看護アセスメントの基本は情報!収集と整理のコツを解説!

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#2226 2023/06/20UP
看護アセスメントの基本は情報!収集と整理のコツを解説!
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看護アセスメントでは情報が最も重要です。あまり情報という視点で看護アセスメントをしようとしていなかった人もいるのではないでしょうか。この記事ではスムーズに看護アセスメントをできるようにするために、情報の収集と整理のコツをわかりやすく解説します。

#看護アセスメントでは情報がすべて

看護アセスメントは情報をうまく使えるかどうかがすべてです。看護アセスメントには経験やスキルが必要と言われることがよくあります。知っておくべき理論もたくさんあるのは確かですが、全部勉強したからといって看護アセスメントをスムーズにできるわけではありません。看護アセスメントの目的はより良い看護をおこなえるようにすることです。改善の可能性があるかどうかを判断するために情報を収集して整理し、問題や改善点がありそうだとわかったときに行動に起こすだけで問題ありません。勤め先によっては定期的な看護アセスメントを求められることがありますが、その時点での情報をきちんと整理できていればすぐに終わります。情報があれば必然的にやらなければならないことは明らかになるからです。看護アセスメントでは情報の収集と整理がほぼすべてだと考えましょう。

#看護アセスメントの情報収集のコツ

看護アセスメントの情報収集では主観的情報と客観的情報を区別して、両方ともできるだけ網羅的に集めるのが大切です。この二つの情報の違いと収集方法について確認していきましょう。

・主観的情報と客観的情報の違い

主観的情報は患者の主観による情報で、客観的情報は患者の主観に依存しない情報です。どちらの場合にも看護師や医師などの医療従事者の主観は入れてはなりません。客観的な「患者の主観についての情報」と、検査などによる「医学的に正しい客観的な情報」を看護アセスメントに使用します。
例えば、患者本人が「お腹が痛い」、「気分が重い」、「治るか不安がある」、「感染症だと思う」といった話をしていたのを聞いたら主観的情報です。また、家族が「子供がインフルエンザだったから妻もインフルエンザの可能性がある」、「自宅でケアをしていたけれど見ていてつらくて困っている」、「毎日、朝起きたときに頭が痛いと言っていた」といった話をしていた場合にも、主観的情報として捉えます。
一方、「腹部超音波検査によって肝臓に脂肪の蓄積が認められた」、「PCR検査によって新型コロナウイルスの陽性(陰性)が認められた」というのは客観的情報です。「脈拍数が40だった」、「血圧測定をして拡張期血圧が100mmHg、収縮期血圧が148mmHgだった」、「血液検査でγ-GTPが100を示していた」といった診察・診断の結果も客観的情報になります。基本的には検査やバイタルチェックなどによる情報が客観的情報に該当します。

・主観的情報の収集方法

主観的情報は医師が患者に問診をしたり、看護師が患者と話をしたりすることで収集します。問診のときには詳細な内容をカルテに記載しているでしょう。入院患者の場合には定期的に部屋を訪問して患者と話をするのが病棟管理では基本です。その会話の中から主観的情報を収集します。気になっていることはあるか、体調は変わったかなどといった質問を投げかけると容態の変化について主観的情報を手に入れることが可能です。

・客観的情報の収集方法

客観的情報はバイタルチェックや検査結果に基づくので、収集方法は看護師自身によるバイタルチェックやカルテが情報源になります。初診の患者の場合には過去に受診していた医療機関での検査結果も参考になります。紹介状を受けていない場合には受診していた病院やクリニックに連絡し、検査結果を共有してもらうのが大切です。患者に確認を取った上で情報提供を依頼しましょう。

#看護アセスメントの情報整理のコツ

看護アセスメントでは収集した情報を整理するのが重要です。きちんと整理すれば看護アセスメントは簡単に進められます。ここでは集めたたくさんの情報をどのように整理すれば良いのかを解説します。

・情報の種類ごとに整理する

看護アセスメントに使うには情報は種類ごとに整理することが必要です。種類とは主観的情報と客観的情報を指します。検査結果として揺るぎない事実と、患者の主訴には乖離があることがよくあります。主観的情報と客観的情報は分けておかないと、混同して適切な看護方針を立てることができません。情報収集をする時点で主観的情報と客観的情報は明確に切り分けましょう。整理の仕方も主観的情報か客観的情報かによって違いがあるので重要なポイントです。

・主観的情報は項目分けをする

主観的情報を整理するときに項目で分けるとわかりやすくなります。主観的情報はポジティブ・ネガティブの2項目に分けたり、患者が訴えている問題の種類によって項目別にしたりすることが可能です。例えば、「痛みがなくなって楽になった」というのはポジティブな情報ですが、「朝、気分が落ち込むようになった」というのはネガティブな情報です。「今朝は頭が痛かった」、「昨日は腰が痛かった」、「今は足が痛い」というのはすべて痛みの主観的情報としてまとめられます。ただ、痛みについては部位による分類も可能で、これらをすべて独立したものとしてまとめた方が良い場合もあります。患者が患っている病気や主訴に基づいて分類を決めて整理すると看護アセスメントをしやすくなります。

・客観的情報は一覧にして見やすくする

客観的情報は数値データや画像データとしてまとめることができます。一覧にして見やすくすることで看護アセスメントをしやすくなります。例えば、血圧の変化を時系列データとして並べて、グラフにするとどのように変化してきたかが一目でわかるでしょう。高血圧の患者なら治療を開始してから血圧が安定しているか、ほとんど下がっていないか、上下動が激しいかといったことがよくわかります。血液検査データなども数値化されているので、時系列で一覧にしてグラフにして見やすくするのがおすすめです。数字で示すのが難しい超音波検査やCT検査などの画像診断の場合には、判定基準に従って経時変化を追えるようにするのが整理のコツです。客観的情報のデータは整理したら患者ごとにずっと使えるので、新しいデータが出てきたときには追加してまとめていきましょう。

・第三者が見てもわかるようにする

看護アセスメントに必要な情報を整理するときには、第三者が見ても理解できるようにまとめるのが大切です。自分だけわかるようにすれば良いというスタンスで情報整理をすると、看護アセスメントの結果がなぜなのかが他の人には理解できない場合があります。情報整理が第三者でもわかるようにしてあることで、根拠がはっきりするので判断が正しかったかどうかを評価することが可能です。
看護アセスメントをする前に、情報がわかりやすいかどうかを他の看護師にチェックしてもらうのもおすすめです。きちんとわかりやすくまとめられていれば、看護の方向性を決めるときに間違うことはあまりありません。わかりにくかったために誤解をしてしまい、看護の進め方を誤ってしまうケースはあります。第三者に見てもらうのは、看護アセスメントに慣れていないうちは特に重要です。同僚でも上司でも構わないので、自分が情報整理をした結果を見てもらって意見をもらいましょう。

まとめ

看護アセスメントで最も重要な情報の収集と整理について詳しく解説してきました。具体的に何をすれば良いかがイメージで来たでしょうか。主観的情報と客観的情報を区別して収集して、それぞれについてわかりやすく整理するのが大切です。情報の収集と整理をマスターすれば看護アセスメントは簡単にできるので、まずは情報を集めるところから始めていきましょう。

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