実習や国試で何かと忙しい看護学生ですが、そもそも看護学生の就職活動はいつから始めれば良いか、という質問を多くあります。そこで今回は希望する病院に内定を勝ち取るため、いつから活動を始めればよいか、就活の時期についてのお話です。調べられない情報も、転職サイトを利用すれば効率よく入手できるのです。
1.就職活動の開始はいつから?
12月から就職活動を意識
まず、就職活動における大きなキーポイントとして、自己分析や目標設定、選考準備、病院比較などが挙げられます。就職活動の準備が早い方は、12月頃から自己分析や情報収集をしながら徐々に動き出しています。そして、3月の春休みを活用して病院見学やインターンシップに行けるように準備をしておきましょう。
病院の選考開始は5月頃
病院側が選考を始める時期は、5月頃です。それまでに複数の病院を比較し、自分が志望する病院を見極めておくことがおすすめ。また、看護師の国家試験に万全の体制で挑むためにも、9~10月までには就職活動を終わらせて、試験勉強に集中できるのが理想的です。
病院合同就職説明会は必ず参加しましょう
説明会に参加する看護学生たち
病院合同就職説明会は、一度で複数の病院から話が聞けて、各病院を比較できる貴重な機会のためぜひ参加しましょう。特に、自分が気になっている病院が説明会に来ていれば、そこに勤める方と直接話ができるチャンスでもあります。また、病院合同就職説明会の当日は、インターンシップや就職活動に役立つセミナー、マナー講座への参加予約が可能です(詳細は主催者や会場ごとに異なります)。
2.選考準備を始めましょう
志望する病院が決まったら、履歴書の確認はもちろん、面接対策や就活マナーを身につけるなどの選考準備を始めましょう。自信を持って面接に挑むためにも、面接時の服装やマナーはしっかり押さえておくことをおすすめします。
面接時の身だしなみ
落ち着いた色味のリクルートスーツを着用していれば問題ありません。スーツや白シャツにシワやホコリが付着していないかよく確認してください。ストッキングはナチュラルな肌色で、足元はローヒールのパンプスが良いでしょう。 髪型やメイクに関しても第一に清潔感を心掛け、ロングヘアの方は後ろで1つ結びにし、表情がしっかり見えるように前髪もヘアピンなどで留めることをおすすめします。
就活マナー
基本的な就活マナーとは、言葉遣いや礼儀作法のことです。相手に失礼のないよう、1つ1つの動作や発言を丁寧に行うよう心掛けてください。特に、敬語には尊敬語や丁寧語、謙譲語があるため、その使い分けは意識した方が良いでしょう。お辞儀をするときも、会釈と面接時のお辞儀では角度が変わります。 礼儀正しい対応と、元気で明るい受け応えができれば、会話の内容で多少のミスがあってもカバーすることができます。
3.新卒看護師の目標の立て方
新卒看護師として毎日の教育や研修を受けながら、少しずつ能力を身につけていく過程の中で大切なのは、看護師として働く目的や目標を明確化することです。目的や目標があれば、自分で振り返って反省しながら人としても成長できます。
就活するにあたり、まずはどのような看護師を目指すのか、なぜ看護師になりたいかを考えてください。看護師になりたい理由や、自分が思い描く理想の看護師像がイメージできたら、その理想を現実のものにするために何を学べば良いのか、何が自分に必要なのかを探し出せれば、おのずと目標が見えてくるはずです。
4.看護学生向けのインターンシップ
インターンシップ中の看護学生
病院合同就職説明会についてお伝えしたときにも少し触れましたが、看護学生向けのインターンシップがあります。看護学生向けのインターンシップは、春休みや夏休みの数日間を使って行われ、看護実習などのプログラムが組まれます。看護学生の多くが参加する傾向があり、パンフレットやインターネットサイトでは分からない病院の雰囲気や働く人たちの様子を実際に見ることで、働く自分の姿がより明確にイメージできるようになるでしょう。志望病院を選択するときにも大切なステップになるため、看護学生向けのインターンシップには積極的に参加してみてください。
看護学生向けのインターンシップの主な内容
看護学生向けのインターンシップでは、実際の医療現場で看護体験が行えます。内容は病院によって異なりますが、オリエンテーションで当日の流れや病院についての説明を受けたのち、院内見学を経て希望科目での看護体験を行うのが一般的です。また、最後に担当看護師とともに懇親会を行う病院も多く見られます。
看護学生がインターンシップ前に行うべき4つのこと
インターンシップは実際の医療現場での仕事を体験できる貴重な機会です。しかし、何の準備もせずにインターンシップに参加しても、期待どおりの実りを得られない場合もあります。ここでは、看護学生がインターンシップ参加前に行うべきことについて解説するので、参考にしてみてください。
1.自分の適性を知る
看護学生は、インターンシップに参加する前に自己分析をし、適性を把握しておきましょう。
自己分析とは、自分の長所や短所、価値観などを明確にする、就職活動において欠かせない作業の一つです。自己分析によって適性が分かれば、より自分に合った病院を選びやすくなります。また、採用選考が始まった際に、志望動機や自己PRをまとめるのにも役立つでしょう。
自己分析がうまくいかない場合は、友人や先生に自分の特徴を聞いてみるのもおすすめです。客観的な視点から、自分の新たな一面を発見できる可能性があります。
2.どんな看護師になりたいか考えてみる
自己分析を行ったら、自分の適性を知るとともに、将来どのような看護師になりたいかを考えてみましょう。自身の将来像やキャリアアップの道すじをイメージしておくことで、就職活動の指針になります。インターンシップに参加する際は、その病院が自分に合っているかどうか、目指したい看護師像を実現できる環境かどうかなどをチェックすると良いでしょう。
3.病院の情報収集をする
インターンシップ先を含め、気になる病院や診療科目についての情報収集は欠かさないようにしましょう。病院のWebサイトやパンフレットを確認するのはもちろん、学校の先生や先に実習を終えた先輩から話を聞くのもおすすめです。インターンシップでは、自分で調べるだけではわからないことや、気になることを質問します。看護師の生の声を聞ける貴重な機会を有効活用しましょう。
4.持ち物やマナーを確認する
インターンシップの前に、持ち物やマナーを確認しておくのも大切です。看護学生のインターンシップの持ち物は病院によって異なりますが、基本的には以下のものを準備しておくと良いでしょう。
・ユニフォーム(実習着)
・ナースシューズ
・メモを取るための筆記用具
・学生証
なお、インターンシップ先に行く際はリクルートスーツを着用するのが一般的です。爪は短く切っておき、アクセサリー類は外して、清潔感のある外見を心掛けましょう。女性の場合、派手なメイクやマニキュアは避けるのが無難です。髪が長い人はまとめておき、作業の邪魔にならないようにします。
また、丁寧な言葉遣いや時間厳守など、最低限の社会人マナーは押さえておきましょう。インターンシップを欠席したり、遅刻したりする場合は必ず連絡を入れ、誠意をもって謝罪することが大切です。決して、無断での遅刻・欠席はしないようにしましょう。
看護学生が志望先を決定するための5つのステップ
看護学生は実習や国家試験対策などで非常に忙しく、就職活動をどのように進めれば良いのかわからない方も多いでしょう。ここでは、看護学生が就職志望先を決定するための5つのステップについて解説します。インターンシップに参加するタイミングの確認も含めて、参考にしてみてください。
1.資料請求および夏の合同説明会に行く
看護学生は忙しいため、就職活動が本格化する前に資料請求を行って必要な書類を揃えておきましょう。3年制課程の場合は2年生、4年制課程の場合は3年生のうちに興味がある病院の資料請求を行っておけば、事前にしっかりと情報収集ができます。
また、夏頃にさまざまな病院が集まる合同説明会が全国の主要都市で開催されるので、積極的に参加して気になる病院をチェックしましょう。
2.夏のインターンシップに行く
合同説明会などを経て、興味がわいた病院の夏のインターンシップに参加してみましょう。実際にインターンシップに参加することで、病院や病棟のリアルな空気を掴めます。
3.冬~春の合同説明会に行く
最終学年に上がる前後の時期になったら、再度合同説明会に参加しましょう。夏の合同説明会よりも多くの病院が参加する傾向があるため、これまで知らなかった情報を得られるチャンスになります。病院の採用担当者と直接話せるうえ、見学会やインターンシップの予約などもできるでしょう。
5.志望先を決定する
合同説明会やインターンシップなどで得た情報をもとに、志望先の病院を絞り込んでいきましょう。志望先の決め方は人によって多種多様ですが、多くの場合は教育制度や勤務地、看護体制、人間関係、給与などが選定のポイントとなります。自分が優先したいポイントから、就職を志望する病院を決定しましょう。
まとめ
看護学生の就職活動は、自分がどのような看護師になりたいかの目標設定や将来的なキャリアプランの構築、病院に関する情報収集などからスタートします。実際に働いている方や現場の雰囲気を感じるためにも、病院選びに大切なインターンシップや病院合同就職説明会には基本的に参加してください。 病院が選考を開始する時期に合わせ、12月頃から少しずつ就活の準備をしておくと安心できるでしょう。い。 自分に合った転職サイトを探すことが、転職活動の第一歩なのです。
こんな記事/動画も見られています
こちらの本が読まれています
あなたに最適な施設
※記事に関連した施設です。大久保病院
横浜市立みなと赤十字病院
加古川中央市民病院
バックナンバー
- #2601看護師のアセスメントについて必要なこと
2024/06/23UP - #2600就職、転職にて目に留まりやすい簡単な自己PRの書き方
2024/06/22UP - #2599転職先の人間関係について!こんな人は失敗する!
2024/06/21UP - #2598子どものコミュニケーションを読み取ってアセスメントにつなげよう
2024/06/20UP - #2597看護師の就職や転職時の自己PRについて
2024/06/19UP - #2596看護師の転職先として人気の就職先の利点と注意点
2024/06/18UP - #2595生成AIは看護アセスメントに使うべき?
2024/06/17UP - #2594精神科の看護師になるためのポイントについて
2024/06/16UP - #2593就職時の面接成功のポイントとは
2024/06/15UP - #2592産婦人科で更年期障害の患者の看護アセスメントをする方法
2024/06/14UP - #2591美容クリニックの看護師になるためのポイントとは
2024/06/13UP - #2590看護師の自己分析にはオンライン適性診断!就職に使える診断サービスは?
2024/06/12UP - #2589看護師は工夫をすれば転職がすぐに決まる!7つの重要ポイントとは?
2024/06/11UP - #2588適応を促す看護アセスメントをしよう!カリスタ・ロイの理論とは?
2024/06/10UP - #2587大学病院の研修は?その内容を聞くと行きたくなる!
2024/06/09UP - #2586看護師は価値観を大切にして就職しよう!バリュープライオリティ分析を紹介!
2024/06/08UP - #2585看護師は医療・介護の企業にしか転職できないのは本当?
2024/06/07UP - #2584看護師の清拭のアセスメント!アセスメントしながら実施しよう
2024/06/06UP - #2583大学病院看護師として管理職になる方法は?
2024/06/05UP
【看護師お役立ちコラム】への応募・問合わせ