「こどもと一緒に過ごせる時間は大切。でも、社会から抜け出てしまったようでモヤモヤする」「こどもとの時間は今まで通り、でも家のこと以外でも働きたい。あわよくばお給料という形の報酬が欲しい」というスタンスのママに向けて、職場を探すときのポイントや、少しでも今を乱さず働くための心持ちをまとめてみました。
私は現在小学生2児(高学年と低学年)の母です。
結婚し、妊娠を機に退職。そこからは専業主婦。上の子が年中さん、下の子はまだ未就園児のころに看護師として復帰しました。
看護師として働きに出たいとウズウズしながら、こどもとも毎日一緒に過ごしていたいという気持ちもあり、
なんとかうまいこと週に数時間でもいいからママさん看護師として社会に復帰できないかと希望をもっていました。
この記事は、とにかく今すぐ稼ぎたい!ではなく、あくまで
「育児や家事に十分な時間を確保したい、でも看護師として働くという形で細々と社会ともつながっていたい。あわよくばお給料という報酬が欲しい」
というスタンスの方に読んで頂きたいです。
ママさんのまま看護師を続ける方法は、「ほどほど、ほそぼそ精神、感謝の気持ち」です。
◇看護師としての復帰を考え始めたら
①協力者を探そう
働く間にこどもを預けたい。でも保育園に入れるほどの就労時間はまだ働くつもりはない。
幼稚園に行っている間に働きたい。でも急に熱を出したらどうしよう。行事と出勤が重なったらどうしよう。
そんな不安を少しでも解消してくれる協力者を探してみましょう。
ご近所や職場付近に一時預かりをしてくれる保育園はないですか?
交代でこどもの面倒をみれる友人はいませんか?
両親、義両親はどうですか?もちろん、ご主人はどうですか?
もし、働きに行っている時間こどもを預けてもいいという公共施設があったら、利用料金が自分のみの収入でまかなうにはどれくらい働かなければいけないのか、
計算してみてください。働いた分のほとんどが預かりのための料金になってしまうと、
あわよくばお給料が欲しいという欲が満たされず、「一体なんのために…」と悩む原因になってしまいます。
そしてもし、預かってくれる人が身近にいたら、何曜日に何時間なら可能かということを、細かくきいておきましょう。
これは、数多くある職場の募集条件から、希望する職場を厳選していく作業にとても役にたちます。
応募条件のなかには、「何曜日の何時から何時まで」と細かく指定してあるところもあります。
また、急な事態に対応を頼める間柄ということもとても大切になります。こどもの急な発熱にパニックしてしまう方には頼みづらいですよね。
さらに注意しておきたいのが、こどもならではの伝染病も多くあります。こどもの健康のためにも、条件次第で病気のこどもをあずかってもらえる近所の病児保育の情報も仕入れておきましょう。
上記のような協力者を2重にも3重にも得ておくことが、働き始めの親子ともに体調を崩しやすい時期に心強いです。
◇さぁ、病院選び
②控えめな募集条件を探そう
看護師転職サイトやネット募集、病院HPでの募集など、その方法は様々ですが、どこにでも募集条件があります。
募集条件には、その職場が譲れない条件が書いてあるところがほとんどだと思います。
例えばクリニックだと「午後診できる方のみ」「土曜出勤できる方のみ」など、小さい子を育てているとなかなか厳しいものもあります。
しかし、同じクリニックでも、「土曜、午後診でき方歓迎」と書いてあるところもあります。
ここは狙い目。必須ではないところがポイントです。
その職場は、「できたら尚良い」という希望を持っているので、相談してみることができます。
他には「週2~3でOK」「急なお休みも考慮します」「ブランクありOK」など、控えめな文言が募集条件にのっているところは、相談してみる価値があります。
これは私の経験談です。
当時の職場は、「基本は常勤のみで働けているが、常勤の急な休みに対応できる人材が欲しい、もう一人いれば少し余裕ができるなぁ」と考えての募集だったようで、
すぐさま必須な人材を求めての募集ではなかったのです。
私の場合は本当にたまたま運のいい職場を探せたのかもしれませんが、このような職場を探し出すためにも、日ごろからアンテナを高く広く張っておくことは大切です。
その職場では、「常勤看護師の体調不良や私用の時に頼める人材。一人いてくれると助かる曜日の人材」ずっとそのスタンスで働くことができました。
③近所を探そう
小さな子を育てていると、とにかく朝は思い通りにいかないものです。そんな時、通勤時間が長いことが本当にもったいなく感じます。
知っている患者さんばかりもいやだなと思う方は、隣町、というだけでも以外と知り合いに出くわさないので、近すぎず遠すぎずのちょうどよい職場を探してみてください。
協力者の近くの職場を探すのもおススメです。協力者の預けてから出勤すること、またこどもを迎えにいくこと、両方の移動時間の短縮になります。
④子育て経験者の多い職場を探そう
事前に子育て経験者が多いかどうかを知ることは困難ですが、面接時、明らかにとても若い子ばかりの職場でない限り、複数の子育て経験者がいることもあります。
これは私がとても助かった職場の経験です。
子育て経験者は「私のときもこうだった、こうしてほしかった」という色々な思いをお持ちの方が多いです。
「こどもが待ってるから時間通りあがりなさい」「こども熱があるの?じゃあ今日は休みなさい」「行事はいってあげて」という言葉に何度救われたかわかりません。子育て経験者だからこその観点で、助けてくれることが多かったです。
たまに、「それでも私はこうできた。私はこうしてきたからあなたも」という考えで接してこられる方もみえますが、皆が皆そんなに冷たい人ではありません。
協力してくれる子育て経験者に甘えましょう。でも、甘えっぱなしはいけません。時には自分が無理をすることもかって出て、お互いさまの精神は貫きましょう。
「自分のこどもが大きくなって、巣立つころには、また今の自分の同じような立場のママさんにお返しをするんだ」という気持ちは持ち続けていたいものだと思います。
◇ママさんのまま看護師を続けるには
⑤家族の健康だけは大切に
「健康ほどお金のたまるものはない」と思うほど、病気になると時間もお金もたくさん飛んでいきます。
こどもが熱をだすのは仕方がないことですが、自分が働き出して、無理をさせているのではないかという気持ちは少なからずわいてきます。そうするとどんどん負のループにはまって、社会復帰を断念なんてことになってしまうケースもあります。
もちろん、こどもの急な発熱などで、自分以外に対応してくれる協力者がいれば頼ることもできます。しかし、こどもは母親を求め、そんな子供を置いて仕事に行くのは思っている以上に心を痛めます。
そうならないためにも、普段の生活はとても大事です。
働く時間とお金を確保したい!ということに尽力すると、生活のどこかを削ることが多くなります。
睡眠時間やほっとする時間、こどもの相手をする時間や家事の時間、その人によって削る時間は様々ですが、それらは確実に健康を脅かします。
自分も含め、家族が健康で過ごせることが一番大事!このことを念頭に、ほどほど精神で働くことが、長く働き続ける上で本当に大切です。
⑥こどもに「いってらっしゃい」といってもらおう
私自身が出勤するとき、こどもを預けた先の方に「さぁ、おかあさんにいってらっしゃいしようね。いってらっしゃ~い」とこどもと一緒に「いってらっしゃい」と見送ってもらっていました。これが何ともママだけの自分から、社会に送りだしてもらえる気持ちになる魔法のことばでした。「ママ、頑張ってくるね!帰ったら遊ぼうね!」と心の中でよく思っていました。「働かせてくれてありがとう。おうち以外のママ以外のところで頑張ってくれて」という気持ちが心にあると、こどもとの時間がより大切にできました。
「いってらっしゃい」「おかえり」普段なかなかこどもにかけてもらえない言葉で、ママの顔に切り替えてもらいましょう。
まとめ
「自分ひとりではどうにもならないことが起きる」これが子育て中だと思います。生活するにはお金がどうしてもたくさんいる!という場合を除き、ママさんが社会での役割をこなしていくには「ほどほど、ほそぼそ精神、感謝の気持ち」これがポイントだと思います。
「こどもとの今は今だけ。あの時こどもともっと過ごしていたら」これはどうにも戻ってこない時間です。
「大事な子育てができ、社会での自分の位置を保ってくれる、ほどほどの場所で、健康第一に」ママさん看護師として叶えていきましょう。
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