看護職のスキルに必要な「アセスメント」を筆者の経験と事例を用いて、現場で活用できるように解説いたしました。所どころに主観のある文章が挿入されていますが、さらっと読み流してください。「アセスメント」に必要な考え方にご理解を共有できると幸いです。
皆さんこんにちは、今回は「アセスメント」をテーマに考えていきましょう
いきなり筆問ですが「アセスメント」が時な人はいますでしょうか?私はまず、自信をもって得意ですといえる方は少ないと考えています。それほど、アセスメントは奥部い看護スキルだと考えています。
今回、看護学生の方や看護師を目指す方にわかりやすく「アセスメント」について解説していきたいと思います、また、現在看護師として在職中の方の参考になれば幸いです。
まず、「アセスメント」とは何かですが、一般的には人や物事を客観的に評価・分析する事とされています。ですが、この客観的に物事をとらえるのがなかなか難しく、なんとなくイメージできても実際になると整理できず言語化ができない人が多くいらっしゃいます。更に看護師のアセスメントは、対象者を総合的にとらえる事が必要とされます。それゆえに難しいのかもしれません。筆者も看護師一年生の時は非常に苦しみました。当時の師長や先輩看護師に何度も何度も指導を受けていました。あの辛い日々は一生忘れません、ですが、アセスメントは看護職を行ううえでは重要なスキルであります。
一旦ここで看護の現場で使われる「アセスメント」について触れておきます
基礎知識として、看護過程のおさらいをします。一般的に患者さんへの看護を行うときには、「5つの看護過程」を繰り返します。
1,看護アセスメント 2,看護診断 3,看護計画 4,看護介入 5,評価
これらに、主観的な情報(本人の訴え)や客観的な情報(バイタルサイン測定値)など情報を包括的に分析し解決できる課題に介入していく事です。
また、人体の基本的構造を理解しておくと、病態や病名に左右されずに自身のアセスメントができてきて、患者さんにとって必要な看護が導きだされます。そのためにも自分なりの「アセスメント」ができる事が看護師スキルに求められます。
では簡単な事例を用いて解説していきます。
事例
A氏 70歳 男性 主疾患 統合失調症 既往歴 肝硬変 精神一般病棟に入院中
生活能力:基本自立しているが食事の配膳などはしていない
病状発症から入院までの経緯
20代のころ、家庭や仕事のストレスを飲酒で発散させていた。飲酒量は缶ビール4~5本/日、焼酎約500ml/日を毎日飲酒され徐々に生活が乱れていき、仕事を失い、生活保護を受けて単身でアパートに暮らしていた。50歳の時に身体の異常を感じ病院受診をすると「肝硬変」の診断であったが、治療せず飲酒を継続していた。その後、52歳の時に公園で飲酒していた時に警察に保護され措置入院となった。
現在は、任意入院となり病棟生活を本人のペースで過ごせている。
A氏は5日間、排便が無くお腹の張り感を自覚されていた。前夜の就寝前に緩下剤を服用されていますが、本日の16時まで排便確認ができず。しかも、数日前より意思疎通がやや困難となっていた。看護師が本日の体調を訪ねた時に「~~」と、小声で何を話しているか理解できなかった。
さあ、この時にこのような状況をどの様にアセスメントしたら良いでしょうか?
いくつかのポイントに分けて考えてみましょう。
〇便秘については、精神科薬の一部の副作用
日常生活に関連した運動不足、水分摂取不足
本人の排便記憶忘れなどが考えられます
〇意思疎通能力低下については、精神症状が悪化している可能性
肝硬変症状悪化が関連している可能性
(=腹水が増強しアンモニア脳症の可能性)
高齢による認知症状などが考えられます
このように考えるのがアセスメントの基本だと思います。ここで忘れていけないのがA氏は疾患のベースに統合失調症があることです。仮に便秘が継続していてもお腹の違和感を実感している事から、もしかしたら「何らかの体感幻覚」があるかもしれません。また、幻聴に左右されていて、看護師に言葉にならかった返答は精神症状で苦しんでいる可能性も考えられます。
このように、アセスメントとは、身体的側面でなく内面的なアセスメントも重要になります
大事なのは、「アセスメント」から患者さんにとって必要な看護を提供する優先順位をつける事になります。
実際の看護は何が考えられますか?
〇訴えを傾聴し本人が安心できる声かけし経過観察を行う
〇実際に腹部状況を観察して排便処置(浣腸)を行う、また、必要に応じて腹部レントゲン撮影を担当医へ上申する
〇バイタルサイン測定値の比較。採血データーや服薬状況の確認
〇必要に応じて内科受診
いかがでしょうか。簡単な事例からざっとこれだけのアセスメントが出てきたかと思います。これは、あくまでも筆者自身のアセスメントと提供可能な看護でありますから、読者の皆様それぞれが違ったアセスメントをしていても良いかと思います。注意して欲しいのが例えば「便秘」という事実をお薬の副作用だと決めつける事です。よくある話がナースステーションでの会話で「A患者さんは、たくさんの精神薬をのんでいるから便秘がひどいね」などの決めつけた会話内容になっている事が多々あります。考えてほしいのが、なんのためにアセスメントをするのでしょうか?また、なぜアセスメントが必要なのでしょうか?
答えはないですが、筆者は可能な限りできる看護介入の可能性とリスク管理、または、いろんな角度の選択肢を持つ事が大切かと思います。仮に、「便秘」にたいする原因が薬剤の影響だけならば、薬剤調整をすることで問題解決に至ると思います。しかし、現実患者さんは多岐にわたって問題を持っている事が多いです。その問題を明確にして、看護介入し少しでも患者さんの状態が改善し健康な体で日々の生活を過ごせる事、退院して穏やかな日常生活を過ごせる事になるのが看護師の仕事の魅力になるのではないでしょうか。少し本題から脱線してしまいましたが、今回のテーマである「アセスメント」は看護職に関わらず永遠の課題だとも考えられます。教科書や文献を拝見すると、かなり難しく書かれています。裏を返せばそれほどに「アセスメント」が大切であることをご理解いただきたいと思います。
一昔の看護師さんからは、「看護は観察に始まり観察に終わる」とよくご指導いただきました。患者さんをよく観察する事でたくさんの発見があります。その事に対して考える行為がアセスメントだと考えられます。
これまでアセスメントについての重要性をのべてきましたが、結局のところ、目の前に困っている患者さんに私たち看護師ができる事を考える力が「アセスメント」だと筆者は考えています。先述いたしましたが、アセスメントに正解も不正解もございません。他人から「アセスメント」の指導を受けても、本人の主観や看護観がございますので、ありのままの患者さんを観ていただきたいです。そうする事で、看護師としても「人」としても成長できるかと考えています。結局は読者の皆様の個性を活かして「アセスメント」する事が大切かと思います。
長文閲覧ありがとうございました。
まとめ
看護職にとって「アセスメント」は、患者さんを守るうえで重要なスキルであり、人を理解できるスキルでもあります。この「アセスメント」スキルは他人から指導を受けてもなかなか身につくことが難しので、皆様の個性を活かし磨きをかけて行ってください。そして、患者さんに真の意味で寄り添う事の出来る看護師となっていただきたいです
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