看護学生にとって就職はもっとも大きな悩みどころだと思います。就職先の選び方や就職成功の決め手など不安だらけなはずです。
そこで当記事では看護学生が知るべき就職先の選び方や就職の決め手、面接や志望動機の対策方法、万が一決まらない時の対処法をご紹介します。
看護学生が就職で決め手とするべき4つのポイント!
教育制度が整っているかどうか
看護学生_就職_決め手
2010年に保助看法の一部が改正され、「新人看護職員の臨床研修等」の研修ガイドラインが作成されたことから、新卒看護師は就職した病院に関係なく一定レベルのスキルを習得できるようになりました。
しかし、ガイドラインをふまえたうえでオリジナルの教育制度を取り入れている病院も増えているので、就職する病院によっては今後のキャリアで役立つ一定レベル以上のスキルや知識を習得することが可能になっています。
つまり、豊富な研修や教育制度が整っている職場を選ぶかどうかで、経験年数が同じ看護師であっても持っているスキルや知識に差がつくのです。
もし2年か3年で看護師を辞めるつもりであれば普通の教育制度がある職場で十分ですが、ずっと続ける場合は教育制度が整っていることは就職の決め手になるでしょう。
新卒看護師の段階で充実した研修や教育が受けられる職場で働くことは、将来の年収アップや転職、キャリアアップやキャリアチェンジなどどんなビジョンにもプラスになります。
キャリアビジョンを実現できる職場か
看護師は一生続けられる仕事ですが、女性の場合はライフステージが変わることもありますし、目指す看護師像によっては働き方も変わります。
しかし、ライフステージや働き方のために、頻繁に職場を変えるのは簡単なことではありませんので、キャリアビジョンを実現しやすい職場を選ぶことも看護学生の就職の決め手となります。
明確なキャリアビジョンがないとしても、いずれは結婚して家庭と両立させたい、看護師の資格を活かしてキャリアチェンジをしたい、一つの職場で看護師のスペシャリストを目指すつもりなど、ある程度将来的に目指すものが決まっているのであれば、それに合わせた職場を探しましょう。
たとえば家庭と両立したいのであれば院内保育のある病院や急性期の内科や外科の配属を希望する、キャリアチェンジであれば幅広い事業運営を行っている医療機関を選ぶ、というように決めていくのが理想の職場に就職する近道になります。
職場の雰囲気が良く人間関係が良好な職場か
看護師に限らず、どんな仕事であっても職場の雰囲気や人間関係が良好というのは働くうえでとても重要な要素です。
誰でもパワハラが横行していたり、人間関係がぎすぎすしていたりするような職場では働きたくありません。学生から初めて就職するのであればなおさらでしょう。
特に近年は看護師不足の状況が続いているため、看護師一人に対する業務負担が大きくなっていることから、ベテラン看護師であっても余裕が無い状態で仕事をしています。
そのため、病院によってはフォロー体制が整っていなかったり、人員が足りておらずどうしても職場の雰囲気が悪くなってしまいます。
そんな病院では、満足な指導も受けられませんし、そもそも働き続けること自体難しいでしょう。
現役看護師が教えるブラック病院の9つの見分け方と特徴!
共通する要チェックポイント
そして新卒で転職をした場合、転職先でも「我慢が出来ない」「つらいとすぐに辞める」などネガティブな印象を持たれやすいので、最初に看護師経験を積むためにも、インターシップや病院見学などで職場の雰囲気や人間関係が良好な病院を見つけてください。
看護師求人サイトを利用する
自分では就職が決められない、求めている求人が見つからないというときは看護師求人サイトを利用しましょう。
一般の求人サイトは転職する人が利用するイメージがあるかもしれませんが、看護師求人サイトであれば新卒看護師の募集も数多く取り扱っています。
看護師求人サイトでは10万を超える求人が用意されているので、単純に学校の求人よりも豊富な情報が得られます。
また、取り扱っているのは医療機関だけではなく、一般企業の看護師求人や介護業界などの求人もあるので、幅広い分野で看護学生の就職先を探すことが可能です。
病院看護師としてのスキルアップを狙っていないのであれば、夜勤がなく土日祝日も休める一般企業の看護師求人は非常にオススメです。
看護学生におすすめの配属科ランキング
看護学生_就職_人気の科
1位 内科
2位 循環器科
3位 整形外科
4位 外科
5位 小児科
1位の内科は、患者がスムーズに治療を受けられるサポートや薬剤の管理、検査や治療の説明、病棟では食事や排泄の援助など、看護師の仕事の基礎が学べることから新卒看護師に人気があります。
2位の循環器科は、早い段階から難しい科目に配属されることで、効率よくスキルアップを目指せることから人気が高くなっているようです。
3位の整形外科は、骨格系や神経系の解剖生理を学べますし、転職や介護職へのキャリアチェンジが有利になる日本運動器看護学会認定運動器看護師や骨粗しょう症マネージャーの資格を取得できるなどの理由から人気があるようです。
配属されることで得られる経験やスキルと、自分のキャリアプランを照らし合わせてみれば自ずと希望する配属先も決めやすくなるかもしれません。
いずれにしても、人気ランキングで順位が高い科目はそれだけ看護師のキャリアに役立ったり、働きやすかったりするということです。ランキングを参考に配属希望を検討してみましょう。
就職先が決まらない看護学生が知るべきポイント
とにかく色々な募集に応募してみる
就職先が決まらない看護学生に多いのが、1~2個程度の募集に落ちて、「就職先が決まらない…」「自分はダメなんだ…」と落ち込んでいるケースです。
この場合、後述する履歴書や面接での対応がいまいちだった可能性もありますが、それ以上にあるのが『今回応募した病院が相性が悪かった』というものです。
というのも、大半の看護学生は1~2件じゃなく多数の求人に応募をした末に採用されています。1~2求人に応募しただけで採用される人は一握りです。
中には15社の病院に落ちたけど、16社目で採用されてしかもそこは人間関係が良好で自分と相性が良かった、なんて方も数多くいます。
上記のような状況でも就職が決まる方は決まりますので、決まらないと悩んでる方はとりあえず応募してみましょう。
履歴書の書き方を見直す
履歴書は面接に進むための重要なツールです。ここでなんらかのミスがあると、減点方式である日本の採用では書類審査の段階で落ちてしまいます。
そのため、今一度以下のポイントを意識してみましょう。
文字は丁寧に読みやすさを意識して書く
趣味や特技は具体的に書く
自己PRは看護師の仕事に結びつく内容にする
志望動機は「なぜこの病院を選んだのか」が分かるように書く
空欄や記入文字数が少ない欄がないようにする
誤字脱字がないか確認する
第一印象を決める写真はプロに撮影してもらう
一見、当たり前と思われることばかりですが、最初は丁寧に書いていてもだんだん雑な書き方になってしまったり、志望動機や自己PRの書き方が分からず数行で終わらせてしまったりする看護学生も多いようです。
履歴書は応募者が社会人になる自覚があるかを判断するツールでもあるので、基本をしっかり守って書くことも就職を決める重要なポイントになります。
【実例つき】絶対受かる看護師の履歴書の書き方!
志望動機の書き方を見直す
履歴書の項目の中でも、もっとも書くのが難しいと言われている志望動機ですが、採用する側にとっては一番重要な項目です。
志望動機は看護師として働く熱意やどのように貢献してくれるのか、この看護学生を採用するメリットがあるのかなどを判断する項目です。
そのため、病院を選んだ理由や、自分がどういった看護師を目指しているのか、どのように貢献していくのかを簡潔かつ具体的に書かなくてはいけません。
「貴院の医療理念に共感し」「早く一人前の看護師になれるよう頑張ります」といった、テンプレにあるような漠然とした志望動機では熱意も誠意も伝わらないので注意しましょう。
まとめ
看護学生は看護師になることが決まっているので、世間的には就職は簡単というイメージがありますし、実際人手不足もあって病院を選ばなければ求人はいくらでもあります。
ただ、誰でも就職できる病院はブラックであるケースが非常に多く、ホワイトまでいかなくても精神衛生上問題のない病院はやはり人気が高いため、就職しようとすると難易度が高いのが実情です。
そのため、今回紹介した就職の決め手や、決まらないときのポイントをチェックして下さい。
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