「転職活動ってどんなふうに進めるの?」「本当にうまくいくかどうか心配」と不安な看護師の皆さんに向けて、転職するときの方法とポイントをご紹介しますので転職を考えている方はぜひご覧ください。
看護師さんの転職活動は、次の5つのステップで進めていきます。
1)転職活動に向けて準備する
2)求人を探す
3)履歴書を書き、求人に応募する
4)面接を受け、内定をもらう
5)退職の手続きをする
1転職活動に向けて準備する
「そろそろ転職しようかな」と思ったら、まずは転職の目的や希望条件を考えてみましょう。
はじめは、どうして転職したいのか、転職でかなえたいことは何かを思い描く程度でもOK。
詳しくは「『転職しようかな…』と思ったら」を参考に、転職の準備を始めてみてください。
Point!
今の職場には何カ月前までに退職の意思を伝えるべきか、就業規則で確認しておくことも忘れずに!
2求人を探す・情報収集
転職についておおよそのイメージをつかんだら、さっそく情報収集をスタートして希望に合った病院・施設を探しましょう。
実際の求人情報を見てみることで、希望条件などもより具体的になっていきます。
「看護師の転職 具体的な方法は4つ!」を参考に、自分に合った方法で病院・施設の情報収集を進めましょう。
3履歴書を書き、求人に応募する
希望する病院・施設が決まったら、求人に応募します。
履歴書や職務経歴書など、必要な書類を用意し、志望先に送りましょう。
応募の前に「病院見学」をすることもありますが、「見学の後、そのまま面接」というケースもあるので、その場合は履歴書も持参していきます。
4面接を受け、内定をもらう
書類選考を通過したら、いよいよ面接です。
面接では、自己紹介や志望動機など、必ず聞かれる質問があるので、考えをまとめて話す練習しておくと自信をもって臨めます。
明るい表情で、前向きな姿勢ややる気を伝えましょう。
内定をもらったら、できるだけすぐに返事をするのがマナーです。
5退職の手続きをする
転職先が決まったら、今の職場の退職手続きを進めます。
スッキリ円満退職できるように、退職の意思ははっきりと伝えるのがポイントです。
退職日の調整、退職届の提出、仕事の引き継ぎと、最後まできちんと勤めましょう。
看護師の転職 具体的な方法は4つ!
情報収集や求人への応募など、看護師さんが転職活動するときの具体的な方法は、主に次の4つです。
1)病院ホームページで採用情報を探す
2)転職サイトを利用する
3)ナースセンター、ハローワークで探す
4)知人に紹介してもらう
それぞれのメリット・デメリットもあわせて紹介します。
1病院ホームページなどで採用情報を探す
病院や施設のホームページなどから直接、採用情報にアクセスして、個人で応募するいわゆる「自己応募」です。
志望度が高いと評価してもらいやすい半面、応募書類・面接対策や条件交渉などもすべて自分で行う必要があります。
メリット
応募したい病院が初めから決まっているなら効率的
志望度が高いと評価してもらいやすい
病院側は採用コストが抑えられる
デメリット
応募したい病院が決まっていないと、情報収集が大変
応募や面接の段取り、条件交渉などをすべて自分で行う必要がある
職場の雰囲気などの具体的な情報が得にくい
2転職サイトを利用する
看護師向けの転職サイトを活用する方法です。
転職サイトは求人の数・種類が豊富で、幅広く情報収集できるのが魅力。非公開求人などの独自情報も持っています。
自分に合った求人を探してくれたり、応募書類の作成サポート・面接への同行・病院側との調整をしてくれたりと、キャリアアドバイザーによる全面的なサポートがあります。
「忙しくて転職活動に時間が割けない」「初めての転職で一人では不安」という方でも安心です。
一方、たくさんある看護師向け転職サイトの中には、求人・担当者・サポート体制の質が低いサイトも…。
実際にサービスを利用した人の評判や、比較ランキングなどを参考に選ぶと良いでしょう。
また、サポートがあるからと何でも担当者に任せてしまうのではなく、「最終的には自分で選ぶ」という気持ちで主体的にサービスを利用することが大切です。
メリット
扱っている求人情報の数・種類が豊富で、幅広く情報収集できる
担当者がついて、情報収集から応募・面接、条件交渉までサポートしてくれる
職場の雰囲気や待遇など、具体的な情報にも詳しい
デメリット
求人や担当者の質が低い・サポート体制が薄い転職サイトもある
担当者まかせにしすぎると、希望に合わない職場を紹介されることがある
地方の求人が少ない傾向がある
3ナースセンター、ハローワークで探す
日本看護協会・都道府県看護協会が運営する「ナースセンター」、公的機関である「ハローワーク」で求人情報を探す方法です。
いずれも公的なサービスなので安心感があります。
ただし、求人数が少なく、希望条件に合った求人を探しにくい傾向があります。
また、さまざまな職種を扱うハローワークは、担当者が看護職に詳しくないことが多いでしょう。
メリット
公的サービスなので安心
転職サイトなどにない小規模なクリニック・施設の求人情報がある
(ナースセンターは)担当者が看護師なので、看護師目線のアドバイスがもらえる
デメリット
扱っている情報が少なく、条件に合った求人を探しにくい(閲覧できる情報も限られている)
民間の転職サービスに比べて、応募書類の作成や面接などでのサポートが薄い
職場の雰囲気などの具体的な情報が得にくい
4知人に紹介してもらう
元同僚や先輩、看護学校時代の友人など、知人が働いている病院・施設を紹介してもらう方法です。
職場の人間関係や待遇など、面接などでは聞きにくいことも事前に把握できる一方、情報が偏っていたり、幅広く情報収集するには向いていなかったりします。
メリット
実際に働いている人からの紹介なので信頼できる
人間関係や職場などのリアルな実情も参考にできる
自分の適性や個性をよく知っている知人であれば安心
デメリット
幅広い情報収集ができない、情報が偏っている可能性がある
もしも知人の評判が職場で悪かった場合、マイナスになる
内定を辞退しにくくなる可能性がある
「転職しようかな…」と思ったら
「そろそろ転職かな…」と意識し始めたら、具体的な転職活動に入る前に考えておきたいことがあります。
転職の目的と条件をはっきりさせる
まずは「なぜ転職するのか(目的)」と「転職でかなえたいこと(条件)」をはっきりさせることが大切です。
ここが明確でないと、情報収集するときにも焦点が絞れず、ダラダラと求人を眺めることになってしまいます。
転職を考えるのは、今の仕事に何かしらの悩みやつらさ、物足りなさを抱えているときでしょう。例えば
多忙な病棟で常に慌ただしく、身体的につらい
職場の人間関係が悪い
残業や夜勤が多く、休みが少ない
もっと給料の良い条件で働きたい
スキルアップがしたい
結婚・出産・育児と両立できる環境で働きたい
など、漠然とした「辞めたい気持ち」の背景にどんな理由・目的があるのか、自分の中で整理してみましょう。
「なんのために転職するか」がはっきり見えれば、「それをかなえるために必要な条件」も自然と決まってくるはず。
勤務環境/待遇・給料/勤務地/病院・施設の種類/診療科など、希望の条件をいくつか挙げたうえで、優先順位をつけていきましょう。
自分のキャリア・スキルを振り返る
次に、自分のキャリア・スキルを振り返ってみましょう。
転職活動では「自分はどんな人間か」「看護師として、どんなキャリア・スキルを積んできたか」を伝えなくてはいけません。
履歴書などの応募書類や面接など、アピールする機会が多くあります。
看護師になった理由
これまでどんな経験を積んできたか
(病棟・領域について/患者さん・疾患について/ケア・業務について/院内の役割について…など)
これまでの経験でどんな思いを持っているか、どんな看護がしたいか(看護観)
身につけたスキル、資格
などを振り返ってみると、自分の長所や強みがわかり、自分に合った職場を探しやすくなります。
転職活動のスケジュールって、どう立てればいい?
転職活動(情報収集~内定)に必要な期間は、平均2~3カ月と言われています。短くて1カ月、長くても半年ほどで転職先を決めるケースが多いようです。
転職活動のスケジュールを立てるときは、まず大まかに退職・転職したい時期を設定し、そこから逆算して考えると良いでしょう。
また、看護師の求人は春~夏にかけて多くなるため、この時期に応募・面接のステップに進めると有利です。
気をつけたいのが、今の職場への退職の意思表示の時期。
一般的には「退職日の1カ月前」が多いですが、看護師の場合、就業規則に「2カ月前に申し出ること」と書かれていることがあります。
「次の職場への入職日も決まっているのに、退職できない!!」ということがないように、転職活動を始める前に、就業規則などで確認しておきましょう。
まとめ
転職しようと決めたら今回紹介した記事を参考にして、計画的に進めていきましょう。見通しを立てることができれば、とんとん拍子に行くものなので恐れずにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?あなたの転職活動を成功させるための第一歩として、今回の記事がお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
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