認知症の患者さんは認知機能も低下し、記憶力も低下しています。転倒の危険性を伝えてもほぼ実行できないでしょう。転倒のリスクのある患者さんならなおさら転倒の危険性が高まります。どのようにアセスメントしたか書きたいと思います。
認知症のある患者さんに対して転倒予防に対するアセスメントとその看護評価について
概要→事例 80歳女性 認知症 骨折の術後でリハビリテーション病院に入院してきた患者さん。認知症があり、話はできるが記憶力認知能力が低下しており、まだ歩くと転んでしまうよ、など、転倒の危険性を伝えても理解ができず、トイレなどベッドサイドから歩いてしまいます。骨折の後で、寝たきりで筋力が低下したため、総合病院から転身し、現在リハビリテーション病院に入院中です。患者さんは筋力が落ちたことも、手術をしたことも、リハビリテーション病院に入院していることもはっきりとは認知できていません。上記の設定でアセスメント評価看護行為について書きたいと思います。
患者さんの既往歴や家族歴など入院した際の情報を入手します。
総合病院からリハビリテーション病院に転院した際の、診療情報提供書には筋力も低下し、認知症とのこと申し送りが記載されていました。ですので、付き添いの家族からメインに話を聞きました。患者さん本人からはいまはどのような状況なのかなど、今の状況をどのように認知し解釈しているのか情報収集しました。また、診療情報提供書に記載のある、筋力の低下について、どのくらいなのか、実際家族から聴取し、本人にも付き添いどのくらい動けるのか、骨折の術後で痛みはあるのか、を情報収集しました。そして、ベッドサイドの環境をどのように整えればいいのか、転びやすいリスクをアセスメント評価しました。転倒のリスクに関しては理学療法士さんからの情報も重要かと思います。看護師ではない他職種のリハビリテーションの専門家から、筋力についてや、どのくらい転倒の危険性があるのか、ベッドサイドの環境をどのように整えれば、転ばずに過ごすことができるのか、相談し、情報を共有しました。転倒の危険性がある人や、リハビリテーションに関わることに対しては、理学療法士さんとの連携が重要かと思います。
また、入院をとったあと、看護師同士のカンファレンスで、情報共有をしました。看護師動詞ですので、質問や情報収集の視点がとても勉強になり参考になります。
足りない情報や、自分では気づかなかったことなど、共有し、アセスメントに繋げることができます。また、なんでそのように評価したのかという根拠となることも共有出来てお互い看護師として看護目標を設定できます。
そのような経過を経て、看護目標は転倒なく入院生活を過ごし、リハビリテーションに励むことができるとなりました。
ベッドサイドの環境ですが、右足が手術した足だったので、右と左どちらがベッドから降りやすいかまずアセスメントしました。
ベットの高さや、ナースコールを使うことができる認知能力があるか確認しました。患者さん本人は入院というより泊まりにきているという認識みたいでしたので、ナースコールはあっても機能しないのではという評価になりました。しかし、患者さん本人には何かあったら推すボタンだよと逐一説明することにしました。
認知症とは言え、かすかに覚えているかもしれないからです。
理学療法士と相談をすると、筋力が落ちているものの、泊まりに来ており、入院との意識がないため、動き出しがありそうとの認識で一致しました。
そこで、ベッド柵がない、床に、足をのせると、センサーとしナースコールとなる、センサーマットをつかうことにしました。センサーマットを使うと、トイレなど動き出しをすぐ認知することができて、センサーが反応するとすぐにベッドサイドに看護師が向かうことができて、患者さんに付き添えるからです。そして動き出しを付き添うことによって、転倒防止にもなりますし、結果として筋力低下に対するリハビリテーションにもなります。ベットサイドの環境を整えることは入院初日にすべてできないと、今後の入院生活が過ごすことができないです。
上記のアセスメントは、対象となる患者さんに対して入院初日にすべて対応します。情報収集と、他職種や看護師同士との連携や、情報共有によって、環境を整えることが出来て、初めて入院生活を安全に送れることができます。
入院患者さんが来る前に、できたら、FAXなどでやり取りしてある、診療情報提供書を先に読むことができると、患者さんのイメージが作りやすいです。
そして、実際会ってみると、情報と違うことや、印象が違うこともありますし、情報をもとに、転院先である、リハビリテーション病院での看護業務がスムーズにいくこともあります。とにかく、家族、本人とともに、診療情報提供書からの情報、会ったときの情報が命で情報がないとまず看護はできないですし、入院生活を全うできません。
そして入院生活についてです。患者さん本人は、自分が手術後であるということも、筋力低下していてふらふら歩いてることもまったく自覚していません。ですから、床に足をついたときにナースコールが鳴る、センサーマットは頻回になりました。
そして看護師の付き添いを嫌がることもありました。また、ほぼほぼトイレで立ち上がり、病棟内をうろうろするということもわかってきました。
そこで、理学療法士さんやほかの看護師のスタッフと相談し、ベッドサイドに簡易トイレを設置するのはどうかということになりました。
引き続きセンサーマットも使用しました。
今後、リハビリテーションのおかげで、筋力が戻ってきたら、センサーマットを外し、ベッドサイドにある簡易トイレを使えるといいという目標になりました。また退院後もベッドサイドに簡易トイレを置く予定という情報があったため、リハビリテーションで簡易トイレを転倒なく使えることが看護目標になりました。最初はセンサーが鳴り、簡易トイレを使う姿をこっそり見守りました。
転倒はないか確認しました。ふらつきや、簡易トイレをちゃんと使えているかアセスメントしました。
理学療法士と情報を共有し、リハビリテーションの際にも情報を生かしてもらうこととしました。その後は、筋力も徐々に上がってきて、夜間のみセンサー対応で、日中は試しに自分で簡易トイレを使ってもらうことにしました。
トイレを使用した後を確認し、転倒していないかアセスメントしました。認知症とはいえご本人にもトイレについて話を聞いてみることもしました。
ご本人のトイレに対する認知の内容の情報収集をしました。その後は夜間もセンサーを外すこととなりました。夜間も巡回し、転倒がないか確認し続けました。ここまでADLがあがるとベットサイドのトイレを転倒なくしようできるという、看護目標も達成され、退院ということになりました。
まとめ→とにかく情報収集しないとアセスメントができないので、日々情報収集かと思います。また日々患者さんの状態や状況も変化し続けるのでそれも考えて譲歩収集すすべきです。そしてそれをもとにアセスメントができます。
まとめ
とにかく看護をしていて思うのは、日々の情報収集が大切だということです。そもそも情報がないとアセスメントもできないですし、看護目標もたてられません。とにかく、患者さんのベッドサイドにいくことかと思いとにかく看護をしていて思うのは、日々の情報収集が大切だということです。そもそも情報がないとアセスメントもできないですし、看護目標もたてられません。とにかく、患者さんのベッドサイドにいくことかと思います。学生ではないですし、仕事なので一人の患者さんにべったりとはいかないですが、短時間でも、情報収集の視点があれば適切な質問も出来ます。アセスメントするためには情報収集が大切です。
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