脳外科(脳神経外科)へ就職する求人内容、志望動機、給料とは

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#1738 2022/02/26UP
脳外科(脳神経外科)へ就職する求人内容、志望動機、給料とは
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脳外科(脳神経外科)で働いてみたいという憧れはあっても、「どのような患者さんの看護を行うのか」「脳外科看護の実際とはどのようなものか」などについて、具体的な実態を把握していない看護師が多いです。
そこで脳外科看護師への就職にあたり、志望動機の述べ方を含め、事前に把握しておきたい求人の内容を解説していきます。

就職前に知っておきたいこと脳外科は脳血管障害がメイン

脳外科という言葉のため、脳神経外科は何をする科なのか理解しにくくなっています。ただ、要は脳血管障害に関わる領域だと理解すれば問題ありません。脳血管疾患とは、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などが該当します。
日本人の死因第1位はがん(悪性新生物)です。ただ、脳外科の領域である脳血管障害も非常に多い死因だといえます。
例えば脳梗塞だと、血栓を溶かす薬によって症状が改善することもありますが、カテーテルによって血栓を取り除かなければいけないこともあります。また頭を直接切らなければいけない手術もあります。
そのため脳外科の看護師として働く場合、かなり緊急性を要する場面に遭遇することは理解しましょう。
救急で運ばれてくる人は非常に多いですし、処置を間違えれば脳に障害が残ってQOLが一気に低下するのが脳神経外科の領域だといえます。

勉強は大変であり、急性期病院で夜勤ありが普通

こうした脳疾患に対して看護をすることになるため、必然的に急性期病院での求人が多くなります。もちろん日常生活の中でいつ脳梗塞やくも膜下出血を起こすのかは不明であり、24時間いつでも患者さんが運ばれてきます。
そのため勉強は大変であり、それなりにきつい環境に身を置くことになるのは理解しましょう。当然、夜勤ありとなるのが一般的です。
例えば、以下は大阪にある脳神経外科病院から出されている常勤募集です。
病棟にある132床のうち、130床が集中治療室という急性期病院です。もちろんこうした病院に限らず、どの脳神経外科病院でも緊急を要する患者さんを相手にすると考えれば問題ありません。
求人には「未経験でも問題ない」とあるため、誰でも応募できます。ただ夜勤があるのは当然ですし、夜であってもひっきりなしに患者さんが運ばれてくるのが脳外科で働く看護師だといえます。

クリニックだと業務内容が軽くなる

一方で脳神経外科の領域というのは、必ずしも脳血管障害だけとは限りません。脳に関わるその他の疾患も含むようになります。例えば、以下があります。

頭痛
めまい
顔・手足のしびれ
物忘れ
これらも脳神経外科クリニックで受け持つ疾患になりますが、脳血管障害に比べると圧倒的に症状は軽いです。頭痛やめまいについては、脳外科だと薬を処方するのが基本ですし、検査をするにしてもMRIを使用するくらいです。
また物忘れとはいっても、実際のところ「自分は物忘れかもしれない」と考えて受診する患者さんの中で認知症患者は存在しません。認知症患者はどの方も家族に付き添われての受診です。物忘れに不安を覚えて来院しただけの患者さんについては「まったく問題ないですよ」と看護師が安心させればいいだけになります。
そのため救急患者を広く受け入れている脳神経外科病院に比べると、クリニックは夜勤がないですし、きつい業務内容になることはありません。

脳外科看護の中途採用募集には種類がある

そうしたとき、実際に脳外科の看護師として求人に申し込むにしても種類があります。そこで、どのような脳神経外科に応募したいのか事前に理解しなければいけません。
これには、以下の種類があります。

救急メインの病院
一般患者を受け持つクリニック
リハビリ施設のあるクリニック
在宅診療・訪問看護ステーション

同じように脳神経外科の看護に関わるとはいっても、仕事内容はまったく異なるようになります。そこで、脳外科領域の中途採用が種類別にどうなっているのか、より深く確認していきます。

最も一般的な救急メインの病院

脳外科の看護師として働くことを考えるとき、最も一般的な就職先が救急メインの病院です。脳血管疾患を発症した救急患者を受け付けるわけですが、夜勤ありで勉強も大変になり、それなりにきつい環境となります。
またこうした脳神経外科の専門病院では、整形外科や循環器内科も実施しているケースがよくあります。
脳梗塞や脳卒中を発症した患者さんだと、その後に脳に障害が残ることでリハビリを必要とする場合が頻繁にあります。そのためリハビリテーション機能を備え付けていることが多く、そうした病院だと同時に整形外科患者も受け入れることで病院施設を効率的に利用できるようしています。

また他には、脳血管疾患なので必然的に血液に関わる病気となります。そこで、循環器内科としての機能を併せ持つ病院も存在します。
例えば、以下は兵庫にある脳神経外科・整形外科の急性期病院求人です。
このように脳外科と整形外科の2つの診療科があり、こうした形態は特に珍しいわけではありません。
もちろん脳神経外科のみの病院もありますが、総合病院でなかったとしても、脳外科病院と他の科の機能を併せ持つケースはよくあります。

一般患者を受け持つクリニックは軽い疾患ばかり

ただ脳外科に興味をもつ看護師の中には、そうしたきつい環境に身を置きたくない人もたくさんいるでしょう。当然ながら夜勤ありで勉強が大変であり、重症患者をメインで受け持つ緊迫した環境にずっと身を置くのはストレスが大きいといえます。
その場合、同じ脳神経外科ではあっても「クリニックの中途採用へ申し込む」という方法もあります。全体の数としては少なくなりますが、そうした脳神経外科クリニックも広く存在します。
脳外科の中でも、クリニックは特に手術を実施することはありません。前述の通り、実施したとしてもMRIくらいであり、頭痛やめまい、物忘れの患者さんが来院する程度なので看護師として働くときのストレスはかなり低くなります。

看護師求人であれば、例えば以下のような中途採用が該当します。

残業は少なく、日勤のみのクリニック勤務になります。患者さんの人数はクリニックによって上下しますが、一般的な内科クリニックに比べると受診する患者さんの属性は限られています。
さらには、頭痛などの症状はあるものの、患者さんの身体自体は健康なので看護師にとって大変な仕事になりにくいです。

リハビリ施設のある脳外科クリニック

なお脳神経外科クリニックの中には、「既に重大な脳血管疾患によって大きな障害が残ってしまった患者さん」を広く受け持つクリニックが存在します。
脳梗塞や脳卒中などによって脳に障害が残ってしまった場合、体の一部を動かせないなど生活に支障が出てしまいます。そこで医療機関にはリハビリ環境を提供するというわけです。また脳血管障害だけでなく、パーキンソン病や小児・整形外科疾患でのリハビリにも対応することになります。
もちろん脳神経外科クリニックではあるため、頭痛やめまいなどの軽い症状の人も訪れます。ただ、それ以外に理学療法士などがクリニックに在籍し、より高度な医療を提供すると考えましょう。
そのためクリニックで勤務するにしても、看護師としてより高度な看護ケアを患者さんに提供したいと考えている場合、こうしたリハビリ施設を併せ持つ中途採用募集を考えるといいです。例えば以下は、大阪にある脳神経外科リハビリクリニックの中途募集です。

脳神経外科に限らず、クリニック内にリハビリテーションとしての機能をもっていることが分かります。こうしたクリニックの看護師求人へ申し込み、より看護師として活躍の幅を広めてもいいです。

在宅診療・訪問看護ステーションの募集も幅広い

なおリハビリは重要ですが、実際のところ脳血管障害によって障害が残ってしまった患者さんの場合、全員が来院でのリハビリによって社会復帰を目指すわけではありません。在宅にて、その後の療養も含めて経過観察するようになるケースはよくあります。
そうしたとき、在宅診療クリニックや訪問看護ステーションが活躍します。急性期を脱したものの、完全に機能が戻らなかった患者さんに対して、在宅でのリハビリケアを実施するのも脳外科の一つの分野になるのです。
そこで脳神経外科に特化して在宅診療や訪問看護を実施している医療機関が存在します。例えば以下は、脳神経外科病院に隣接する訪問看護ステーションの中途採用です。

関西圏にある施設ですが、脳に障害を負ってしまった患者さんのケアを訪問看護によって実施することになります。体を動かせなくなったり、脳血管障害によって認知症状態になってしまったりした人が対象になるのです。
また脳外科クリニックの中には、脳血管障害の後遺症ケアを専門にした在宅クリニックも存在します。訪問看護と役割は似ていますが、こうした在宅メインのクリニックへ転職しても問題ありません。

給料・年収は高めとなる脳外科の看護師

そうしたとき、脳神経外科の看護師はどうしても業務内容が大変になりがちです。そのため、それに応じて年収も高くなるというわけです。
もちろん、単なる頭痛やめまい、物忘ればかりを取り扱う脳外科クリニックの看護師だと給料は普通であり、特別に高額な給料になることはありません。ただ脳神経外科の病院や訪問看護ステーションだと勉強することが多く、実施する看護も高度なので高収入になるというわけです。

例えば、以下は関西圏にある訪問看護ステーション(脳神経外科病院に隣接)の看護師給料です。
このケースだと、基本給は月25万6,000円ですが、これに資格手当や訪問手当が加わって合計で約30万円の収入となります。これにオンコール手当や賞与(ボーナス)が加わるため、それなりに年収は高くなります。
もちろん夜勤のある脳外科病院だと、夜勤手当が加わるのでさらに高年収になります。大変ではありますが、年収という意味ではそれなりに給料に反映されるようになります。

履歴書・職務経歴書・面接で志望動機や自己PRを述べる

そこで実際に脳外科の看護師として中途採用に応募する場合、志望動機を述べるようにしましょう。このときは履歴書や職務経歴書で志望動機を考えなければいけませんし、この志望動機によって面接でも自己PRすることになります。
実際のところ、過去に脳神経外科での経験を有している看護師は少数です。つまり、ほとんどの人が未経験にて脳外科へ応募することになりますが、そのような状況自体は問題ありません。「脳外科の経験者」を欲している看護師求人はほぼ存在せず、求人側も脳神経外科の看護が初めてであると理解しているのです。
そのため、これまでの看護経験を見比べながら「なぜ大変な脳外科に転職したいと考えたのか」を志望動機として述べるようにしましょう。例えば、以下のようになります。

総合病院の看護師勤務でしたが、慢性期病棟の配属でおむつ交換や入浴介助がメインだったため、看護師として急性期医療に携わりたいと考えて貴院を志望しました。
特に脳神経外科は急性期の患者さんがメインであり、勉強することも多いです。さらに貴院は地元でもトップクラスの手術件数を誇っているため、そうした環境でゼロから学びなおしたいと考えています。

例えば就職のための履歴書の志望動機であれば、こうした内容になります。職務経歴書や面接では、これらの内容をもう少し膨らませて述べれば問題ありません。
今回の例文では「前職では仕事内容が単調でつまらない」と表現するのではなく、「急性期の患者さんがメインの職場で働きたい」とプラス思考の内容にしています。前職の悪口ではなく、良い内容に聞こえる志望動機・自己PRを述べるようにしましょう。
手術やリハビリを提供しない脳外科クリニックはさておき、それ以外の脳神経外科ではどこも仕事内容が大変になりがちです。例えばリハビリを提供するとはいっても、脳外科では骨折患者へのリハビリではなく、脳血管障害やパーキンソン病患者へのリハビリだからです。
そこで、通常よりもきつい環境を選ぼうとした理由を志望動機として述べるといいです。

まとめ

看護師の中でも、それなりに大変で勉強しなければいけない科があれば、そうでない科もあります。その中でも、脳神経外科の看護師は学ぶことが多く、たとえ手術後で症状が落ち着いたと思ったとしても気を抜けないのが現状です。
事実、入院中であっても再出血や再梗塞が起こる可能性があり、退院後もリハビリを含めたケアを継続していかなければいけません。
また脳外科に関わる看護は急性期病院に限らず、クリニックや訪問看護も存在します。それぞれの医療形態で提供する医療内容は大きく変わるため、どの形態の看護師を目指すのか最初に決めるようにしましょう。
脳は非常に構造が複雑であり、明確な疾病の原因が分かるわけではありません。そのために看護師として高いスキルを求められますが、脳外科を目指す場合はなぜ志望したのか理由を明確にし、就職しましょう。

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