コロナ禍で入院患者とご家族での面会も制限がある中、在宅での療養を希望し、訪問看護を利用する方が増えています。
さて、在宅で療養する方を支える訪問看護師になるには、どうしたら良いか、なぜコミュニケーションが重要なのかをお話していきます。
訪問看護師になるには、方法としては訪問看護ステーションに就職するというのが一般的になります。
ステーションによっても特色があり、小児特化のステーション、精神科特化のステーション、輸血などの処置も積極的に行うステーション、看取りや状態観察がメインのステーションと様々ですので、ご自身の得意分野や伸ばしたい分野から探すのも良いかと思います。
転職サイトを利用すると、興味のある分野、避けたい分野を聞かれたりしますので、そこから自分に合った訪問看護ステーションを探してもらうのも有りだと思います。
資格については看護師免許があれば勤務できますが、ステーションによって実務経験何年以上と定めているところ、新卒でもOKとしているところ、運転免許必須等、条件が様々ですので、確認が必要です!
また、訪問看護ステーションによっては夜間オンコールがあります。
病院の夜勤と違い、自宅で待機し、利用者から電話があれば電話相談または臨時で訪問をします。
ステーションによってオンコール回数は10回以上のところもあれば、2?3回のところ、夜間対応は行っていないところと様々です。
ステーションによっては、正社員は必ずオンコール対応が必須となるところもありますので、ご自身のライフスタイルに合っているか、また、家庭の事情でオンコール回数を減らしてもらえるのか、特にママさんナースで訪問看護師を目指す方は、確認しておいた方が良いです!
私自身は看護師として実務経験11年目に転職サイトを通じて訪問看護へ転職しました。子供が2人いて夫も医療関係で多忙なので、夜間オンコールなしのパートです。
10年以上経験があれば在宅でも通用するのではと思い、飛び込みましたが、病院との違い、ギャップ、知っておくべき制度がたくさんあることに驚き、始めは何もわからずで、本当にやっていけるのか不安でしかありませんでした。
しかし、訪問看護に転職する方のほとんどが訪問看護初心者ですし、スタッフもそれをわかっていますので、手厚く指導していただけます。
しっかり指導しないと、利用者とステーションの信頼関係にも関係しますからね。
また、初めて行くお宅には、同行訪問といって、すでにお伺いしているスタッフと一緒に訪問、ケアを行います。ステーションにより規定があるかと思いますが、同行訪問は1人の利用者あたり何回くらい行うのか、確認しておくと安心かと思います。
慣れたスタッフは裏道を使ったりして行きますが、絶対この道!というのはないので、時間に間に合えば、自分のわかりやすい道を通るのが一番です。無理をして事故してしまったなんてことになっては大変ですからね。
訪問するお宅が増えれば、自然といろんな道を覚えられるようになります。
訪問看護師になるためにやっておいた方がいいこと、重要なことについてですが、もちろん、疾患や制度について知っておくことも大切ですが、勤務するステーションはどの疾患層の利用者がいるのかを把握してからでも問題ありませんし、制度についてもやっていくうちにわかってきます。
ただ、一つ重要なことは、コミュニケーションスキルです。
病院と違い、ケアをするのが自宅になりますので、利用者のテリトリーになります。そのため、信頼関係の構築はかなり重要となりますし、良き理解者となるのも重要です。
方法として分かりやすい例えで言うと、「礼儀のわかる近所のおばちゃん」です。誰かと話をすることで利用者のQOLが上がることもあります。独居の利用者も多いため、話をしたい利用者はたくさんいます。ただ話すだけではなく、看護師として状態のアセスメントも必要となりますので、そのためには聞き手、話し手どちらの役割も担う必要があります。かといってお互いのパーソナルスペースにズカズカと土足で踏み込むのも良くありません。自宅という第三者にはわからない状況ですから、個人情報を根掘り葉掘り聞いてくる利用者、家族もいます。そのお宅に話した内容が、他のスタッフやご近所等にバラされてしまう可能性もありますので、今後の関係性を心配して全てに答える必要はありません。適度に距離を保つことも必要です。
また、病院では医療者のテリトリーですので、ダメなものはダメ!とはっきり言えましたし、病院の規則ということで説明できましたが、自宅となるとそうはいきません。
「自分の家だから自分の好きにしていいだろう」と言い出す方も実際にいます。主に多いのは酒、たばこです。
もちろん、命に直結してしまうことは注意しますが、そうでない場合、闇雲にだめです!禁止です!とはせず、「なぜそうしたいのか」「体調についてどう考えているか」等、利用者が興奮しない程度に思いをうまく引き出し、時には引き出した思いを尊重した上で、何か別のことを提案してみたり、在宅医やケアマネジャーと連携し、情報共有する必要があります。
利用者の様々な情報を引き出し、アセスメントするために日常会話として、さりげなく思いや背景を聞き出すのは簡単なようでなかなか難しいです。また、訪問看護は30分、1時間と支援時間が決まっておりますので、「体調どうですか」「眠れましたか」等、質問ばかりになってしまうと、話が尽きて沈黙の時間が長く生まれてしまい、お互い気まずい支援時間を過ごすということもあるかもしれません。朝、ニュースを見て時事ネタを仕入れたり、利用者の好きなことを引き出して話してみたり、病院ではあまり使わなかったような、コミュニケーションが必要になるかと思います。
利用者だけでなく、家族から「このニュース大変ね」と会話を持ちかけられることもあるので、私も出勤前は必ずニュースやスマホで地域新聞を読み、全国的な時事ネタ、地域の時事ネタを頭に入れています。
ペットを飼っている方にはペットの話、釣り等、元々趣味があった方にはその話を聞いてみても、信頼関係を築くきっかけになります。
また、スポーツ系のニュースや、政治的なニュースは結構話が弾んだりもします。
知識も大事ですが、自宅という密室で、誰の助けも得られない状態での信頼関係の構築には、コミュニケーションがいかに重要か、私も訪問看護師となって改めて気付かされました。病院でとっていたコミュニケーションは、医療者側主体がほとんどだったように思うので、その人その人を理解する、なにげない会話から異変を感じるというのがいかに難しく、重要なスキルであると日々感じております。
訪問看護師としては新米ですが、まずはコミュニケーションを重点に置こうとやっている結果、ありがたいことに「明るくておもしろい看護師さん」と言っていただけています。訪問にいくと、「あなた待ってたのよー」なんて言われると、新米でも信頼してくれているのだなと感じますし、何より訪問看護師という仕事に楽しさを感じます。
信頼関係が生まれると、自分では判断ができないことはできないと、はっきりと言いやすくなるので、ミスも起きにくくなると思います。
やはりお互いが「何この人」と思っていると、わからないと言いづらいですし、ほらやっぱりねと思われるのも悲しいですからね。かといってわからないことをわからないままやるのはもちろんダメですが。
コミュニケーションはやろうと思ってすぐに身につくものではありませんので、訪問看護師を目指す方は知識も大事ですが、まずは現在の勤務先や実習先で、患者からいろんな情報を引き出すコミュニケーションスキル、飽きさせない話し方を身につけておくと良いかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?訪問看護師になる方法や、利用者、家族との信頼関係を築くためには病院とはまた違ったコミュニケーションスキルが重要だということをお分かり頂けましたでしょうか?
訪問看護師になりたいけれど、よくわからない、なかなか踏み込めないという方への参考になれればと思います。
コミュニケーションは簡単なようで難しい分野ですので、実践できることから始めていきましょう。
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