病院で勤務していると、院内感染についてとても心配ですね。そして看護師は、その院内感染を防ぐ役割があります。院内感染を起こさせないためには、看護師の日々のケアの中でのアセスメントが重要となります。ここでは、その内容についてお話します。
・院内感染はよくあること?
院内感染というと、よくあることと思います。しかしよくあることなので大丈夫と気軽な気持ちで済まされることではありません。それはなんといっても、患者さんの命に関わることになるからです。
免疫力が下がっている患者さんの場合は、少しの感染でも重篤化してしまうことがあります。最初は微熱程度であっても、その後に急変することもあるのです。そのことを思い、感染させないという気持ちを持つことが大切です。
そしてそのためには、看護師のアセスメントが非常に重要となります。それはまず、早期の観察力が大切となるからです。早期にその感染兆候について気づくことにより、早期に対処できるので患者さんの回復も早くなります。少しの変化も見逃すことなくアセスメントすることが大切なのです。これは大丈夫かなと、ちょっとしたことでも、気になることがあれば報告します。すると、報告しておいて良かったと思えることも多いです。
・くしゃみで感染する
くしゃみで感染するものとして、インフルエンザなどがあります。病院では、スタッフがマスクをしているのでその飛沫感染については予防することができます。しかし面会者などは、そのことを十分に理解していないこともあるのです。病院により、熱や咳などの症状がある人の場合は面会を禁止すると書かれているところもありますが、たまに子供などが感染していることを知らずに面会に来ることもあります。
そのことについては、看護師が気をつけようとしても限界があります。院内感染を起こさせない気持ちがあるものの、全て防げるものではありません。しかしスタッフが持ち込むことがないように、自分の健康管理をしっかりすることが大事です。
・子供の感染症に注意
感染症として、子供がかかりやすい疾患は要注意です。子どもがかかりやすいものとして、水疱瘡、はしかなど空気感染により院内感染を起こすこともあります。はっきりとそれらについて、熱がある、その他の症状が見られる場合は面会などを禁止することになります。
はしかや水疱瘡に関しては、空気感染となるので本当に怖いです。空気でその感染症が広がってしまうことになります。そんなことになると、防ぎようがないと思うこともあります。その前に、しっかりと面会者などに注意するようにします。
またそれらの流行についても、把握するようにしましょう。時期としては、冬に多く見られています。しかし冬だけではないこともあります。その地域でどのような感染症が流行しているのか把握して、スタッフで周知しておきます。
・面会による感染
感染を起こさせないようにするためには、院内に持ち込まないことが大切です。スタッフはもちろんの事、そのほかの人も注意が必要です。
院内にでは入りする人は、たくさんいます。その中でも病院関係者以外の人のでは入りを注意したいですね。
特に面会者に関しては、要注意です。面会をすることは、入院患者さんにとっては、精神的なサポートをうけることができるのでとてもいいことですね。そのことから、面会を禁止するのはよほどのことがない限り行われません。
しかし感染が心配と思われる時には、面会を禁止することもあります。面会をする人に関して、検査をすることもできないのでどのような体調であるのかわからないからです。
面会者には、入院のしおりなどにより体調の悪い人は禁止されることを徹底したいですね。
・血液による感染
病院では、空気感染や接触感染以外でも感染してしまうことがあります。それは日常の生活の中では、起きることはありません。治療を必要とする入院生活の中で起きることがあります。
それは治療により、血液から感染してしまうことがあるということです。採血や輸液、輸血を行った時に、B型肝炎などに感染してしまうことがあります。現在では、そのことは少なくなっています。
また皮膚からの感染として、輸液ルートなどから起こすこともあります。器具等の殺菌、手洗い、清潔操作での処置などを行い処置について行うことにします。
それはなんと言っても、スタッフの教育がされているからです。特に感染ルートとして問題となっているのは輸液などをしている皮膚からの感染です。皮膚についている菌より感染したり、スタッフの処置時の手ら感染することもあります。スタッフは、血液による感染が疑われた時にはその都度アセスメントを行い、二度と起きないように対策を考えるようにします。
・自分の健康管理
感染を予防するためには、何より自分の健康管理が大切です。医療スタッフが感染していると、たちまち院内感染をおこしやすくなります。そしてそれは、あっと言う間に広がってしまいます。
風邪をひかない、帰宅時は手洗いをする、マスクをつけるなど基本的な感染対策を行っていると予防することができます。そしてそれは、家族も一緒です。一緒に過ごしている家族も同じように、感染対策をしっかり行えるようにしたいですね。
・マスクの重要性
マスクは院内ですることが当たり前となっていますね。マスクにより、自分が感染源となることを防ぐことが出来るし、感染している患者さんなどから自分を守ることができます。
マスクについては、院内の不織布のものを使うようにします。患者さんはマスクを使うことが少ないです。しかし感染が疑われた場合は、マスクを装着してもらえるように協力をしてもらいましょう。
・ワクチン接種
感染予防として、病院スタッフはワクチン接種を行います。ワクチンは、色々な種類があります。それぞれ、感染を予防できるものとなるので、必ずうけるようにします。
・マニュアルを遵守する
感染を起こさないようにしていても、起きることがあります。その時には、マニュアルを遵守することが大切です。マニュアルは、院内で必ずあります。それをしっかり見て、把握しておきましょう。
特に器具の消毒などは、看護師が行うことになり器具消毒の薬液濃度を把握しておきます。いつ感染症が発生するのかわからないので、直ぐに実施できるように院内でそれぞれ工夫がされています。
マニュアルについては、適時改正されています。院内メールなどでお知らせがあることもあるのでそれを確認しておきます。なぜ改正されたのか、その理由についてもアセスメントしておきましょう。不明な時には、感染委員に確認をします。
・手洗いが何よりも大事
感染を予防するのは、なんと言っても手洗いが重要です。手洗いを行うことにより、ほとんどの感染症はある程度防ぐことが出来ると言われています。手を洗う行為は、とても簡単です。しかし時間がない時には、それもできないこともあります。そのような場合は、手指瞬間消毒剤を使って抗菌します。
しかし一番いいのは、やはり水道水でしっかり手指を洗うことです。そのことをしっかり思い、できるだけ水道水で手洗いをするように心がけたいですね。
まとめ
いかがでしたか?感染症は、ケアをしている看護師の手から感染してしまうことが多いです。そのことを思い、まずはケア後の手洗いを遵守したいですね。
また感染を重症化させないためには、スタッフそれぞれの早期のアセスメントが必要です。看護師は、患者さんの感染兆候を見逃すことなく、常に目を光らせているようにしましょう。
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