スタッフ、患者さん本人、家族とのコミュニケーション方法についてです。それぞれの相手と話をするときに注意するべきポイントを紹介します。また、実際の症例を挙げながら、そのアセスメントの考え方についても、触れていく内容となっています。
訪問看護ステーションでのスタッフ、患者さんと家族とのコミュニケーションについてお伝えしたいと思います。
スタッフとのコミュニケーションのポイントとしては、「チャンスを逃さず端的に!」です。
どのスタッフも一日中エリアを移動しており、タイミングよく話をできることは、ほぼほぼありません。なので、話や相談したいスタッフに出会った時には、確実に話しかけるようにするのが良いです。
逃してしまうと、次に会うまでの期間が長くなり、困ってしまいます。そして、このときに重要なのが、話す長さです。相手のスタッフも次の出発時間や、準備があります。そのため、患者さんの名前、困ってること。を1文程度で伝えることを意識すると良いと思います。
例えばですが、糖尿病の患者さんがいたとします。自分はその患者さんのアセスメントとして、血糖値のコントロールの方法に悩みがあるとすれば、「◯◯さんの血糖値のコントロールなんですが、食事管理ができないので、配食サービスの導入ってどう思いますか?」これぐらい短くて良く、分からないことがあれば、相手から質問があると思うので大丈夫です。大切なのは時間を短くです。同じ看護師であれば、コミュニケーションする内容は自分の思うままで良いと思います。
しかし、訪問看護ステーションにはリハビリのスタッフが多く所属しており、リハスタッフとの連携も必要になってきます。リハスタッフとの相談事項としては、生活動作についてや環境調整が中心となります。
例えば、脳卒中で片麻痺の方のアセスメントとして、ベットから車椅子への移乗が、家族の介助では難しくなってきているとします。
自分でなにか案があれば、そのまま伝えればよいですし、理学療法士や作業療法士のスタッフであれば、介助の方法では患者さんとの距離感、手の位置、声の掛け方などのポイントを聞くと良いと思います。また、福祉用具についての相談であれば、3モーター式ベットのレンタルや、トランスファーボードの導入、リフターを導入するなど様々なアイディアをもらうことができると思います。
その他にもちょっとしたコツなどを知っているので、教えてもらって参考にするのをおすすめします。
患者さんやその家族とのコミュニケーションのポイントとしては、「聞くこと」です。ついつい自分のアセスメントの内容や身体状況について話をしてしまう傾向にありますが、大切なのは傾聴です。
自分自身は、看護のポイントとなることの質問や話題を提供してできるだけで、患者さんに話をしてもらうのをおすすめします。
このとき、話の途中で脱線してしまうことや、話が繰り返されたりして長くなることがあります。そんなときのみ、話に割り込み聞きたい話に軌道を修正します。あとは、「ムダ話」です。
ムダではないのです。最近の時事ネタの話題から、患者さんの認知機能を推測したり、わざと同じ話をして反応を観察したりすることもテクニックとして使ったりします。何気ない話の中にその方と関わる上で大切な情報や、その人らしさを感じ取れることがあります。
次に、大切な話やデリケートな内容の話を聞き出さなくてはならないときがあります。それを聞き出すのに必要なことがあります。
それは「自己開示」です。患者さんは自分のことを何も知らないのに、デリケートな内容や、深刻な相談ができるでしょうか?自分について、ある程度知ってもらい、「あなただから安心して話せる」というような関係性作りが大切です。個人情報を全て話すことは必要ありませんが、自分を知ってもらうことも大切です。
そのような関係性作り、信頼関係を気づくためには基本的なことですが、接遇が大切です。挨拶、目線を合わせる、相槌、笑顔などは自然に行えるようにしておきましょう。訪問をして看護を行う訳なので、患者さんの家にお邪魔することになります。そして、その家にはその家のルールがありますので、確認を行なって迷惑をかけないようにしなければなりません。
例えば、ALSの患者さんをアセスメントするとします。進行しており、眼球運動以外の動きが困難だとします。ケアを始める前に、ベットで寝ている患者さんに対して、目を合わせて挨拶や話をします。
このような症例でのコミュニケーションとして、文字盤や専用のコミュニケーションツールを使用していることが大半です。患者さんの表出については、きっとりの理解できるようにしておく必要があります。
細かい話にはなりますが、ケアの仕方や出たゴミの捨て方など、身体の自由が効かないがゆえに細かなルールが存在することが多いです。その方法でないと、後に体調が変化したり、物品の位置が違うと操作できないなどの支障をきたす可能性があるのです。自分が退出した後を想定したり、患者さんに間違いがないか必ず確認することをおすすめします。
患者さん本人ではなく、家族とのコミュニケーションについてです。本人に1番近い存在である家族や、同居人の方とのコミュニケーションは重要になります。
私たちは決められた数分しか会うことはありませんが、家族は一緒に生活をしています。
自分が知り得ない、夜間帯の状況や過去の話などは確認しておく必要があるあると思います。特に、夜間帯については睡眠状況や内服の効き、排泄頻度などの必要情報を確認することが重要です。
アセスメントの例としては、不眠で眠剤を飲んでいる患者さんの夜間の排泄時や、起床時の様子についてです。夜間帯や早朝のトイレへの移動は覚醒が不良かつ、暗いなど負の要因が重なります。
そのため、より手厚く安全に福祉用具を導入することや、眠剤の量が適切かを判断する必要があります。夜間帯のみ手すりを設置すること、ポータブルトイレをベットサイドに設置するなどの対応も考えられます。
ポータブルトイレは臭いの問題や、後片付けの問題で導入が困難になる例もありますが、消臭剤の変更や、中には水洗式のものも存在しますので、1つの選択肢として覚えておくとよいと思います。
次に、過去の話についてです。発症から現在に至るまでは、サービス開始前にある程度情報として聴取してあると思います。家族に話を聞けるのは、それ以前の過去の話しです。1つの例を紹介します。
下腿骨折の患者さんの歩く様子についてです。リハビリの効果もあって、治癒が進んで全荷重が可能となり、装具を使用せずに歩くことができるようになり、歩行が安定してきました。
しかし、円背が改善する様子はなく、本人はこの件について、自分では分からないとのこと。家族に聞くと、「病前からかなりの円背であった。今は病前よりも良い姿勢になっている。」との話でした。
もしも、家族からこのような話が聞けなかった場合、この先違ったアセスメントとなり、看護計画が変わっていたかもしれません。このように本人から情報が聞き出せない場合で、病前の様子と比較したい場合には、家族など過去の様子を知る人物に話を聞く必要があります。
まとめ
コミュニケーションはアセスメントをする上で大切な要素の一つです。それは、スタッフ、患者さん、家族に対してそれぞれ重要になるポイントが変化します。スタッフに対しては、タイミングを逃さず、短く端的に。患者さんには、自己開示を行って関係性を構築し、本人にたくさん話をしてもらう。本人から聞くことが困難なことは、家族から情報を聴取しましょう。適切なコミュニケーションが質の良い看護に繋がると思います。
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