老人ホームで働く看護師の仕事とアセスメント  

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#2136 2023/03/22UP
老人ホームで働く看護師の仕事とアセスメント  
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看護師として就職するときに、老人ホームを就職先として選ぶことがあります。その時、老人ホームで行われる看護ケアとは、いったいどんな内容があるのでしょうか。ここでは、その看護ケアの内容と、そのアセスメントについてお話します。

・老人ホームに勤務する看護師のアセスメントの重要性

老人ホームに勤務する看護師の場合は、そこにいる少ない人数の看護師の中で精一杯のアセスメントをする事になります。病院などと違い、自分のアセスメントの重みについて、とても感じることがあります。 老人ホームに入所している利用者をアセスメントすることはとてもむつかしいです。それはなんと言っても、ずっと観察することはないからです。生活をする場所として捉えられているところなので、モニターもないし医療機器は最小限の中で判断することになります。全て、自分のアセスメントにより判断することになりとても責任を感じます。 そしてお年寄りが多いので、急変してしまう事も多く、その点についても看護師の細かいアセスメントがとても重要となります。アセスメントをして何もないことも多いですが、アセスメントして対処したことで命を救える事も多くなります。

・出勤時はまず記録を見る

看護師として出勤してまず行うことは、記録を見ることです。電子カルテに記載されている記録を見ることにより、それぞれの利用者の詳細を知ることができます。これは、病院勤務の看護師の場合も同じことが言えます。 病院と違うのは、日常生活の中での気づきを多く記録されていることです。その利用者の気持ちの変化なども言葉を記載して記録されています。病院は治療をする場所ですが、老人ホームの場合は生活をする場所となります。そのことからも、日常生活の中での利用者の心の変化はとても大切です。 そして記録されている内容としては、とても細かく書かれているのでその現場にいるように知ることができます。申し送りがなくても、その記録を見ることによりしっかり把握できることが理想です。

・利用者の入浴前のバイタルサインのアセスメント

看護師の仕事の一つとして、利用者の入浴前のバイタルサインのアセスメントがあります。それは入浴をするということは、かなりのダメージを与えることになるからです。バイタルサインに変化がある場合は、入浴を中止にする事もあります。中止にする以外では、浴槽に入らずにシャワー浴だけにするアセスメントも行います。 バイタルサインを見て、そのほかの症状もしっかり把握します。血圧が高い人の場合は、そのほかに頭痛はないか、吐き気の有無などを確認します。その後少し時間をおいて再度血圧を測定して、入浴をしてOKなのか判断します。 また、入浴を行う順番についても確認することがあります。感染の恐れのある入浴者がいる場合は、一番最後に入浴を依頼します。

・食事のアセスメント

老人ホームに入所している利用者のアセスメントとして、食事の状態を見ることも大切です。利用者が食べている様子を見て、誤嚥の危険性がないかアセスメントします。 たびたび咳嗽が見られる場合は、要注意です。それはなんと言っても、嚥下をする時に気管に入りそうになっていることもあるからです。ときどき、そのように咳嗽が見られる場合は、その人の食事の形態を見直す必要があるかもしれません。しっかりと噛むことができないまま、飲み込んでいる場合もあるのでももう少し柔らかいものに変更する必要性があるかもしれないからです。 その時には、適時カンファレンスをしてそのような状態を情報共有します。その結果、無理であったり危険性があると判断した場合は食事形態を変更するように栄養士に伝えます。

・配薬とアセスメント

利用者の場合は、ほとんど内服を必要とします。内服を管理するのは、看護師の役割です。そしてその時、利用者に健康上の変化がある場合は、医師に報告をして内服について検討してもらうようにします。 また内服をしている場合は、副作用も心配です。副作用として、血圧等の内服に関して要注意をします。その他の薬についても、ほとんど副作用としてあることを理解して薬の知識について知るようにします。 配薬を行うのは、介護士である場合もあります。その場合は、老人ホームで決められたマニュアルを遵守して配薬を行ってもらうことになります。その時、確認をする際に、薬のことを理解しているとなおいいですね。 そのことからも、看護師が薬について教育として勉強会を行うこともあります。介護士と看護師は、内服薬についていつも理解して配薬をする事が大切です。そして副作用の共有、状態の変化についてもケアを通じて情報交換を行っています。

・介護士の気づき

看護師と介護士は、いつも情報交換を行っています。その時、一番利用者の身近でケアを行っているのは、介護士となることから介護士の気づきが最も重要です。少しの変化に対しても、報告をしてもらうようにします。 また看護師がアセスメントをして、その結果で介護士にケアを行ってもらうことになります。その時、単にケアを中止するということではなくアセスメントをした結果、どんな理由で注意をするのかもきちんと伝えるようにしましょう。

・口腔ケアの重要性

利用者の口腔ケアを行うのは、介護士と看護師です。時折、歯科衛生士が行うこともあります。看護師が必要と判断した場合は、歯科往診を依頼する事もあります。 歯科往診で以来する内容としては、虫歯の有無、悪化、入れ歯の不具合などです。その虫歯については、口腔ケアがとても大切です。口腔ケアをしっかり行うことにより、虫歯を予防する事ができます。 また口の中を綺麗にすることで、誤嚥による肺炎などの感染を予防する事ができます。

・記録は誰でも理解できるように記載

老人ホームの看護師の記録については、病院のカルテとは違い誰でもわかりやすいように記載する事が大切です。それはなんといっても、介護士にわかりやすい内容とすることが重要なのです。 看護師は、つい専門用語を記録で記載する事がありますが、それでは介護士が理解する事がむつかしくなります。そのため、専門用語をできるだけ使わない記録をするようにします。 老人ホームでは、記録を行うとケアマネジャー、介護士などが目を通します。

・スタッフとのカンファレンスの重要性

老人ホームの利用者の健康状態を管理するためには、必要な時にカンファレンスを行うようにします。カンファレンスは、短時間でもOKです。介護士が迷っていること、悩んでいるケア内容などを、介護士と看護師、ケアマネジャーなどでカンファレンスを行い、その時にケアの統一を図ります。そのカンファレンスをした内容については、電子カルテに残します。 また必要な時には、家族に連絡をして物品を届けてもらうこともあります。浮腫が強い利用者がいる場合は、その浮腫を軽減させるために少し大きめの衣類を依頼することがあります。そのようにケアをしていて、気づいた内容について改善する事が必要とアセスメントした場合は、家族に連絡をする事も多いです。

・健康維持が大事

老人ホームで勤務する看護師の場合は、そこにいる看護師が少ないことから一人病気になると、たちまち困ることになります。そのため、健康管理をしっかり行うようにします。病院よりも、健康管理の大切さを理解しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?老人ホームで働く看護師は、病院のように医療機器を使うことも少ないし、重症の患者さんをケアする事もありません。しかし、入所している利用者の健康管理として、観察してアセスメントを行う大切さをみっちり理解して動く事が大切です。自分自身の健康管理も行い、家族の一員という気持ちを持ちながら介護士とともにケアしていきたいですね。

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