アセスメントとは、ケアを行う上でも記録の記入においても欠かせない看護の基本です。看護に欠かせないアセスメントがしやすくなるコツは2点あり、1.情報収集リストの作成、2.自分だけのマニュアル作成です。その具体的な方法や例についてお伝えしています。
アセスメントとは、ケアを行う上でも記録の記入においても欠かせない看護の基本になります。しかし、実際にアセスメントを行うとなると慣れないうちはどのような情報が必要で、どのような解釈を持って対象者への看護を展開すれば良いか整理がつかないものです。そこで、看護に欠かせないアセスメントがしやすくなるコツをお伝えできればと思います。アセスメントがしやすくなるコツとして、2点あります。その2点とは、
1.情報収集リストの作成、
2.自分だけのマニュアル作成です。
まずはじめに1.情報収集リストの作成についてお伝えします。
1.情報収集リストの作成について。
情報収集をする際にあらかじめ必要そうな情報をピックアップし、自分でリスト化しておいたものをここでは情報収集リストと呼ばせていただきます。そもそもアセスメントには情報収集は必要不可欠です。看護業務に慣れてくればリストがなくても臨機応変に情報収集できると思いますが、慣れない間やアセスメントが苦手な方は、この情報収集リストをもとに情報を得ることを繰り返していくことをお勧めします。そのようにすると、徐々に情報の必要な情報の選別ができるようになってくるからです。また、情報収集リストがあることで大事なポイントが抜けにくくなります。どんなに情報を集めても大事なポイントが抑えられていなければ意味がありません。
では実際にどのように情報収集リストを作れば良いかをお伝えします。情報収集リストのポイントは3つあります。
①直接書き込めるようにしておく、
②情報収集リストは繰り返し印刷できるようにデータ化しておく、
③情報収集リストの原本を作成しコピーして使っていく。
これら3つをしておくと使いやすいです。この情報収集リストの注意点は、個人情報を記入するため情報を得た場所で適切に破棄することです。施設によっては個人情報が載っている書類破棄用のゴミ箱があるかと思います。そのような指定の場所に破棄するようにしましょう。
ここから情報収集リストの具体的な例を挙げていきたいと思います。産科の場合を例に挙げます。内容の項目としては、
①対象者の概要、
②現在の状況、
③予測、
④注意すること、
⑤必要なケアの5つになります。
以下に各項目の内容例を挙げていきます。
①の対象者概要:部屋番号、名前、年齢、妊娠歴、妊娠週数、入院の日時と時間、入院理由、陣痛発来と破水のうむ、既往歴、合併症、感染症など
②現在の状況:陣痛発作と間欠時間、陣痛周期、内診所見と時間、ビショップスコア点数、現在の分娩期、バイタルサイン、体重増加量、胎児の状況(モニター所見等)、胎児の推定体重、母体の身長、単体か頭位かなど、経膣分娩可能かなど
③予測:現在の子宮口、陣痛発来からの経過時間、フリードマン曲線からの予測、具体的な分娩予測時間、プラス因子とマイナス因子(年齢や睡眠不足など)
④注意すること:破水の有無、破水後の経過時間、貧血の有無、筋腫合併の有無、感染症の有無、血圧、妊娠糖尿病の有無など
⑤必要なケア:モニターをつける時間、心音確認の時間間隔、バイタルサイン測定時間の間隔、トイレ誘導の時間、食事摂取時間など(この辺りはガイドラインを見るとわかりやすいです。)
これら5つの項目と内容を、自分が情報収集しやすい順番にカスタマイズして使用するとより使いやすいと思います。また、診療科の内容に合わせて内容をカスタマイズする際は、施設にあるマニュアル等も参考にするとわかりやすいです。どのようなマニュアルが置かれているのか確認してもらうと良いかと思います。看護計画についての指標やマニュアルなどが置かれている場合も多く、ヒントがたくさん詰まっていることも多いです。
2.自分だけのマニュアル作成についてお伝えしていきます。
1.情報収集リストをより使いやすくする方法としても、
2.自分だけのマニュアル作成は有効になります。
自分だけのマニュアルの内容として、各診療科の看護過程や検査データの基準値一覧、症状別の基本的なケアの手順書などを入れるのがおすすめです。このように参考資料を一緒に載せておくと、情報収集しながらのアセスメントがしやすくなります。情報収集リストの3つのポイントでもお伝えしたように、直接書き込めるようにしておくことで自分の思考が視覚的に見えてわかりやすく、アセスメントの修正もしやすくなります。
自分だけのマニュアルの具体的な例をあげたいと思います。今回も産科においての例をあげます。
(例1)胎児心拍数陣痛図の評価:これは判断に慣れていても、入れておくことをお勧めします。判断が難しく危険な状況を見逃しているパターンもあるため、ガイドラインにある細かな定義を確認する癖をつけるにも有効です。頭に入れておくことが前提ではありますが、レベル別での対応と処置も書いてあるので、焦ったときのお守りとしても入れておくと良いと思います。
(例2)分娩誘発について:ガイドライン等を縮小コピーしてまとめておくと良いでしょう。使用する薬剤や事前の処置のパターンによってその後のケアが異なりますし、複雑です。対象者のパターンに応じて間違えることの内容に確認できるようにしておきましょう。もちろん医師からの指示も出ますが、自分でも大丈夫なことを確認しアセスメントするためにもとても大切です。
その他にも、フリードマン曲線や陣痛周期の表や分娩遷延の診断基準表なども入れるのもお勧めです。他の診療科ならば、褥瘡スケールなどがあるかと思います。ここでの注意点は、色々詰め込みすぎてしまうとリストが見にくくなってしまうことです。自分が苦手なところや、ここだけは毎回しっかり確認しないといけないという点に絞るのがおすすめです。見やすさもとても大切になってきます。
ここまでアセスメントのコツをお伝えしてきましたが、大事なポイントは「必要な情報を選別し得ること」、「アセスメントするために必要な基準となる資料を適切に用い判断すること」、「予測される事柄を視野にいれ予防につとめ、現状よりも良い状態へと向かうような働きかけを考えること」です。
対象者を知りケアを行うために、どのような情報を得てなるべく正しく解釈をし、より良い方向へ向かうためのケアができるか考えることがアセスメントだと思います。「アセスメント」という単語で考えると、SOAPで記入するもの、看護業務の一部(記録)、ケアをするための思考や根拠、などといった印象があります。また、決まった定形分で済ませてしまいがちな一面もあります。
忙しい業務の中だと仕方のないことかもしれませんが、一度アセスメントとは何かについて自分の言葉で表してみると自分の中に落とし込みやすくやりやすくなるのではないかと思います。それが個別性となり、対象者へのより良いケアへとつながるアセスメントになると考えます。
まとめ
アセスメントがしやすくなるコツとして、2点あります。その2点とは、1.情報収集リストの作成、2.自分だけのマニュアル作成です。また、アセスメントで大事なポイントは「必要な情報を選別し得ること」、「アセスメントするために必要な基準となる資料を適切に用い判断すること」、「予測される事柄を視野にいれ予防につとめ、現状よりも良い状態へと向かうような働きかけを考えること」です。対象者を知りケアを行うために、どのような情報を得てなるべく正しく解釈をし、より良い方向へ向かうためのケアができるか考えることがアセスメントだと思います。
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