大学病院の看護師になるための方法とメリット・デメリットをご紹介

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#1743 2022/03/03UP
大学病院の看護師になるための方法とメリット・デメリットをご紹介
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大学病院の看護師にはどのようなイメージをお持ちでしょうか。てきぱきしている、知識が豊富、忙しそう等、様々なイメージがあるかと思います。大学病院に看護師として就職するためにはどのような方法があるでしょうか。大学病院の看護師になるための方法、大学病院看護師のメリット・デメリットも合わせてご紹介していきたいと思います。

①大学病院の役割とは

とはどのような役割があるか、みなさんご存知でしょうか。
文部科学省のホームページでは、大学病院の役割として、(1)医師等の育成のための教育機関(2)新しい医療技術の研究・開発を行う研究機関(3)高度の医療を提供する地域の中核的医療機関-と表現し、三つの目的を併せ持つ存在であると書かれています。
そのため民間病院にくらべ、医師や看護師に求める知識や技術レベルも高い傾向にあります。

②大学病院と民間病院の看護師の業務の違いは?

看護師の1日の業務の流れ(例)
8:30 夜勤者からの申し送り
8:45 点滴準備
9:00 手術出し、検査出し
9:15 受け持ち患者さんのラウンド
10:00 清潔援助、医師の処置介助
11:00 昼食後の内服薬の準備
12:00 昼食介助
12:30?13:30 休憩
14:00 翌日の検査や手術の準備、手術帰室対応
14:30 清潔援助の続き
15:00 受け持ち患者さんのラウンド
17:00 夜勤者へ申し送り、業務終了

おおまかにこのような流れで業務を行なっていました。大学病院でも民間病院でも細かなタイムスケジュールの違いはあれど、業務内容はあまり変わりはありません。しかし、大学病院はこのスケジュールの合間もしくは業務終了後に看護研究や委員会活動を行なっています。民間病院でも看護研究や委員会活動はありますが、大学病院ほど業務への圧迫は大きくないところが多いです。

③大学病院の看護師になるための方法とは?付属学校から就職する看護師が多い!

大学病院は教育機関としての役割を持っています。そのため付属の看護学校や専門学校をもっているところが多くあります。そして、付属学校から新卒として就職する看護師の数が多いです。もちろん、付属じゃない看護学校から就職する方もいらっしゃいます。私が以前務めていた大学病院も付属学校からの就職者は8割ほどいました。2割は他学校からの就職組で、転職してきた方は2?3年に数人程度でした。就職してしまえばみなさん同期なので、どこの学校出身かはあまり関係ありません。しかし、新卒から看護師を育てるという風習が残っている大学病院もあり、新卒以外で看護師を募集していない病院もあります。もし絶対に就職したい大学病院がある場合は、新卒で応募することをお勧めします。

④中途で大学病院に就職する方法は?

転職サイトやハローワーク等で求人が出ているため、そこから探すのが良いでしょう。民間病院に比べると求人数は少ない傾向です。大学病院に就職する際には志望動機が重要になります。教育的側面からも看護を学びたい、自身のスキルアップやキャリアアップに繋げたい、看護研究に重きをおいて働きたい等、明確な志望動機を持って面接に臨むようにしましょう。また慢性的な人手不足に悩まされている大学病院もあります。病棟業務と外来業務を両方こなせる、様々な処置介助につくことができる、プリセプター・アソシエイターとしての経験がある、などの幅広い経験があると「即戦力になる」と判断され、有利になるかと思います。また、大学病院は中途採用が少ない傾向にあるので中途採用者への教育制度が整っていない場合もあります。自分自身で積極的に学ぶ姿勢が重要となってくるでしょう。

⑤大学病院の看護師のメリットとは?

1.高度な治療や疾患が学べる

特殊疾患に対して専門的な処置や手術を行うことがあります。また大学病院は多くの診療科があるので、多疾患を抱えた重症化リスクが高い患者さんが多いことも特徴です。専門的な知識に加えて、幅広い疾患の勉強も必要となるので、知識の幅が広がります。医療機械も比較的新しいものが多く、最先端の治療方法やそれに伴う看護を学ぶことが出来ます。

2.看護研究を行いやすい環境にある

看護研究をもっと突き詰めたい、という方にとっては大学病院はとても魅力的なのではないでしょうか。勤務時間外での業務になってしまうことも多いですが、大学病院は看護研究を行うのに適した場であると思います。看護研究を積極的に行う機関のため、師長・主任が看護研究的視点に長けており専門的なアドバイスをもらうことが出来ます。予算は決められていますが看護研究費も出ます。院内の看護研究発表会も定期的に開催されているため、自分自身の研究を発表するだけでなく他者の看護研究を見る機会も多いです。学会への参加も推進されており、出張扱いで看護学会に参加することが出来る病院もあります。学会では、他病院の看護研究を実際に聞くことができ、モチベーションの維持につながるでしょう。

3.看護実習生が多く、看護教育について学ぶ機会が多い

大学病院には付属の看護学校があることが多いです。病棟実習は付属病院で行うことが多いため、看護学生と関わる機会も必然的に増えます。看護学生とどのように関わったら、看護により深く興味を持ってくれるか、患者さんについて理解を深めてくれるか・・・・等指導者さんは実習期間中は考えることがたくさんあるかと思います。また、看護学生との関わりで、自分自身の看護観を見つめ直すきっかけになったという指導者さんも少なくないはずです。看護教育は現場の看護師にとって魅力的な業務の1つに感じる方もいらっしゃるでしょう。そのような方にとって、大学病院はやりがいをもって仕事ができる場の1つであると思います。

4.給料が比較的高い傾向にある

大学病院の多くは特定機能病院に分類されています。特定機能病院は難しい手術や疾患を受け入れており、それに伴い診療報酬も高くなり、病院の収益に繋がっています。夜勤を行なっているか、都心にあるか地方にあるか等でも給料に差は出てきますが、大学病院は比較的高めの給与設定となっています。年収アップを求めている方にとって魅力的なのではないでしょうか。

⑥大学病院の看護師のデメリットは?

1.残業や忙しく感じることが増えるかも・・・

病院としての機能に加えて教育機関としての面も併せ持つ大学病院。看護師の業務を行いながら、看護実習生の指導や自身の看護研究を行わなければなりません。緊急入院や緊急手術もあります。やりがいはとてもありますが、残業が多くなり、プライベートの時間は減ってしまう可能性があります。プライベートの時間を多くとりたい、ゆとりをもって仕事をしたい、という方にとっては、あまりいい労働環境ではないかもしれません。

2.看護研究が好きでないと負担に感じてしまう

大学病院の看護師として避けて通れないのが看護研究です。看護研究計画書を何度も練り直し、倫理審査に通って一安心・・・・と思っている間もなく、すぐに研究対象者に同意書をもらいにいき、研究を開始。統計が一通りとれたら今度は分析を行わなければなりません。看護業務以外にやらなければならないことが多いので、負担に感じてしまう人もいらっしゃるでしょう。

3.転職の際に基礎的な看護技術に不安を感じてしまう可能性も

大学病院は研修医が多くいます。そのためルートキープや採血、ポート針の挿入等の簡単な処置は研修医が行うという病院もあります。民間病院ではそういった処置は看護師が行うため、技術は向上しやすいです。クリニックや訪問看護では採血やポート針の挿入等の技術が必要になるケースが多いため、もし将来的にクリニックや訪問看護への転職を考えている方は、技術面に不安を覚えてしまう可能性があるでしょう。

⑦大学病院の看護師に向いているのはこんな人

・最先端の医療現場で専門的な知識や技術を身に付けたい人
・仕事量の多い現場で、てきぱき働きたい人
・看護教育が好きな人
・看護研究を積極的に行いたい人
・プライベートより仕事を充実させたい人

まとめ

いかがでしたでしょうか。大学病院は民間病院よりも特殊疾患を扱うことが多かったり、看護業務以外に教育・研究関連の業務があることが特徴になります。プライベートの時間が少なくなるものの、その分やりがいのある職場かと思います。最先端の医療を学びたい、看護研究や教育に興味がある、という方は大学病院はお勧めの就職先になります。

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