてアセスメントを行います。ここでは、介護施設におけるいろいろな医療行為のアセスメントについてお話します。

・皮下注射と筋肉注射について

看護師の医療行為としての一つに、皮下注射と筋肉注射があります。それを行うのは、予防注射等のことが多いです。入所者に行うことと、スタッフに実施することがあります。入所者に行った際には、その後の副反応についてアセスメントします。
副反応として、圧倒的に多いのはなんと言っても発熱です。発熱した場合は、まずクーリングを行います。クーリングを行うことにより、翌日には解熱することも多いです。
また注射をすることにより、その部位が赤くなったり腫脹することがあります。一般の人は、そのことについて理解しているため刺激することはありません。しかし入所者の場合は、認知症等がありその部位が痒かったりするのでかきむしることがあります。そのため、注射をした翌日にはその部位の変化について観察をして、できる限りかきむしりをしないように説明をしましょう。

・点滴

看護師の医療行為としての一つに、点滴があります。点滴を行うのは、脱水である時やなかなか解熱しない時など、食欲が低下していて水分が不足する場合に行います。
点滴をしているときのアセスメントとしては、入院して点滴を行っている患者さんと同様に輸液の管理を行います。
介護施設の場合は、そのことにプラスして入所者がその部位について理解不足であることから、抜去してしまうことがないように観察を行います。テープがきちんと固定されているか、動かした時に外れやすくなっていないか等アセスメントをします。

・インスリン

看護師の医療行為としての一つに、インスリンの投与があります。インスリンについては、病院での管理と同じです。介護施設に入所している人の場合は、看護師が全て実施します。

・皮膚の処置

看護師の医療行為としての一つとして、皮膚のトラブル処置があります。特に皮膚のトラブルとして多いのは、なんと言っても褥瘡です。
褥瘡については、作らないように観察することが大切ですが、どうしてもできてしまった時には処置を実施します。その場合は、医師の診察後に褥瘡の処置内容と使う軟膏等の指示を受けます。
そのほかにも、皮膚疾患であると判断した場合は医師に診察を依頼します。発熱を伴う皮膚疾患もあるので、その場合は利用者の体力の消耗が激しくなり十得な状態になる事もあることから緻密な観察を行います。

・胃瘻の観察と処置

看護師の医療行為としての一つに、胃瘻の観察と処置があります。胃瘻の場合は、栄養剤を注入する時に観察を行います。その時、胃瘻が入っている皮膚がトラブルを起こすことがあります。胃瘻の周囲の皮膚が赤くなっていたり、ただれている、剥離している場合はその部位について洗浄して様子を見ますが、悪化しそうと思った場合は医師に報告をします。
また皮膚トラブルとは別に、栄養剤が注入しにくいという状況になることがあります。

・鼻腔からの吸引

看護師の医療行為としての一つに、鼻腔からの吸引があります。吸引に関しては、介護士も行うことができます。しかし介護士が行うことが出来るのは、口腔内吸引です。鼻腔からの吸引に関しては、看護師が実施します。
その利用者を吸引する時には、出血しやすいことを考えて実施します。出血しやすいのは、なんと言っても高齢であることと、内服薬による出血傾向にある高齢者が多いからです。
吸引をした後には、その後に必ず記録に残します。

・酸素投与

看護師の医療行為としての一つに、酸素投与があります。入所者の具合が悪くなり急変しそうな時には、医師の指示により酸素投与を行います。酸素に関しては、ボンベで使用することになるので、それを安全に取り扱うことが大切です。酸素を取り扱っている施設では、その残量や取り扱いについて十分に注意をして管理することが望まれます。

・人口肛門の処置

看護師の医療行為としての一つに、人工肛門の処置があります。入所している人の中には、手術をして人工肛門を作っている人もいます。またショートステイを利用する人の中にも、人工肛門を作っている人がいます。その人たちの処置や、観察を看護師はしっかり行います。
まずは、皮膚の状態の観察を行います。パウチを装着しているのでその部位が炎症を起こしてしまうことがあります。赤くなったり、出血をすることもあるのでその場合は皮膚の保護を行います。
また人工肛門自体の炎症も観察します。排便の状態と全身状態をアセスメントして健康管理を行っています。

・尿カテーテルの管理

看護師の医療行為としての一つに、尿カテーテルの管理があります。それは
尿道留置カテーテルの管理を行います。尿道留置カテーテルを留置していても、普段の生活が出来るのでその点ではとてもいいことだと感じます。
しかし、それを留置していることによりいろいろなトラブルが起きることがあります。尿道留置カテーテルは、大体1ヶ月ごとに交換をして感染を防止することが出来ます。その交換のさいは、医師に付き添い介助を行います。
また普段の生活の中では、尿量とその性状を観察します。性状に関しては、血尿であったり混濁尿であることもありその他の症状と合わせてアセスメントを行います。もしも発熱している場合は、発熱と関連付けて医師に報告をします。

・介護士との情報共有

入所者は、普段の生活の中で何もトラブルなく過ごす事が出来ると一番いいのですが、いろいろなトラブルを起こすことがあります。その時、その異常について第一に発見することになるのは、なんと言っても介護士が多いのです。介護士の観察により、その異常について直ぐに対処できるようになっています。
看護師は、介護士との情報共有を欠かすことなく、介護士の報告に耳を傾けしっかり対処することが必要です。些細な変化についても、そのことを捉えてアセスメントするようにしましょう。

・救急対応

看護師の医療行為としての一つに、救急対応があります。入所者が急変した時に、対処します。血圧がさがる、意識消失がある、発熱等です。その際、病院と違うのは急に状態が悪化してしまうことがあることです。入所者は、高齢であることから、回復力が低下しています。免疫も低下していることが多く、回復することがむつかしくなります。
しかし早期に対処することで、状態を安定させることが出来ます。急変した際には、アセスメントを行い、救急要請を行う事もあります。

・誤嚥の処置

入所が起こしがちな症状の一つに、誤嚥があります。誤嚥を起こしてしまうと、肺炎になりその後に重篤化することも少なくありません。誤嚥を起こした時には、直ぐに吸引を行う、背部を叩いて飲み込んでいるものを吐き出させる処置を行います。
その後にバイタルサインの測定を実施して、異常がある場合は医師に報告をします。軽い症状であれば、抗生剤の内服などの処置を行います。
誤嚥を起こすことは多くなりますが、できるだけ起こさないように予防にも力をいれています。口腔内を清潔にできるように、しっかり口腔ケアを行います。特に口から食べることができない胃瘻が挿入されている入所者には、特に観察と同時にしっかりとケアを行なうようにしています。

まとめ

いかがでしたか?介護施設では、看護師の医療行為は少ないです。しかし限られた医療機器の中で、的確にアセスメントして判断する力は病院のスタッフよりも求められることがあります。
医師が常にいない状態であることから、看護師の医療的処置の一つでその後の状態が変わってきます。看護師の医療行為に誇りを持ち、常に目を光らせておくことはとても大切なことです。

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