訪問看護師への転職!病棟経験1年未満でも挑戦して大丈夫?

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#1761 2022/03/21UP
訪問看護師への転職!病棟経験1年未満でも挑戦して大丈夫?
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少子高齢化が止まらない昨今、訪問看護の需要は高まるばかりです。訪問看護師と聞くと、少し前までは「病棟で5年以上働いた、ベテラン看護師さんの転職先」というイメージでしたが、最近は「若手を育てたい!」という事業所も増えてきました。けれどいざ転職となると、病棟経験が少なくても大丈夫なのか、不安になりますよね。今回は「訪問看護師へ転職したいけど病棟経験1年未満はOK?」と悩んでいる方向けの記事になります。

1:結論【1年未満はOK!ただし条件あり】

いきなり結論ですが、病棟経験が1年未満の看護師さんでも転職して大丈夫です。というのも、近年では新卒や若手を積極的に採用しようという訪問看護事業が増えているからです。それに伴い、経験年数の少ない看護師さんでも安心して勤務ができるよう、しっかりとした教育制度を整えている事業所も増えてきました。
よく聞かれる制度としては、「シャドーイング」「シミュレーションを通した勉強会」「看護手技研修」が行われているようです。そのほか「Eラーニング」を取り入れる事業所もあります。また事業所内での教育制度だけでなく、近隣の在宅医療を担う施設同士が連携して大規模な研修会が開かれることもあります。看護協会が直々に「新人訪問看護師育成プログラム」を組んでいる地域もあるようです。
近年では総合病院に負けず劣らず、新人教育に力を入れている訪問看護業界。これだけ教育制度が充実していれば、病棟経験が1年未満の看護師さんでも挑戦できる気がしますよね。ですが、全ての事業所において受け入れ態勢が整っているか、と聞かれるとまだまだ微妙なところ。病棟経験が少ない看護師さんだからこそ、転職の際の事業所選びには注意が必要です。ここからは、病棟経験が1年未満の新人さんが訪問看護師に転職する上で、事前に確認しておいた方が良いポイントについて説明します。

2:これでOK!経験が少なめ看護師さんが訪問看護師に転職する上で確認すべきこと

①教育制度と独り立ちまでの期間

最も優先して確認すべきポイントです!教育に力を入れている事業所が増えてきたと言っても、その制度は事業所によってまちまち。入職前にどのような教育制度を行っているのかをしっかり確認しておきましょう。先にも挙げましたが主な教育制度は以下のようなものです。
・シャドーイング…指導担当看護師に付き添って実際の現場に赴き、ケアを学ぶ。
・シミュレーション研修…想定される状況に応じた対応方法を、ロールプレイングで学ぶ。
・看護手技研修…必要となる看護手技を実践して学ぶ。
・Eラーニング…在宅保険制度を始め、看護手技やアセスメントのポイントなどをインターネット上のテキストや動画を使って学ぶ。
・地域での合同勉強会…特定のテーマで複数の事業所が集まって研修を行う。2020年からはコロナの煽りを受けてオンラインで開催されることも多い。
・外部研修…外部の団体や施設が行っている研修。参加費用は事業所側が出してくれる場合と実費で参加する場合とがあるため、事前に研修費用のサポートがあるか確認しておくことがおすすめ。

できるだけ教育制度が充実している事業所を選ぶようにしましょう。またここで忘れてはいけないのが「独り立ちまでの期間」の確認です。教育制度が充実していても実際に独り立ちまでの期間が十分でないと、詰め込み教育になってしまい安心して仕事を行うことができません。一般的には3ヶ月程度を研修期間に充てている事業所が多いようですので、少なくとも3ヶ月からそれ以上の期間を設けている事業所を選ぶようにしましょう。

②サポート体制

次に確認すべきことはサポート体制です。訪問看護師は基本的に1人で患者さんのご自宅に伺って看護をします。その際に自分1人では判断に悩むような事態や不明点に遭遇してしまうこともあります。緊急を要する事態に遭遇することもあります。そんな時に事業所全体がどのようなサポート体制をとっているか、を事前に確認しておきましょう。全くサポート体制が整っていない事業所では安心して仕事を行うことができませんよね。
よくある事例としては、1人1台社用携帯を配布して上司や指導担当者に電話相談ができるというもの。経験が少ない看護師さんにとっては、いつでも相談できる体制が整っている事業がおすすめです。

③所属看護師の人数

お次は看護師の人数の確認です。というのも、訪問看護事業所は2.5名(正規社員2名と半日勤務の非常勤社員1名)以上の人数配置があれば開設できてしまいます!人数少なめの事業所では教育にかけられる人材が不足してしまいがち。またそういった事業所では、どちらかというと即戦力が求められるため、経験が少ない看護師さんにとってはミスマッチと言えるでしょう。おすすめは10名前後の看護師所属があり、管理者が看護訪問を担わずに事務所に駐留できるだけの余裕のある、大規模な事業所です。こうした事業所は、看護師層が厚いためにサポートを受けやすく、管理者が常に事務所に駐留していることで緊急時に連絡が取り易いというメリットがあります。このようにな、できるだけ人数に余裕のある事業所を選ぶようにしましょう。

④チーム制か担当制か

訪問看護における看護システムは大きく分けて2つ。チーム制か担当制かのどちらかですが、担当制を採用する事業所が多いようです。システムの特徴は以下の通りです。

・チーム制…毎回同じ看護師が訪問するのではなくチームで特定の患者さんを受け持ち、曜日ごと、週ごとなど、交代で看護にあたる。複数人で受け持つため情報共有しやすく、看護の質の偏りが少ない。一方で担当制よりも患者さんや家族との信頼関係を築きにくい。
・担当制…1患者につき1人以上の担当看護師がつき、毎回同じ担当看護師が訪問する。信頼関係を築きやすく、訪問ルートの管理も容易。一方で看護師のレベルや経験によってサービスの内容に偏りが生じてしまう恐れがある。

どちらのシステムにも一長一短がありますが、病棟経験の少ない看護師さんにはよりサポートを受け易いチーム制を取り入れている事業所がおすすめです。ただし担当制でも並行して小チーム制(担当看護師1名のほか、副担当看護師をもう1名配置する 等)を取り入れるてサポート体制を強化している事業所も増えているので、しっかりと確認しておくといいですよ。

⑤1人あたりの訪問件数と1日に占めるサービス時間

「1週間に何名の患者さんに訪問しているのか」の他に、「看護サービスを行っている時間がどれくらいあるのか」も確認しましょう。というのも、訪問看護では実際に看護サービスを行う時間の他にも記録や書類作成、電話対応のほか、患者さんのお宅へ伺うまでの時間、調べ物の時間が勤務時間として加わります。1日の看護サービス時間が占める割合が大きすぎると、記録などに手がつかず時間に追われながら仕事をしなければなりません。特に経験の少ない看護師さんは、分からないことも多いはず。勉強や調べ物に充てる時間も確保しなければいけないので、できるだけ余裕のある事業所選びをするとよいでしょう。

ただしここで注意しなければいけないのは、訪問件数が多いからといって看護サービス時間が長いわけではないということ。例えば以下のような事業所があるとします。

・A事業所…1週間30件の訪問(週5日勤務として1日に6件の看護訪問)
・B事業所…1週間20件の訪問(週5日勤務として1日に4件の看護訪問)

一見A事業所の方が訪問件数も多く、時間に追われているように感じますよね。ですが訪問看護では、患者さんの容体や状態に応じてサービス時間が事細かく定められています。1日に4件しか訪問がなかったとしても、1回のサービス時間が90分であったとしたらどうでしょう?その場合、1日に占めるサービス時間は6時間です。1日8時間勤務のうち6時間もサービス時間があるとすると、記録や移動に充てる時間は2時間しかありません。それでは時間管理が大変になってしまいます。ですから、事前に訪問件数のほか1日に占めるサービス時間も確認しておきましょう。

まとめ

ここまで「訪問看護師への転職は経験1年未満はOK?」をテーマに解説してきました。これからますます需要が高まっていくとされる訪問看護。若手の看護師さんを積極的に採用したいという事業所は今後も増えていくことが予想されます。
「経験が少ないのだけれど、訪問看護師は務まるのかな?」と不安に感じている皆さん。訪問看護事業所は今やベテランだけの職場ではありません。訪問看護業界でも経験が少なめな看護師さんが、安心して働ける環境が整ってきていますよ。転職の際にはこの記事で紹介した条件をしっかりと確認して、素敵な訪問看護師デビューを飾ってくださいね。

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