看護師として初めて就職・転職したいと思ったときには書類選考が通るかどうかが不安ではないでしょうか。書類をどうやって書いたら良いのかがわからずに途方に暮れてしまう人もいます。ここでは初めての転職での書類選考に対策する方法を解説するので参考にしてください。
#初めての就職・転職で書類作成は大きなハードル
看護師が初めて転職活動をするときには書類作成が大きなハードルになります。
就職活動で履歴書やエントリーシートは書いたことがあっても、中途採用の求人に応募するときとはまるで違います。転職の場合にも履歴書が必要なのは同じですが、職務経歴書も書かなければなりません。そして、履歴書も職務経歴書もフリーフォーマットが一般的になっています。履歴書は一般的なフォーマットがあるので問題ありませんが、職務経歴書は完全に自由です。初めての転職のときには書き始めることもできずに途方に暮れることもあります。
ただ、このようなハードルの高さを感じるのは誰でも一緒です。初めての転職のときには乗り越えなければならないので、どうやって乗り越えれば良いかを詳しく見ていきましょう。
#書類選考の意味を知っておこう
まず大切なのは書類選考の意味を理解することです。履歴書も職務経歴書も書類選考を通るために提出します。書類選考の概要がわかっていれば書きやすくなるので、ここで理解しておきましょう。
・【前提】応募者全員に面接をするのは負担が大きい
看護師の募集に限ったことではありませんが、基本的に求人に応募してきた人全員に対して面接をするのは採用側として負担が大きいという実情があります。応募者にとっては面接は1時間だけかもしれません。しかし、20人の応募者がいたら面接担当者は20時間も面接に時間を使うことになります。面接担当者の多くは現場で働いている看護師や医師などの医療スタッフなので、面接に時間を使いすぎると医療が破綻してしまうリスクがあります。そのため、面接する人を厳選するために書類選考がおこなわれているのが一般的です。
・履歴書を通して適格かどうかを大まかにふるいにかける
書類選考ではまず履歴書を見るケースがほとんどです。履歴書は年齢、学歴、職歴、資格といった基礎情報がわかりやすくまとまっているからです。採用目的に合う能力があるか、年齢的に希望に合っているかといった点を確認して、大まかにふるいをかけます。若手を募集しているのに50代の看護師から応募があったら採用を見送る、外科のスキルを求めているのに内科の職歴しかなかったら除外するというようなやり方です。
・職務経歴書で適任者かどうかを検討する
履歴書を見て採用する看護師として候補になりそうだった場合には職務経歴書を確認します。採用するにあたって目的に合う能力を持っているかどうかを詳しく吟味するためです。職務経歴書を通してどのような業務に従事してきたかを調べ、実績的に十分か、必要な看護スキルを持っているかを確認します。不足がなさそうであれば面接に呼ぶという判断になるのが一般的です。職務経歴書を見てスキル不足が認められたり、不安点が多いと感じられたりした場合には面接に呼ばれません。呼ばれたとしても念のため会ってみようというくらいで、採用に至ることはあまりありません。
#看護師が応募書類を書くときの対策
就職では履歴書と職務経歴書によって面接に呼ばれるかどうかだけでなく、採用の意志が強いかも変わります。応募書類が重要な意味を持つことがイメージできたでしょう。それでは、看護師が応募書類を書くときにはどうしたら良いのでしょうか。ここでは書類選考の基本的な対策を紹介するので参考にしてください。
・履歴書でマイナス面は出さない
看護師にとって書類選考の最初のハードルは履歴書です。履歴書ではマイナス面を出さないのが最も重要な対策です。学歴や職歴や資格については動かすことができない事実なので、そのまま書くしかありません。しかし、その他の自由記入欄については何を伝えたいかを考えて自由に書くことができます。趣味や特技、自己PRや志望動機などが典型的な記入内容です。この中にマイナス面が含まれていると、採用担当者が悪い印象を持ってしまって書類選考が通りにくくなります。プラスイメージを前面に出して、好印象を持って職務経歴書を読んでもらえるようにしましょう。
・職務経歴書はわかりやすさを重視する
職務経歴書はわかりやすく書き上げるのが大切です。看護師として何が魅力なのかがすぐにわかるようにまとめましょう。職歴の詳細を記載するのが職務経歴書ですが、書き方に制限はありません。例えば、全体のサマリーを最初に書いたり、職務経験を通して得られたスキルをリストにして付けたりするとわかりやすくなります。個々の職務経歴についても長い文章にせずに、数文で概要をまとめたり、箇条書きで要点を示したりした方が理解を促しやすいでしょう。このような細々とした工夫をして、看護のスキルや経験を余すところなく知ってもらうのが職務経歴書を書くときに重要な点です。
・履歴書と職務経歴書の整合性を取る
履歴書と職務経歴書を書いたら、読み返して整合性を取りましょう。履歴書と職務経歴書に齟齬があったらその時点で書類選考が通ることはほとんどありません。虚偽の情報を書いていると思われてしまうからです。
例えば、履歴書の職歴を見ると、ある病院で働いているはずなのに職務経歴書には何も書いていないということがあります。たまたま書き漏らしたのかもしれませんが、その病院で何かトラブルを起こしたという事情があって隠しているのではないかという懸念も出てくるでしょう。書類選考では細かいところを応募者に確認できないので、疑わしいところがあったらよほどの魅力がある看護師出ない限りは採用を見送るのが一般的です。
履歴書と職務経歴書は整合性が取れていないと面接でも苦労することになります。応募してから内定を得て入職するまで、齟齬があると思われた時点で失敗するリスクがあると考えて首尾一貫した内容にするように意識しましょう。
#応募書類の内容で悩んだときの対策
看護師が応募書類を作成するときには何を書いたら良いか悩む場合があります。内容で悩んでしまったときの対策を紹介するので、すぐに試してみてください。
・自己分析をする
応募書類の内容で悩んだ原因は看護師として何を伝えたら良いかがわからなかったからではないでしょうか。履歴書の自由記入欄や職務経歴書の内容は魅力を伝えて採用する根拠にしてもらうのが重要です。何を伝えればわからない状況なら、自己分析をするのが良い方法です。自分が今まで看護師として何をしてきて、周囲に何を言われたかを思い返してみましょう。周囲から褒められたり、上司から評価されたり、患者から感謝されたりした点は看護師としての魅力的なポイントです。過去を振り返って魅力が何かを明確にすると、応募書類の内容を具体的に考えられるようになります。
・第三者機関によるコンサルティングを受ける
自分では自分のことがよくわからないという人は同僚に評価してもらうのも良い方法です。ただ、看護師の同僚に相談すると転職活動をしていることがバレてしまうでしょう。親しい間柄の看護師がいて本音を言えるのなら問題ありませんが、当たり障りがないように同じ職場内で聞くのは避けるのが無難です。第三者機関を利用してコンサルティングを受けましょう。キャリアコンサルティングを受けると自己分析をサポートしてもらえます。コンサルタントからの質問に答えていくと自然に自己分析ができるようになっているのが一般的です。応募書類の作成のサポートも受けられるので、書類の内容に不安があるなら活用してみましょう。
まとめ
初めての就職・転職では書類選考に必要な書類を作成するのが大きなハードルなのは確かです。ただ、書類選考の意味がわかると履歴書、職務経歴書のそれぞれで何が大切なのかがわかったのではないでしょうか。履歴書の自由記入欄と職務経歴書の内容が重要です。自己分析を通して自分の魅力を見つけて書いていきましょう。
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