ペーパー看護師の就職!6つのポイント

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#1882 2022/07/18UP
ペーパー看護師の就職!6つのポイント
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看護師資格を持っていれば、全国どこでも通用するというのは確かですが、臨床経験がないまま医療現場に就職するには勇気がいるものです。

この記事においてペーパー看護師とは、
看護師免許を取得していても実際に働いたことがない看護師
臨床で働いた期間が極短に短い看護師
を定義として、話を進めていきます。

ペーパー看護師が就職しやすい職場とは

臨床経験が少ないペーパー看護師は、医療の知識や技術に自信が持てないため、医療行為に関わることの少ない職場が就職しやすいです。
それでは、以下に医療行為が少ない職場を具体的に見ていきます。

高齢者施設

高齢者施設でペーパー看護師が働く際には日中がメインになる、
通所型のデイケア
デイサービス
施設型の特別養護老人ホーム
介護老人保健施設
等をおすすめします。

施設型の場合は、夜間の待機がある場合もありますが日中の業務に慣れる前に任されることはありません。

高齢者施設での看護師の仕事

高齢者施設での医療行為としては、経管栄養・採血程度であるため、看護師は主にバイタルサイン測定・服薬管理・薬の塗布・経管栄養を行います。
高齢者施設での仕事は、経管栄養をした経験がなかったり、見たことのない薬の管理をしたりすることもありますが、看護師2名以上常勤で在籍している高齢者施設を選ぶことで、初めから1人で実施することはなく、最初は経験のある看護師に指導をしてもらえるため安心です。

訪問入浴

ペーパー看護師におすすめの仕事として、在宅療養をしている患者の自宅を訪問し、持参した浴槽を使って入浴介助を行う訪問入浴もあります。
詳しくは、「訪問入浴で働く看護師の仕事内容と体験談」をご覧ください。

訪問入浴での看護師の主な仕事は、
入浴前のバイタルサイン測定
入浴可否の判断
ルート類の保護
創部の保護
薬の塗布
等があり、入浴介助はヘルパーがメインで行います。
在宅で仕事をするという点で不安があるかもしれませんが、複雑な医療処置がないので働きやすいでしょう。
「ヘルパー2名と看護師1名の3人ペアで行う事業所」「ヘルパー1名と看護師2名で行う事業所」等がありますが、最初は先輩看護師がついています。
 

健診センター

病院とは異なり、基本的には今すぐに治療が必要になる人はいないため、企業健診や市の健診などを行う健診センターもペーパー看護師におすすめの仕事です。
看護師の主な仕事は、問診・身体測定・バイタルサイン測定・採血・診察の介助です。
採血は対象者によって血管が細かったり漏れやすかったりと、ある程度の採血スキルを要するため、採血の経験がほとんどない看護師は、事前の研修があるかなど1度相談するようにしましょう。
 

クリニックや外来勤務

診療科にもよりますが、病院の中でも外来看護師であれば直接的な医療行為を行うことは少なく、ほとんどは診察前の患者のバイタルサイン測定・問診・検査の案内・採血・診察介助を行います。

点滴処置があることもありますが、件数は少なく、独り立ちするまで経験のある看護師からじっくり指導を受けられるため、ペーパー看護師でも働ける職場です。
クリニックや外来は、来院患者の状態をアセスメントするなどの判断が必要な場面も多く、即戦力を期待されることもあるため、ペーパー看護師を採用してくれる求人が極めて少ない可能性もあります。
 

看護師資格を活かせる企業

病院や施設ではなく、看護師という資格を活かせる企業もあります。例えば、医療機器を開発する企業や医療サービスを提供する企業などの社内勤務です。
医療の知識や技術を求められているのではなく、看護師という資格を求めている企業もあるため、ペーパー看護師でも問題なく働けるでしょう。

どうしても病棟に就職したい場合

ペーパー看護師の場合、知識や技術面では新人看護師と同じ扱いで一から指導しなければならず、ブランク期間があることや、臨床経験がないことで「長く続かないのではないか」と思われることもあるため、病棟勤務で採用してもらうことは難しいです。
では、ペーパー看護師がどうしても病棟に就職したい場合、どうすれば良いのか以下で確認していきましょう。

慢性期病院でじっくり学ぶ

ペーパー看護師でも「やっと働ける生活環境ができたからバリバリ働きたい」という人には、慢性期病院をおすすめします。
慢性期病院は、医療行為も適度にあり患者の病態の変化が緩やかで、改めて多くの病気を学ぶには最適の環境であるため、急性期のように焦ることなく知識と技術を身に付けていけるでしょう。 

再就職支援がある病院を選ぶ

中途採用のペーパー看護師であっても、新人看護師と同じくらい充実した再就職支援を行っている病院もあり、そこでは他の病院に比べてペーパー看護師の受け入れや病棟勤務に対して寛容的です。
そのため、病棟勤務したいペーパー看護師は、再就職支援がある病院を選ぶと良いでしょう。

再就職支援を行っている病院の特徴

再就職支援を行っている病院の中には、一から順に知識と技術を学ばせてもらえて「習得できたものをひと目で分かるようなチェックリストなどを活用して支援してくれるところ」「施設内に自主練習ができるような設備を整えているところ」等もあります。
あらゆる病院の再就職支援の内容をチェックし、自分にとって学びやすい環境を選択してみましょう。

履歴書の志望動機を書く時のコツ

ペーパー看護師が履歴書の志望動機を書く時には、どのようなことに気をつけるべきでしょうか。
以下で紹介していきます。

看護師として働きたい理由

ペーパー看護師になった理由によっては、せっかく採用しても仕事を続けられないかもしれないため、雇用側はどうしてブランク期間があったのかを1番気にします。
そのため、看護師としてどのように働いていきたいのかを伝えるだけでなく、「どうして再び看護師として働きたいのか」を伝えなければなりません。

言葉を選択し、正直なことを書く

志望動機を背伸びして書いても結局は見抜かれてしまうため、ペーパー看護師の場合でも、ある程度正直に書くことも大切です。
また、事実を記載しながら、言葉を選んで書くことがポイントです。
例えば、看護師の仕事が嫌で逃げてしまった場合などは、「結婚を理由に一度看護師を諦めましたが、子育てを通して看護師と関わる度にそのありがたみを感じました」等、遠からず近からず事実を書くことで、相手に不信感を与えないような志望動機に仕上げます。
 

できないことを「できる」とは書かない・言わない

少しでもペーパー看護師であることを伏せようと、できることを大げさに書いたり、できないことをできると書いたりする人がいますが、それでは信用を失うだけです。
そのため、できないことを受け入れながら「できるようにどのように努力しようとしているのか」を伝えるようにしましょう。

ペーパー看護師の志望動機の例文

<例文>
学生時代に受け持たせていただいた患者の死に直面し、恐怖を感じ、看護師資格は取得したものの、看護師として働いていける自信がなく、医療とはかけ離れた仕事に就きました。
しかし、祖母が亡くなるときに、自分と同年代の看護師が最期まで祖母と私たち家族を支えてくれた温かさに感動したため、私自身も自分が感じたような温かな看護を提供する看護師でありたいと強く思いました。貴院では、すべての看護師に対して熱心な看護指導を行なっていると伺いました。

看護師経験はありませんが、一から学び看護師という仕事を誇れるよう努力していきたいと考えております。その学びの場として、ぜひ貴院で学び成長していきたいと思い、志望いたしました。

面接官に好印象を与えるためには

面接では、面接官に好印象を持ってもらうことが大切ですが、その際にペーパー看護師が気をつけることについて見ていきましょう。
また、服装や身だしなみに関しては、「看護師転職面接時の服装と身だしなみ(女性編)」も確認しておきましょう。
 

清潔で整った身だしなみ

人の第一印象は見た目が重要で、面接の場では清潔で整った身だしなみが基本です。
社会人になりたての新人看護師ではなく、ある程度年を重ねた社会人であるため面接経験のあり・なしに関係なく基本はしっかり抑えておきましょう。

明るい笑顔でハキハキと

ペーパー看護師でも、知識や技術は努力して身に付けることができますが、雰囲気や性格は簡単に身に付けられるものではないため、患者を元気にできるような雰囲気や性格をしっかりとアピールしましょう。
看護師として働くためには知識や技術が必要ですが、患者の心のケアをするためには、明るさ・笑顔など元気を与えられるような雰囲気や性格が何よりも大切です。
 

就職(復職)しようと思った理由を聞かれた場合

面接官が一番気になるのは、やはり「なぜペーパー看護師から就職しようと思ったのか」であるため、理由を聞かれた場合の答え方の例を挙げてみます。

理由の例:その1
<例文>
私は、知識や技術は持ち合わせていませんが、明るく前向きな性格には自信があります。就職する前に妊娠がわかり、看護師として働く機会を逃してしまいました。しかし、子どもも手が離れやっと自分の夢を考えられるようになりました。
年を重ねていながら未経験の看護師という不安もありますが、持ち前の明るく前向きな性格で不安を乗り越え、患者に元気を与えられる看護師になりたいという夢がありましたので、もう1度看護師として就職しようと決意しました。

理由の例:その2
<例文>
なぜ看護師として就職しようと思ったのかと言いますと、今の自分を恥ずかしいと思ったからです。家庭の事情があって、たった1年で看護師として働くことを諦めました。何度かまた看護師として働くチャンスはありましたが、年が経つにつれて勇気がなくなってしまいました。
しかし、先日子どもが将来の夢を話す姿を見ていて、夢半ばで諦めてしまった自分が恥ずかしく感じました。

看護師として働くのは今からでも遅くないと思っています。
今度は子どもにママは看護師だと胸を張って言えるよう励みたいと思っています。

 就職するために必要な心構え・準備

ペーパー看護師が就職するために必要な心構え、準備を説明していきます。

未経験だからこそ辛いことが多いことを覚悟する

ペーパー看護師で、学生時代や新人時代の辛さが耐えられずに臨床から離れてしまった場合、離れた期間が長く経験も浅いほど、そのときよりも辛いことが待っていることも少なくありません。
様々な辛いことを気にしていては何も前に進まないため、
「他の形でストレスを発散しながら働ける環境を整えておく」
「辛いことが待ち受けている覚悟を持っておく」
等のことも必要です。
例えば、「技術が覚えられない」「スムーズにできない」「体力が持たない」「周りの視線やうわさ話が気になる」等の辛いこともあるでしょう。

学ぶためには低姿勢が大事

子育てを経験があるペーパー看護師は、同じ世代の患者のことを若い看護師よりも理解していますが、年を重ねているほど自分よりも若い看護師が指導者につくこともあります。
社会人になって間もない若い看護師に対して、大人として腑に落ちない対応をされた場合でも、大人としてのプライドは置いておき、低姿勢で今学ぶべき看護のことに重きを置くようにしましょう。

少しでも長く働ける職場を選ぶ

ペーパー看護師が就職できる職場は、必ずしも自分の希望通りの職場とは限りませんが、短期間で退職してしまっては、「ペーパー看護師は仕事が続かない」等の悪い印象をつくってしまうだけです。
そのため、少ないながらに未経験でも長く働いていける職場を見つけることも大切です。

復職支援は活用しよう

ペーパー看護師や経験が浅くブランクのある看護師は、病院や施設などの復職支援を活用すると良いでしょう。
医療行為がほぼ初心者の場合、「人に何かをするということ自体怖い」と感じる看護師が多いですが、模型や人形を使った練習からスタートできる復職支援を活用することで、初歩的な部分から少しずつ学ぶことができます。
復職支援は、臨床の場ではなく全くの初心者であっても温かく見守ってくれるため、学びやすいでしょう。

まとめ

ペーパー看護師が就職する際のポイントについて紹介してきましたが、段階を追って、少しずつ医療に携わる必要もあります。
最後に、基本的なことですが看護師として働くためには日々勉強が必要であり、毎日学んだことを振り返ることや、分からないことをその場で確認することを徹底しながら仕事に望んでください。
看護師資格を活かして働く機会さえできれば、あとは頑張り次第でいくらでも追いつくことができます。
ペーパー看護師が利用できる支援を活用しながら、自分らしく働ける職場を探してみましょう。

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