就職や転職を考えたときに必ず突破しなくてはいけないのが面接です。面接を受ける時、聞かれたくないなと思う質問もあるかもしれません。そんな時、どのように答えるといいのでしょうか。ここでは面接を受ける際に大切なポイントを紹介します。
就職や転職を目指すときに、まず多くの人が考えることは「面接大丈夫かな」「相手にダメな看護師と思われないかな、よい印象を与えることができるだろうか」ということです。面接というのは、履歴書や職務経歴書を提出した後、採用側はそれを見ながらいろいろな質問をし、求職者がそれに回答していくというものが多いでしょう。採用側は書類だけでは知ることが出来ないその人の振る舞いや言動を見て、いろいろなことをチェックするのです。求職者としては「まるで質問を受けながら自分のことを見透かされるよう」という気がして、面接は苦手という人も多いのではないでしょうか。
しかし、この面接を乗り越えなくては、就職や転職を成功させることはできません。そのために、大切なポイントを紹介していきます。
・入念な下調べが指摘されることもある?
看護師の求人を探す方法はいろいろあります。例えば就職情報誌、広告、ハローワーク、転職サイトといったものが代表的でしょう。一つの媒体で直感的に自分に合うような求人を選ぶ人もいます。しかし、慎重な人は、一つの媒体からではなく、いくつかの媒体を比較して求人を絞り込んでいくという方法をとりがちです。
求人をみてみると、媒体によって同じ求人でも少し給料などの表示が違うことがあります。一つの媒体ではずっと長く登録されているので古い情報のまま。一方で新しく登録したものは少し条件が良いものに変わっているということもあるのです。条件の違いというのは、基本給や勤務スタイルにも影響を及ぼすため、事前にしっかりと比較をすることが大切ですね。
ただ面接の時には、この質問が指摘されることもあるので注意しておきましょう。
例えば、以前に面接を受けに来た求職者の中に、こんな人がいました。求人内容をじっくり比較、調べたうえで面接に来たのです。その時に、面接官は「どれくらいのお給料を期待していますか?」と質問をしました。求職者はこの質問に対して「この求人にはこのくらいと書かれていたけれど、こっちにはこのように書かれていました…。だから基本給はこれくらいが希望です。」と正直に提案したのです。それを聞いて面接官は逆にびっくり。
色々なところに求人を出しているから、それを求職者が目にするというのは当たり前なのですが、それについて比較して希望の基本給を言ってくるとは!と。結局どうなったのか?その面接の時には、その質問にすぐに返答はせず、後日回答ということでその場を終えました。そしてその求職者の経歴を加味して基本給を提案したのです。
その基本給については後日電話で提案したのです。その時に「なんでここまで基本給について違いがあることを知っていたのですか?」と質問をしたそうです。採用側としては気になるところですね。就職や転職を失敗したくないと考える人ほど、入念に下調べするのは当然ですが、その時には、「転職への準備期間も長く、以前よりいろいろな転職情報の媒体を通じて調べていたから」という答えだったそうです。
求職者が入念な下調べをして、面接の場で給料の質問などしてくると、面接官にとっても鋭いところを指摘してきたなとちょっと嫌な気分になることもあります。また実際に掲載されている基本給というのはとても幅があることも。それは、その人の経験などを加味して設定をされるから。だから、求職者は、条件の記載だけを見て、希望額を要求するのは少し慎んだほうがいいのかもしれませんね。面接での印象を悪くしたくなければ。入念な下調べはとても重要なことですが、それをもとに面接で突っ込みすぎると、悪い印象を与えかねないので注意が必要です。
・求人にダブルエントリー!指摘されたら?
求人を出している病院やクリニックというのは、マンパワー不足に悩んでおり、少しでも良い人材を見つけたい、働いてほしいと思っています。そのため、面接を受けるとなったら、即採用を出したいと考えている事業所も。しかし、求職者は就職や転職にそれほど焦っておらず、「面接を受けてよい印象を受けたら入職を考えてもいいかな」と、少しのんびりと構えていることも少なくありません。
焦りのない求職者は、求人に迷った時には、二つエントリーをして面接を受け、条件や印象が良かった方に就職をしようと決めている場合もあります。つまり求人にダブルエントリーをして、天秤にかけてから就職や転職を決めるのですね。
ただこのようなダブルエントリーをしていることは、自分の口から言わなければ相手にわかることではありません。そのため、何も言わず面接をやり過ごすことも。しかし、時に面接の場で、採用側から「今他の求人にも応募しているところはありますか?」と質問を受ける場合もあるのです。
ここで「ある」と言えば、相手への印象が悪くなると考えるので正直には言いたくないし、出来れば相手に言わずこの面接を通過したいと思うでしょう。しかし「ここだけです」と断言して、即採用となっても逆に困るという場合も。
そんな時には、どちらを答えるほうがいいと考えますか。実際に著者である私が働く職場でも、ダブルエントリーをして面接を受ける人も少なくありません。そして私の上司は、面接の時には、ざっくばらんに、そして本当のことを知りたいと容赦ないので「ほかに転職を考えているところは?」「ほかに今面接を受けているところは?」と単刀直入に聞くのです。ただそのような質問は、お互いのことを思っても質問だと上司は言います。
面接を受ける時には、お互いに時間も労力も必要です。面接をする側は、受け入れる側だから何も準備は必要ないと転職者は思っているかもしれませんね。しかし、実際は、履歴書が届いた時点から、条件の提示のために総務や人事などと細かな条件の調整など行うこともあり、いろいろな準備が必要なのです。
もしもダブルエントリーをしていて、入職してくれるかどうかわからないのに、面接に時間をかけすぎるとお互いに時間と労力の無駄と考えるのです。それでも素晴らしい人材であり、なんとしても獲得したいという場合は上司もかなり力を入れて面接を行いますが。
これらを考慮すると、ダブルエントリーしている時には、本当のことは言いづらいけれど、もしも単刀直入に質問を受けたときには、本当のことを言うべきだと思っています。それはお互いのためにも。
・面接で予想外の質問をされたらどう答えるのがいいのか
結局、面接は無難に乗り越えたいと思っている人が多いですし、何事もなく終わることもよくあります。しかし、本当にこの病院やクリニックのために働いてくれる人材を選定したいと思った時には、鋭い内容の質問が来ることもあるのです。
そんな時には、答えに困るかもしれませんが、基本的に「嘘は言わない」「正直に答える」というのが鉄則です。本来なら言葉を濁したい質問もあるかもしれません。しかし、質問をしてくるということは、相手も知りたいと思っているから。そのため、出来れば面接の場で正直に思いを伝えることが大切です。
条件を見て「ここは…」と思うものがあっても、意外に正直に答えることによって、条件の変更をすることができたということもあります。また勤務時間や夜勤なども少し考慮してもらえたということも少なくありません。面接の場は緊張するし、良い印象を与えたいと思う場所ではありますが、難しい質問に答える時ほど正直に答えることが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。面接という場はとても緊張しますし、何とか乗り越えたいものですよね。たとえ難しい質問や答えにくい質問を受けても、正直にそして誠実に答えようとする姿勢が大切です。今後の就職や転職の際の面接時にぜひ参考にしてみてくださいね。
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