患者さんと直に接する医療職を目指す上で、面接の印象はとても大切なものとなっています。皆さんも不安な中で受診した時、医療職さんの笑顔に癒されるのではないでしょうか。新しく就職や転職をするときに、大きな決め手となる面接。採用されるために大事なポイントを押さえていきましょう!
身だしなみを整えましょう
学校や講習の面接対策でもよく言われますが、大前提として服装とメイクはシンプルに、派手ではなく落ち着いたもので面接に行きましょう。就職後も、医療職であれば髪の色や爪の長さなども指摘されることが多いです。
髪色、メイク
髪色のトーンが決まっているところもあるので注意しましょう。黒かナチュラルブラウンが良いでしょう。髪は長い場合は束ねると面接時に顔がはっきり見え、明るい印象になります。基本はナチュラルメイクで、派手なメイクも避けましょう。社会人としてのビジネスマナーとしても清潔感という点でもノーメイクはおすすめしません。
服装
基本的にはスーツを選択しましょう。パンツスーツでも構いません。スカートの場合には膝が半分隠れるほどが良いでしょう。派手な色ではなく紺、黒、ベージュの色味を選びましょう。
靴はスーツに合う柄のないシンプルなもので、高いヒールは避けましょう。
きつい香水等も避けるようにし、たばこの臭いが残っていないかも注意しましょう。
子育て後の再就職の場合、面接前の連絡時に面接担当者から「スーツほどかっちりした服装は必要ありません」と言われることがあります。その場合には、スーツでなくても構いません。悩む場合はスーツでももちろん構いませんが、前提として汚れている服やジーパンでは面接に行かないようにしましょう。
志望動機等聞かれる質問の答えは明確に
面接で確実に聞かれるような志望動機等の質問の答えは明確にしておきましょう。志望動機や転職理由、自己PR以外には自分の課題や趣味、特技、目標などが一般的ですが、前職でのエピソードを求められることもあります。回答を明確にし、自分本位になっていないか振り返りましょう。
事前の情報収集
まずはしっかりと病院の情報を調べます。理念など共感できる部分を自己PRに取り入れたり、面接で話を広げたりすることもできます。特色のある病院であればそれを動機にするのも一つの手です。その時は面接内容に生かせないと思っても、事前に病院の情報を調べておくことでイレギュラーな質問にも対応できます。
動機
志望動機はもちろんですが、医療職を目指した動機、希望する配属先の理由も準備しておきましょう。どんな質問にも共通しますが、「特にありません」や自分本位の答えではなく、医療職としての姿勢を示す答えをしましょう。
転職理由
転職の場合は、その転職理由も答えられるようにしておくと良いでしょう。転職の場合、円満な退職であることを伝えるように意識しましょう。長く勤めることや看護技術に問題ないか、人間関係に問題ないか等を伝えることで面接担当者に安心感を与えることにつながります。
そのため、前職の不満等は述べないことが賢明です。「この会社でもすぐ不満を持つ人間なのではないか」という印象を与えてしまう可能性もあります。
長所と短所
また、長所や短所は悩むところではありますが、短所は長所でもあり、短所がせっかちであったとしても長所では仕事がはやいと言い換えることができます。無理に気張らず短所を長所に言い換え、ありのままの自分を表現できるようにしておきましょう。
自分自身の条件もまとめておく
特に子育て中の場合には、勤務時間や残業、休日、休みの取り方については詳細に確認しておくことで、後々のトラブルを避けることができます。保育園の条件や学校の状況も各家庭によって異なります。特に入園入学と同時に就職する場合、子どもが急に熱を出すことも珍しくありません。勤務の終了時間や残業を確認せずに就職し、子どもの迎えのために職場との関係が悪くなり退職をしてしまった事例もあります。分かる範囲で就業規則を事前に調べて行き、表に出ていない部分を面接で必ず確認しましょう。伝えたところ、思いがけない制度があることもあります。まず、ネガティブな表現にならないように気をつけながら無理のない条件を伝えましょう。
ただし必ず、転職理由や志望動機とは絡めずに話しましょう。家庭の事情により確認することは大切ですが、「前職は休みが少なかった」「夜勤がないから志望した」と、面接担当者にネガティブにとられてしまう可能性があります。
サポート体制を確認
そして、万が一のために祖父母やファミサポ等で対応できるように、できるだけ環境を整えておくことも必要です。
地域のコミュニティに入っておくと、地域独特のサポート体制もみつかることがあります。
面接
これは医療職だけではないですが、面接ではやはり人柄も重視されます。話すときは、下を向かず前を向いて相手に届く声で明確に話すことが重要です。複数の面接担当者がいる場合は目配りもしましょう。面接時会話が成り立つように会話のキャッチボールでがきることも大切です。相手の言葉を相づちをうちながらよく聞きましょう。相づちを打つことで理解や共感を伝えるとともに相手への安心感を与えることができます。
面接担当者への対応はビジネスマナーはもちろん患者さんと話すとき、看護するときの様子としても見られています。自信をもって穏やかな印象になるよう簡潔に言葉を選びましょう。
丸暗記での回答は、聞いていると語尾や語調に違和感を感じることがあります。少し間を開けてゆっくりでいいので自分の言葉で語れるように練習しておきましょう。
面接の入退出
軽く3回ノック後、面接担当者から「どうぞ」と返事があってから入室しましょう。
「失礼いたします」と頭を下げ入出したら、丁寧にドアを閉めます。後ろ手で閉めず、一つ一つの行動を丁寧にしましょう。礼をしながらドアを閉めたりしません。椅子の横に立ったら改めて名前と「よろしくお願いいたします」としっかりと礼をします。
面接担当者から「おかけください」と声掛けがあってから着席します。手荷物は椅子の横か後ろに置きましょう。
面接が終わっても、気を抜かないように注意しましょう。椅子の横に立ち「本日はありがとうございました」としっかりと一礼します。
ドアの前で振り返り「失礼いたします」と再度礼をします。
退出後、周囲に関係者の方がいる場合には「ありがとうございました」とお礼を述べることも大切です。就職後は未来の先輩、同僚だと考え、良い印象を残しましょう。
嘘をつかない、情報は正確に
また、自分自身の取得技術について伝える時には、面接担当者に正確に伝わるように注意しましょう。ブランクがあるのに、働いていた時のままの技術を伝えるとブランクの間にあった医療の進化についていけないこともあります。そのことから、ブランクの間に忘れてしまったことも自分自身で明確にできないまま働くことにもなります。一度とった技術は「もってるから良い」と思いがちですが、実際の現場でトラブルになるよりは研修期間にしっかりとブランクを取り返し、その病院のルールを把握してから働きだす方が安心です。数年のブランクを伝えずに就職し、トラブルになったケースも存在しています。
逆質問
最後に面接担当者から「何か質問がありますか」と聞かれることがあります。これを逆質問と言い、ここでも自分本位な質問はNGです。ただし、条件の確認等必要なことは、子育て中である理由をしっかり、そして分かりやすく伝えつつ、自分本位にならないように気をつけて確認しましょう。特に質問がなかったとしても、逆質問はやる気を伝える絶好の機会です。自分のやりたいことや目標と絡めて質問できるとベストです。
帰るまでが面接
面接が終わると気が抜けてしまいますが、遠足と同じで家に帰るまでが面接です。誰に見られても恥ずかしくない行動を心掛けましょう。
まとめ
たくさんあるように感じたかもしれませんが、患者さんに寄り添いたいと医療者の仕事を選んだあなたを表現することが一番大切です。面接は書類上ではなく、実際にあなたと面接担当者が言葉を交わす場。
清潔感と面接担当者に伝えることに注意したら、あとはあなた自身のありのまま、良いところを存分に表現しましょう。
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