看護師がアセスメントをするときに、自分で何ができるのかがわからずに悩んでしまうことがよくあります。看護アセスメントをするのに重要な5つのポイントとアセスメントに生かす方向性を理解して、看護師として活躍できるようになりましょう。
看護師がアセスメントをするにはまず何をしたら良いかわからない、頑張っているつもりなのにうまくできないということがよくあります。アセスメントをするときには患者から体系的な形で情報を得るのが重要です。具体的なやり方がわかるとアセスメントのクオリティーが高くなり、看護プランもきちんと立てられるようになります。看護アセスメントをするうえで、看護師が何をしたら良いかをポイントごとに確認していきましょう。
#看護師にとって重要な5つのポイント
看護師がアセスメントをするときには患者から情報を引き出すことが重要です。看護師だからこそ手に入れられる情報をできるだけわかりやすい形で集めてアセスメントをしましょう。ここでは患者から情報を得るときに、まず押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
・問診
問診は患者がどのような症状かを理解するために欠かせない問いかけのプロセスです。患者が来院したときにも、入院患者の様子をチェックするにも必要不可欠なのが問診で、患者に質問して答えてもらいます。看護師が医療現場で果たす役割としても大きいため、問診スキルを上げると医療への貢献度も高くなります。
問診では患者が主観的に感じていることを説明してもらうのが基本です。お腹が痛いというときには、お腹のどこが痛いのか、刺すような痛みなのか、いつから痛いのか、どのくらい痛みが強いのかといったことを確認していきます。ずっと痛いのか、動いたときに痛いのかといった点や、痛みが強くなってきているのかといった点も重要です。また、お腹の痛みが主症状でも、実は頭も痛いということもよくあります。他に痛みはないか、普段とは違うつらさはないかといったことも聞いて、患者の主観的情報を漏らすことなく手に入れましょう。
・視診
視診は患者の様子を医療や看護の視点から見定めるのに効果的なプロセスです。視診では患者の見た目によってどのような容態なのかを確認します。看護や治療をしていくと変化していくことも多いので、経過を定期的に観察するのが重要なポイントです。
視診では顔色や表情、皮膚の状態や姿勢、体の動きや呼吸の荒さなどをチェックします。お腹が痛いと訴えている患者は全身が青白いときもあれば、真っ赤になっているときもあります。お腹に手を当てて歯を食いしばっている患者もいれば、普通に歩いている様子でも呼吸が荒い患者もいるなど、見た目でわかる様子は千差万別です。視診によって得られた情報は症状の重さを理解するのに役に立つだけでなく、主観的情報と客観的情報を紐づけるときにも重要な役割を果たします。
・触診
触診は患者に手で触れることによって患者の状態を知るプロセスです。看護では経験によって得られる情報量に大きな違いがあります。皮膚の表面状態や張り、コリなどを確認するだけでなく、触れたときの痛みの変化や反射による体の動きなどを観察するのが触診の基本です。また、触覚振盪音で呼吸状態を確認したり、下腹部の触診によって便秘の状況を調べたりするなど、症状別に有効な方法があります。触診は看護師が手の感触や患者の反応を見て情報を得る方法なので、経験を積まないと正しく情報を手に入れられません。看護師にとってはスキルとして長期的な視野で習得する必要がある方法です。
・打診
打診は患者の患部と推定される部位を叩いて体の深部の状態を確認するプロセスです。打診は腹部や胸部、背中などを叩いたときの音や動き、触感で臓器の様子についての情報を得る方法です。肺水腫の疑いがあるときや、腹部膨満感の原因を探るときなどに使用します。水が多いか、空気が多いか、脂肪なのかといったことがわかりやすく、打診による響き方で臓器の大きさも確認できます。叩いたときの応答や響き方と臓器の様子を一対一で紐づけることが必要なので、経験を積んで習得する必要があるスキルです。
・聴診
聴診は患者の内部の音を耳で聴いて異常がないかどうかを調べるプロセスです。心音や呼吸音、腸蠕動音などを聴診器で聞き取るのが一般的です。健常者で聞こえるはずの音とは違う音が聞こえるか、リズムが異なっているかという観点から聴診をします。気管支炎や気導閉塞、不整脈や肺動脈弁の狭窄、腸閉塞などの可能性を考えるのに重要な客観的情報を得られます。音には患者による違いもあるので、何度も聴診を経験して正常と異常の違いを見極められるようになる必要があります。看護師にとってスキルの要求が高い方法ですが、一般内科や呼吸器内科、循環器内科や消化器内科では聴診が基本として重視されているスキルです。
#5つのポイントをアセスメントに生かすには?
5つのポイントはどのようにしてアセスメントに生かしていったら良いのでしょうか。ここでは看護アセスメントに生かすおすすめのアプローチを紹介します。
・普段からルーチンにして取り組む
看護アセスメントに必要な情報収集は経験によってクオリティーが向上するので、普段からルーチンで取り組むのが大切です。触診、打診、聴診は経験の数に比例してスキルが向上します。問診も患者への問いかけ方を試行錯誤することでスキルアップできるので、まずは日々当たり前のようにして取り組むようにしましょう。アセスメントをするには看護の視点から情報をできるだけ集めるのが重要です。情報不足によって看護プランを立てられなかったり、看護が良好な結果にならなかったりする場合は多いので注意しましょう。
・医師とのコミュニケーションを取りながら判断する
看護師は医師とのコミュニケーションを取ってアセスメントをするのが重要です。治療方針や治療計画を立てるのは医師だからです。触診や打診などのスキルも高いので解釈の仕方を教えてもらえる点でも医師の存在は偉大でしょう。アセスメントをしたら医師に相談し、アドバイスを受けて最終的な判断にすると失敗がありません。手間も時間もかかりますが、医師との信頼関係を築くことにもつながるので、積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。
・看護アセスメントだけでなく医療アセスメントと捉える
看護アセスメントをできるようになりたいと考えるのはもっともなことです。ただ、医療は看護だけで成り立っているわけではありません。アセスメントによって看護の質を向上させたことによって、医療全体の質をどこまで向上させられるでしょうか。看護だけに焦点を置いてアセスメントをすると医療全体の質を失念してしまう場合があります。看護の質が高くて患者に喜ばれたとしても、最終的には治療につながらなければ意味が半減してしまいます。慣れないうちは難しいですが、医療アセスメントとして実践していくようにしましょう。医療計画を医師から聞き取り、看護の役割や位置付けを考えてアセスメントをするのがおすすめです。
・情報の橋渡し役になる
医師や薬剤師などに情報を提供してアセスメントを促すのも重要です。看護師は橋渡し役としての役割を果たせるのが特権です。自分が得た情報だけでなく、医師や薬剤師などの個々の専門家が得た情報も手に入れて共有できます。自分自身がアセスメントをしやすくなるだけでなく、他の人たちもアセスメントに取り組みやすい状況を作り上げることが可能です。アセスメントの結果を議論する時間が取れなくても、情報を伝えるだけならわずかな時間でもできます。積極的に橋渡し役をしてアセスメントによる医療の質の向上を目指していきましょう。
まとめ
看護アセスメントは5つのポイントを押さえていれば、看護師として医療現場でやるべき情報収集をして医療に貢献できるとわかったでしょうか。アセスメントは看護師だけでなく、他の医療スタッフにとっても欠かせません。医療アセスメントを推進する役割も果たしていくという気持ちを持ってアセスメントに取り組んでいきましょう。
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