採血を安全に実施するためのアセスメントはこれ!

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#1671 2021/12/22UP
採血を安全に実施するためのアセスメントはこれ!
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入院患者さんへの検査として、看護師が行う採血は欠かすことができません。その採血を安全に行うためには、いくつかのコツがあります。ここでは、採血を行う患者さんのアセスメントと、その採血を行う際の技術的なコツについてお話します。

・採血がなぜ行われるのかアセスメントする

入院患者さんに欠かすことができない検査として、採血がありますね。その採血については、指示が出ているから行うと思うこともあるでしょう。
その時、ベテランの看護師の場合は、その指示について指示が出された段階からその指示の意味を理解しています。新人看護師の場合は、指示内容について理解できないこともあるかもしれません。しかし仕事をしていく中で、そのことがだんだんと理解できるようになります。
なぜその入院患者さんに、この採血指示が出ているのか理解して採血をするのと、それを理解しないまま採血をするのとではリスク度が全く違います。できれば指示が出た段階で、指示を受け取った段階でそのことを理解出来るといいですね。

・採血前の皮膚のアセスメント

採血を行う場合は、その患者さんの皮膚のアセスメントを行うことが大切です。まずは、その患者さんが内出血を起こしやすいのかどうかということをアセスメントします。
内出血を起こしやすい場合は、その採血を行う時に注意が必要です。駆血する時には、あまりきつく縛らないようにします。きつく縛ってしまうと、その部位に内出血を起こしてしまうことがあるのです。内出血がひどい場合は、その後にその部分が剥離してしまうこともあります。剥離すると、感染を起こす危険性もあるので注意をしたいですね。
また皮膚のアセスメントとして、アルコール消毒をしてもOKなのかということを確認します。ほとんどの患者さんは、アルコール消毒をしてもそんなに皮膚がかわることがありません。ところが、アルコールにより赤くなったり痒くなったりしてアレルギー反応を起こす患者さんもいます。
アレルギー反応が見られる患者さんについては、その段階で情報共有しましょう。カルテなどの記載することが重要です。もしも以前にそのようなことがあった患者さんの場合は、そのことを情報として確認し採血を行います。その場合は、アルコール消毒を行わず、ほかの消毒方法で実施するようにしましょう。アレルギーのことについて患者さん本人が知っていて、伝えてくれた場合は特に注意をして実施しましょう。

・一人に対して一トレイが望ましい

採血を行う場合は、一人一人一回ずつナースステーションに帰って準備をすることはまずありません。採血指示は、一度にたくさんの患者さんに出されることが多いので、ほとんどの場合はそれらの患者さんを一気に数人の看護師が行うことになります。
その時以外に、一人や二人の患者さんの行う場合は、出来たら一人に対して一トレイが最も安全な方法です。二人に行う時、その二人を交差して間違って採血をすることもあるからです。そんなことにならないように、しっかり注意をしたいですね。

・患者さんとスピッツ氏名の確認

採血をする時には、かならず確認をすることがあります。それはなんといっても採血のスピッツ氏名です。採血をする時には、かならず採血スピッツに患者さんの氏名を記載しています。その患者さんの氏名をその患者さん本人と、採血スピッツ氏名を声に出して確認しましょう。そのようにすることにより、違う患者さんを採血することを防ぐことができます。
真空採血管の場合は、採血スピッツをその患者さんの手元に持参をすることになります。その時に、しっかり確認を行います。

・採血部位のアセスメント

採血部位についてのアセスメントとしては、技術的なことなのでアセスメントが上手な人、賢い人というよりも採血をどれだけ実施しているのかという経験値によることが大いに関係してきます。採血をしている看護師ほど、そのアセスメントをしっかり行い、確実に採血できる部位を見つけることが出来ると感じます。
採血だけは、経験値を多くするほど上手になれるということが言えるでしょう。一般的には、採血は点滴やその他の注射とちがい、腕の正中で行うことが多いです。それは患者さんが出しやすいことと、その血管が見やすいことにあります。また患者さんがあまり痛くない部位ということも言えます。腕の場合は、抹消になるほど痛みが強くなります。血管がなかなか見つからない場合、指の血管で採血を行うこともありますが、その時の痛みはかなり強いです。できるだけ正中で採血することが望まれます。
また、曲がっている血管よりもまっすぐな血管のほうが針が添いやすいのでそのような血管を選ぶことも大切です。

・逃げる血管は固定し素早く行う

採血を実施しようとするときに、血管があるのにそこから血液がひけないことがあります。それは、血管に入っていないことが考えられます。そしてその時、出過ぎている血管というのは、逃げやすいということが言えるのです。逃げるというのは、その部位から横に血管が逃げてしまい針が血管に刺さらないことをいいます。
逃げる血管というのは、若い人はあまりありません。若い人で。血管がよくでている人の場合は逃げることがまずありません。ところがお年寄りなどの血管に関しては、逃げる事があるので要注意です。
その場合は、ゆっくり針を刺すよりもさっと素早くその血管に刺すほうがいいです。そして速やかに採血します。

・見えない血管は温める

採血をしたいと思っても、なかなか採血をする部位が見つからないこともありますね。手で行うことが多いのですが、あまり血管が見当たらない人の場合は足から行うこともあります。足の場合は、患者さんから見えないのでより恐怖心を与えることになります。できれば、腕から行う事が望ましいと言えるでしょう。
見えない血管の場合は、腕を温めて血管をうき立たせる事も大切です。温湿布のように、しばらく温めると自然と血管が見えやすくなります。

・固まりやすい血液に注意

細い血管の人や多血症の人の血液の場合は、血液が固まりやすくなっています。採血をしていて、その途中で吸引ができなくなることがあります。その一つとしては、血管がしぼんでしまい引けなくなることがあります。あまり強く引きすぎてしまうと、しぼんでしまうことになるのでお年寄りの血管等の場合は注意をして力加減を考えて吸引を行いましょう。
また血液をしっかり吸引して、採血ができたとしてもかたまってしまうことがあります。そのことから、できるだけ速やかにスピッツに入れることが大切です。スピッツに入れる量も採血内容により違ってくるので、その量もしっかり守り入れるようにします。

・提出は早めに行う

採血を実施したら、できるだけ早めにそのスピッツを提出をするようにします。その理由としては、正確な検査データを出すことが一つです。提出が遅くなると、検査の内容により検査値が違ってくることもあります。
また採血後に別の用事をすることになり、後から提出しようとそのまま放置していると、忘れてしまうこともあります。そのことを避けるためにも速やかに提出をしましょう。

まとめ

いかがでしたか?看護師の行う技術として避けることができないのが採血です。採血に失敗すると、その日一日が憂鬱になります。しかし採血を行うことにより、上手になっていくので、そのことを思い気持ちを持ち直して行うようにしましょう。採血上手な看護師さんは、患者さんもしっかり評価しているのでそのような看護師を目指したいですね。

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