訪問看護で利用者さんやケアマネージャーさんに好かれるコツ

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#1859 2022/06/25UP
訪問看護で利用者さんやケアマネージャーさんに好かれるコツ
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訪問看護を始めたいけど、利用者さんやケアマネージャーさんと上手くやっていけるか心配という方は多いのでは無いでしょうか。
利用者さんは気難しい方が多いという噂があったり、ケアマネさんに嫌われたら仕事がもらえないと聞いたことも…。
訪問看護はとてもやりがいのある仕事で、看護師が輝ける場所です。利用者さんやケアマネさんに好かれるコツをマスターして、ぜひ訪問看護に挑戦してみてくださいね。

利用者さんに好かれる看護師さんとは

利用者さんに好かれる看護師さんとは、ズバリいうと良い人です!!当たり前でしょと思われた方は、仕事中の自分の姿を思い出してみてください。忙しくて時間がない時、別の事をしている時に呼び止められた時に常に笑顔で相手の目を見て対応が出来ていますか?同じことを何度も聞かれた際に、毎回初めてのことのように親身になって答えているでしょうか。
ほとんどの方がついつい言葉がきつくなったり、業務的に返してしまったりした経験があると思います。
病院に入院している方は、病気の治療をするために入院しています。病院は看護師やお医者さんのホームグラウンドで、患者さんは治療をするために病院のルールに従っています。少々嫌な事があっても、入院しているから仕方が無い、看護師さんは忙しいから仕方が無いと我慢して下さっているのです。
しかし訪問看護とは利用者さんの自宅に看護師が伺い、看護を提供します。利用者さんにとって自宅はまさにホームグラウンドで、看護師がお邪魔している立場となります。
自宅で気を使う方はいませんよね。利用者さんは病気で治療をしているのではなく、自宅で普通に生活をしているだけです。それなのに口うるさい、とげとげした看護師が自宅にきて自分が出来ていないことを細かく指摘したり、こうするべきという考えを押しつけられたら嫌気がさしますよね。自分が利用者さんと同じ立場であってもほっといてくれ、家でくらいゆっくりさせてくれと思うはずです。
全ての看護師が利用者さんのためを思い、良くなってほしいことを願っています。しかし、利用者さんに拒絶されたら自宅にも入れてもらえないし、看護もさせてもらえません。

看護師である前に、一人の人間として利用者さんと対峙して受け入れてもらう事が重要です。この人なら自宅に来てもらっても良いと思ってもらう必要があります。
難しいことのように思うかもしれませんが、なにも難しくはありません。

ほとんどの方が、友人やご近所の方の家に遊びに行った経験はありますよね。その時に、ジロジロ家を見渡して、危険な箇所を指摘したり生活の仕方を注意したりはしないはずです。何度も何度もお邪魔して信頼関係が出来てきたら、恐る恐る相手の事を思って言葉に注意して指摘するはずです。

利用者さんに対しても同じようにしたら良いのです。看護師はどうしても、転ばぬ先の杖を提供したくなりがちです。専門職としての使命感から利用者さんにも良かれと思い指示をしてしまう事があります。

どんな良いことを提案しても、受け入れてもらえないと意味がありません。まずは、信頼関係を築くことが大切です。この看護師さんは良い人だなと思ってもらえるように接してみてくださいね。そうしたら、不思議と少々難しいことをお願いしても受け入れてくださるようになってきますよ。

ケアマネージャーさんに好かれるコツ

ケアマネージャーさんに好かれるために必要なことは、誠実なことです。
新人教育で始めに教えられることですよね。ケアマネージャーさんはアセスメントし、利用者さんに訪問看護の必要性を感じた場合にたくさんある事業所の中からいくつかの訪問看護をピックアップしています。最終的に選ぶのは利用者さんですが、ケアマネージャーさんから、お声がかからなければ訪問看護として利用者さんに関わることができません。どんなにすばらしい看護師さんで、知識や経験があっても知られていなければ看護を提供できません。
誠実であることは簡単であるようで難しい事です。訪問看護をしていると、医療のことであっても分からないことや知らないことがたくさん出てきます。
病院だと難しい治療や処置、たくさんの薬も病棟で何人も同じケースを担当していると自然と覚えたり身についたりしますよね。
しかし在宅では、利用者さんごとに病院や主治医が違い、病気も治療方法もまちまちです。利用者さんの方が治療や薬について詳しいなんてことも、多々あります。ケアマネージャーさんは看護師なので知っていて当然と思い、質問してこられることも多くあります。そこで知ったかぶりをしたり、曖昧に答えてしまうと信頼関係が崩れてしまいます。分からないことは分からないと伝え、調べて次回にお伝えするという方が誠実ですよね。そのような誠実な対応をした方が、ケアマネージャーさんは好感を持ってくださることが多いです。
『ほうれんそう』をしっかりするというのも重要です。ケアマネージャーさんが利用者さんの自宅を訪問するのは基本的には月に1回程度となります。それ以外はサービス業者からの情報で利用者さんの状態を把握されています。訪問看護が関わっている利用者さんは医療依存度が高い方も多いため、在宅療養中といえど状態の変化が起こる方も多くいらっしゃいます。適切な時期に『ほうれんそう』を行ってくれる訪問看護さんはケアマネさんからの信頼も厚く、また一緒に仕事をしたいと思ってくださいます。
看護師としての知識、技術はもちろん大切ですが、まずは人として誠実であることが一番大切なんですね。

病院での普通は世間では普通ではない

とても失礼な見出しになってしまいましたが、とても大切なことです。看護師の常識は世間の常識では無いことが多いです。
医療の現場というのは、大多数の方たちにとって非日常の世界です。その非日常の世界を主戦場として働いている看護師は世間の常識とかけ離れてしまっていたり、考え方に偏りが出てきてしまうことも多くあります。交代勤務であり、医療職ではない友人と予定が合わず、休みの日に遊ぶのも看護師同士なんてことも多いですよね。
その状態で、訪問看護をしてしまうと痛い目にあうことも多々あります。在宅チームの中にも医師を始め、薬剤師、リハビリ職などの医療職はたくさんいらっしゃいます。
しかし、利用者さんごとのチームでみると医療職が医師と看護師以外にはいないことも多くあります。介護や福祉、民生委員やボランティアの方など医療職以外の方と円滑にコミュニケーションをとって行かなければなりません。
そこで医療職にしか分からない言葉や、慣習、倫理観などを振りかざしても上手くいきません。
一般常識や、世情、その地域の特性をよく理解して関わって行くことが重要です。

人間力を鍛えよう

最近、人間力という言葉をよく聞きます。訪問看護にとっても人間力がある方が有利かと思います。
内閣府は人間力を『幅広い能力の集合体』と定義しています。その中身はコミュニケーションスキル、セルフコントロールスキル、インテリジェンス、包容力、耐える力です。
病院というシステム化した環境から、在宅という言ってしまえばジャングルのような、何でもありの世界に立ち入ることになります。その家ごとに、利用者さんごとにルールや過ごし方、人生観などが全く違って最初はびっくりすることもあるかもしれません。
教科書的な看護の正解はありますが、方法論は無限にありますよね。病院ならスムーズに行くことが、自宅では思うように行かないこともあります。
それを乗り越えて利用者さんとともに望む暮らしを実現していくには、人間力が不可欠です。
自分が経験したこと、学んだ事だけが正しい訳ではないと認めて、柔軟に対応できる力が訪問看護では必要なのですね。
看護師の常識として、医療的知識として正しいことを、利用者さんに受け入れてもらえない場面もあります。心が折れてしまいそうになることもありますが、どうしたら受け入れてもらえるかと知恵を絞ったり、アプローチの仕方を変えたりすることで受け入れて頂いたときの達成感は何事にも代えがたいものがありますよ。

まとめ

今回は訪問看護をするうえで、一番関わりのある利用者さんとケアマネージャーさんに好かれるコツについてまとめてみました。
利用者さんとも、ケアマネさんとも上手くやっていけるコツは、『看護師として』の前に一人の人間として、良い人であり誠実な人であることでした。

看護師としての知識や技術はもちろん大切ですが、病棟で『できる看護師』が訪問看護で『好かれる看護師』ではありません。人と変わる際のマナーや、社会人として当然の誠実な対応を丁寧に行っていけば、利用者さんやケアマネージャーさんに好かれること間違いなしです。難しい技術や、知識は必要ありませんので、ぜひ訪問看護に挑戦してみてくださいね。

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