手術を行う患者さんをアセスメントしよう 

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#1951 2022/09/24UP
手術を行う患者さんをアセスメントしよう 
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手術を行う患者さんは、色々なケアが必要です。必要物品から患者さんの心身のケアまで、看護師としてしっかり行う必要があります。ここでは、手術を行う患者さんをアセスメントして、安全に手術に臨めるようなケアについてお話します。

・手術をすることは一大事

患者さんが入院をして、一番大変と思う事はなんと言っても手術をすることではないでしょうか。手術をするということは、色々な不安が伴います。その不安の中で、看護師は着々と手術に向けて準備をすることになります。 患者さんの気持ちにしっかり寄り添うことができないと、思うこともあるかもしれません。 その時、安全に手術を行うためにはやっぱり患者さんの不安を取り除く前に手術の準備をしっかりすることです。手術の準備と言うと、なんとなく機械的に思うこともあるかもしれません。しかしそれをしっかり行うことにより、患者さんが安心して手術を受けることができるのです。準備において、しまったと思うことは許されないのです。 そのことは、手術を成功させる半分ぐらいの意義を持つと思っています。

・手術前の検査について

手術をするということは、患者さんの体に侵襲を与えることになります。そのことからも、その前に手術を出来る体であるのか患者さんに検査が行われます。 まず行われるのは、採血です。採血を行うことにより、手術に夜出血に耐えることが出来るのか、全身状態を知るのに欠かせない検査となります。 またその次に大切とされるのは、レントゲン撮影です。これは手術後の患者さんの回復に関係してきます。手術後に、気管支炎を起こしやすい、肺炎を起こしやすいということがわかると、手術を中止することもあります。 そして心電図検査も、欠かすことができません。心臓の状態を最も簡単に知ることが出来る方法として、心電図検査を実施します。それにより、心筋梗塞や狭心症などのリスクを見ます。

・手術までに患者さんが気をつける事

手術までは、患者さんが自宅で待機することになります。その時、患者さんはどのようなことに気をつけるといいのでしょうか。そのことは、看護師が指導をするとともに、しっかり患者さんに自覚を持ってもらうようにします。 その結果により、最悪の場合は手術を中止することもあります。風邪をひいてしまった、発熱しているという場合は手術が中止になることが多いです。 患者さんには、体が疲れるような事は避けてもらう事、人ごみに出かけないなど注意を促します。

・患者さんの既往歴について

手術をする前には、患者さんの既往歴の確認は必須です。これは、医師が行うこととなっていますが看護師も把握することにより、手術後の観察項目を追加することになります。 既往歴により、観察項目が違います。それを知り、手術前には医師とともにどのような観察などが必要であるのか今一度確認をとるといいでしょう。理解しているつもりでも、知らない、わからないこともあります。それを医師とともに、再確認しアセスメントしやすいようにしましょう。

・手術前のオリエンテーション

手術前のオリエンテーションも、とても大切です。それは、患者さんの不安を取り除く意味でも情報としてしっかり伝えることになるからです。手術のことについて、不安がいっぱいの患者さんの場合は、手術の事と自分がどのように経過をするのは知りたがっています。 手術をする前の必要物品の確認から、手術後のことまでしっかり伝えるようにします。

・手術の部屋準備や麻酔について

手術日が確定すると、その日の行動についてできるだけ速やかにできるように整えることになります。機器のセッティングや、患者さんの部屋移動などを行うことになります。 患者さんの部屋移動を行うのは、大部屋から個室になるということです。観察しやすいナースステーションの近くの部屋に移動したり、モニター管理がしやすいところに移動させることになります。 麻酔についても、どのような麻酔を行うかによりその対処も違ってきます。麻酔が局所であっても、その患者さんが高齢であったり基礎疾患がある患者さんの場合はそのことをアセスメントして観察などを検討することになります。

・手術の説明

手術の説明については、医師からなされます。その時、患者さん本人に行う場合と、家族に行う場合があります。ほとんどの場合は、その両者に行うことになりますね。しかし、患者さんの意識がない場合などは、家族だけに実施することもあります。 その時、看護師は必ず説明に立ち合います。立会い医師の説明した内容と、患者さんの言葉や反応などをしっかり記録するようにします。多くの場合は、パソコンを持ち込みそこに記録をしていきます。その後は、患者さんの話した言葉や表情などをアセスメントして、記録をします。

・退院までの流れを伝える

患者さんが手術をして最も知りたいのは、自分がどのように回復していくのかということです。手術をしてその後に、自分の状態がどのようになり、どのぐらいで退院をすることが出来るのか、大まかな内容をしっかり伝えます。 その時、患者さんは自分が退院できるのだと少しでも安心する事ができます。自分の手術後の経過を知ることにより、漠然とした情報よりも回復に対してやる気を持つことが出来るのです。 その時々で、どのように行動したら早く退院できるのかということをイメージしやすくなります。

・入院時必要物品

入院時の必要物品については、自分が使っている身の回りのモノを持参することになります。洗面道具や寝衣などです。それは、準備できない場合、病院によりセットとして購入をすることが出来るところもあります。 同じように手術で使用する、おむつ等もセットで買うことも出来ます。

・アレルギーのついて

手術をする時に、アレルギーについてもとても重要とされています。まずは、患者さんの病歴で確認します。食べ物でのアレルギーやゴムなどを触ることにより痒くなる、湿疹ができるなどがあるからです。ゴムは特に重要で、手術時にアレルギーのある患者さんに対応出来る手袋を使うことになります。 また今までに使用した薬により、気分不良を起こしたことはないか確認をします。

・同意書をとる

手術を行うことが決まると、必ず必要なものとして同意書があります。同意書は、手術、麻酔同意書と患者さんにより輸血同意書を記載してもらうことになります。 この同意書がないまま手術を行うことはできません。医師が責任をもちそれがあることを確認することになっていますが、看護師も手術前にしっかりと確認をします。

・早期離床について

手術をすると、その後は安定している場合は早期離床を促すことになります。今は、早期離床を促すことが多いです。お年寄りの場合も、離床を促すことによりせん妄を予防することができるともいわれています。 また肺炎や、塞栓症、褥瘡も予防することができるのでできるだけ早期にベッドから起き上がらせる介助を行い、トイレ歩行などを促すことになります。

・精神的なフォローは必須

患者さんは、手術を行う前、その後にとても不安があります。そしてそれを、自分で対処することもできないこともあります。不安が大きくなると、せん妄を起こすことも多いです。 看護師は、手術を受ける患者さんの不安の言葉や表情を見逃すことなくしっかり把握して、対処するようにします。 そして看護師や医師などで情報共有を行い、チームでアセスメントして行動することも大切です。

まとめ

いかがでしたか?手術については、日常にあることなので看護師としては日常のひとつと捉えることになります。しかし患者さんにとっては、その手術は人生において一大事であり、それに対して大きな不安があります。 その不安を汲み取り、無事退院することができるようにするのは、看護師の大きな役目です。手術を受けることは、どのようなことなのか今一度考えてアセスメントを増やして行きたいですね。。

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