自分の知人、友人にも看護師の方って大体いませんか。現在、男性看護師は増えてきていますが、まだまだ女性が多い職場だと思います。女性が結婚し、子供を産んでも働き続ける職場はどんなところが良いかと自分が思う考えを述べさせていただきます。
自分は、県立の准看護師免許が取得できる高校を卒業しました。
そのまま正看護師免許を取得できる専門学校へ進学し、正看護師免許を取得しました。
その後、自宅から1番近い総合病院へ就職しましたが、学生で看護を学び働きたいと思った理想と実際に病棟で勤務するという現実のギャップを感じていました。また、新人として働き出した3ヶ月間は自己学習、事前学習が欠かせず睡眠時間がほぼ取れず精神的、身体的に擦り切れていました。
そんな中、他の病院へ就職した年上の友人へ相談したところ自分が精神的、身体的におかしくなる前にアクションを起こした方が良いとアドバイスを受けました。3ヶ月という短い期間で退職しても良いのか、社会人として失格なのではないかなどと悩みましたが、仕事で精神を病んだ方を学生の頃に実習先で目にしていたのもあって、一つ目の病院は3ヶ月と少しで退職しました。今、考えると初めての職場で自分の年齢も若く器用に振る舞えず、がむしゃらに頑張る事しか出来なかった要領の悪さがあったと思います。
二つ目に就職した病院は、相談していた友人の働く病棟で年齢は全員バラバラではありましたが、自分を含め新人看護師が5人と多くいました。
そのため、新人としての悩みを話し合ったり、新しく習得した知識や技術をお互いで共有できる環境も与えられ忙しくはありますが楽しく学び働けたと思います。しかし、この職場は新人が全員独身でした。
自分が母親になったので、わかるようになったことですが、母親になるということは仕事以外に子供の世話、面倒を見なくてはいけません。専業主夫がいる方なら話は変わってきて自由に使える時間も変わっては来ると思うのですが、大半のご家庭は共働きになると考えます。
そうすると、自分が新人の頃に知識や技術の向上のために同期と学びを深められた環境は、勤務時間外であり、場所や機材などは無償で提供していただけましたが、時間は自分で作らなくてはなりません。
独身であった同期の新人スタッフは、勤務や自己学習を終え、帰れば自分のことだけをすれば良かったのです。
しかし、それが母親だったらどうでしょうか。まず、預けている子供のお迎えの時間に間に合わなくてはなりません。自分が行っていた勤務時間外に納得、習得できるまで自己学習に励むという方法も難しいと思います。更に、母親はお迎えの後には子供に食事を提供しなくてはなりません。
ある程度、火の扱いができたり買い物を1人で出来る年齢になれば異なってくることではありますが、子供は急に成長するわけではなく食事を作る時間、また食事を与える時間、お風呂に入れる時間、その日に何があったか振り返る時間、翌日の準備の時間、寝かしつけなければならない時間と帰宅しただけでも自分以外の時間を多く費やす必要があるといえます。
このことから、自分が新人の頃に習得していた方法では、その時間や期間では知識・技術を習得することが難しいと考えます。このことから、結婚し出産後に新しい病院への再就職をする方は、一定の期間は知識や技術を習得するまで大変な苦労があると考えられます。
現在、多くの方が取られている産前・産後休暇、育児休暇の後に同じ職場へ復帰するかたちが、働く母親には大きな環境の変化がなくストレスは少なくなるかもしれません。自分の場合は、管理職になった後に結婚、出産をしました。
結婚後は何の問題もなく生活していました。そして、子供を出産した後、育児休暇を使用したあとに職場へ復帰した時のことです。
産後から貧血や発熱と産後の体調回復が遅く通院治療が必要になったりしていました。仕事をしたくても出来ない身体的不調をきたし、管理職は降りることとなりました。同じ職場で、いちスタッフとなり働くことになったのです。しかし、管理職を降りたのに他のスタッフから色々と管理職の頃と同じように相談や報告を受けました。自分には時間がなく手っ取り早く済ませたい気持ちから指示を出し、更にスタッフという立場から受け持ちの患者さんの検温や処置と仕事が倍のように膨らんでいきました。すると、どんどん仕事をする時間に余裕がなくなってきました。
今、考えると相談や報告をしてくるスタッフへは自分ではなく、その日のリーダーや管理職へ伝えるように説明しなくてはならなかったと思います。
しかし、出産後から続く体調不良に加え、子供のお迎え時間に間に合うように仕事を終えなくてはならないプレッシャーが母親になった自分を追い詰めていきました。なんとか、子供のお迎えに間に合って帰宅することができても、そこから子供の世話、育児が寝かしつけまで始まります。やっと、寝かしつけられて、一息つきたいのですが、自分の働いていた病院では常勤看護師は全員委員会に所属していました。また、何年かに一度看護研究も割り振られていました。
そのため、その一息入れたいと思う時間から委員会業務の資料作りや書記をしたときには記録物の作成をします。そして、看護研究の担当になった時は看護研究の資料集めから実施した記録、結果なども報告書にあげなければなりません。
本来は院内で作成しなくてはならなかったのですが、自分には院内で行う時間はありませんでした。
病棟で勤務する常勤看護師は本来、日勤と夜勤業務をおこないます。子供を出産し、子供が幼く夜勤が行えない常勤看護師には日勤常勤という週5出勤で休暇2日の勤務体制がありました。しかし、この勤務も激務で月曜日から金曜日まで、1日の睡眠時間は3時間程度取れれば良く大変でした。
土日も休めるわけでもなく、溜まった家事を行い、次の1週間に向けて買い出し作り起きと大変です。そのため、自分は常勤看護師として働くことを復帰から一年半で諦めました。子供も段々と大きくなり、小学生になると保育園のように遅くまで預かってもらったり、幼稚園の早預かり、遅預かり等なく学童に入れないと働けない環境になります。学童に入ることができても小学校3年生までしか見てもらえません。そして、学童難民になる現状も多いのが実際です。
色々な病院へ連絡を取って、見学や説明など面接を受けましたが、子供が学校に行った後、そして学校から帰宅するまでの時間で、確実に残業がない病院は、常勤として働きたい自分には見つかりませんでした。
結果、現在パートとして決められた時間を勤務しています。
尚、残業が一切発生しない、委員会業務につかない、看護研究の対象にもならないという条件をお願いしたため、今、行っている業務内容は介護職のようなことを行なっています。
自分は、看護師として患者さんとの人間関係を築き関わっていきたいという信念があるため、病棟で勤務することにこだわって仕事を探しています。みなさん、看護師として働く信念、理由というものは異なると思います。
そのため、病院一つにしても色々な専門がありますし、色々な科があります。
また、必ずしも病院での病棟勤務だけでなく、クリニックのスタッフや企業で働く看護師、訪問看護師、訪問入浴での看護師と自分に合った場所で勤務しようと思えば、この仕事はとてもたくさんの内容があると思います。自分は子供を出産してから元々働いていた病棟で、看護師として上手く仕事をすることができずに今の職場に就くことになりました。それは、自分の家族を大切に考えて選んだことです。そして、たくさん考え、迷いましたが今も自分の信念を持って仕事ができていることにやりがいを感じ日々生活できています。
まとめ
看護師という仕事は、人を対象として関わります。そして、この仕事は人の命を預かっているものです。また、患者さんだけでなく患者家族との関係も大切になってきます。このことから、精神的にも身体的にも大変な負担がかかります。自分が母親になって、守るべきものが増えたときに家族のためにも自分のためにも無理をしてはいけないということ。看護師という仕事は色々な業務内容があり、きっとあなたのライフスタイルに合うものが見つかると思います。
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