看護学生が就職を考えているときに学会に参加しておいた方が有利なのかが気になることもあるでしょう。
看護師向けのセミナーに参加しておいたら就職しやすいのではないかと思うかもしれません。
この記事では学会やセミナーと就職との関連性について解説します。
・在学中は学会やセミナーへの参加機会がある
大学や短大の看護学科や看護師の専門学校では在学中に学会やセミナーへの参加機会がある場合がしばしばあります。
特に大学では卒業研究をする必要がある場合が多く、早い段階で結果が出たときには所属先の研究室の教授から学会で発表するように言われることもあるでしょう。
参加機会の多さは通っている学校や所属した研究室によって大きく左右されます。
学校として学会への参加を推奨していたり、学生がセミナーに参加するのを奨励していたりすることも多くなってきています。
学会やセミナーへの参加は義務ということはあまりないので、自主的に参加するかどうかを判断することが必要です。
就職を有利にするために機会を生かすべきか、それとも就職の役には立たないから時間やお金の無駄だと考えるべきなのでしょうか。
看護師の就職で学会やセミナーへの参加経験を生かせる可能性があるのかを詳しく見ていきましょう。
・履歴書には学会やセミナーへの参加の記載欄はない
学会やセミナーへの参加を履歴書に書いたらプラスになるのではないかと思うかもしれません。
学歴や資格のように評価に値する項目だと考えることはできるでしょう。
学会やセミナーを通した学んだことは看護師の仕事に生かせるからです。
しかし、履歴書には学会やセミナーへの参加について記載する欄は設けられていません。
もしセミナーを通して資格を取れるようになっていた場合には取得した資格を記載できます。
その資格が求められている職場に応募すれば有利になることが可能です。
ただ、一般的なルールとしては学会やセミナーに参加した事実については記載するのが原則とはなっていません。
そのため、書類選考で有利になると安直に考えることはできないでしょう。
・自己PR欄への記載や面接でのアピールは可能
履歴書に記載欄がないのは事実ですが、学会やセミナーに参加した事実を記載してはならないわけではありません。
自己PR欄がある履歴書のフォーマットを選び、学会に参加したことやセミナーで学んだことを書くことが可能です。
学会を通して知ったことを軸にして自己PRをしたり、セミナーで学んだスキルをアピールしたりするのは効果的でしょう。
面接のときにも経験をアピールできるので、就職活動の準備をしやすくなるのは明らかです。
学会で有名な先生と交流した経験や、セミナーで実践的にスキルを学んだ経験は具体的に説明しやすいので説得力があります。
応募先からの評価も高くなりやすいと考えられるため、積極的に活用すれば就職で有利な立場に立てる可能性が十分にあります。
・学会は就職先の検討やネットワークの形成の役に立つ
就職と学会の関連性を考える上で重要なのがネットワークの形成です。
学会では他の参加者とコミュニケーションを取りやすく、有名な先生から看護学生まで幅広く出会える機会になります。
看護学会に限らず、医療系の学会に参加してみると医師や薬剤師などともネットワークを作れるでしょう。
病院やクリニックなどの様々な臨床現場で働いている人だけでなく、大学や研究所などで研究活動をしている人や医療機器メーカーで開発をしている人とも話をする機会を得られます。
学会に行ってみると就職先を考える上で有益な情報がたくさん手に入り、本当に自分に合っている仕事を見つけ出せるでしょう。
ネットワークができると悩んだときに相談することも可能です。
学会中には聞けなかったとしても、仕事の様子や職場の状況などを後で質問できます。
学会に参加してネットワーキングをしておけばきっとより良い就職先を見つけられるでしょう。
・学会で発表できると就職で有利になる可能性もある
学会では発表できるとさらに有利になる可能性があります。
学会に参加しているだけでは名前や顔を覚えてもらえることはあまり多くありません。
必死にコミュニケーションを取って、深い議論をすることができた何人かとのつながりができる程度です。
しかし、発表者として学会に参加すると、多くの人に注目してもらえます。
内容に興味を持ってくれた人が声をかけてくれることもあるので、自然にネットワークを広げることが可能です。
就職のときにたまたま学会発表で自分を知った面接官が担当になると、学会での印象を思い返すでしょう。
優れている発表をしたなら高い評価をしてくれる可能性が高くなるだけでなく、発表した内容が面接の話題になることもあります。
偶然が重なれば円滑に就職活動を進められる可能性を秘めているのです。
・セミナーは自信を持ってアピールできるスキルを身につけられる
セミナーへの参加はスキルの習得につながるため、就職では有利になれる可能性が高いでしょう。
看護師向けのセミナーなら現場で必要とされているスキルを実践的に学べます。
そのスキルを持っていることには確かな根拠があるので胸を張ってアピールできます。
セミナーを通してしっかりと学んだなら、詳しい質問をされたときにも柔軟に対応できるでしょう。
セミナーで学んだスキルは就職後も生かすことができるので、看護師としての将来性が高くなります。
その点も加味して採用を検討してくれると考えられるため、セミナーでスキルを学ぶのは効果的です。
ただし、志望先で必要とされているスキルを学べるセミナーを選ばないと直接的な意味はないでしょう。
セミナーに参加して学ぶ意欲を評価してくれる程度だという認識をしておくのが大切です。
・セミナーでもネットワーキングができる
学会と同様にセミナーでもネットワーキングが可能ですが、学会とは参加者がまるで違うので気を付けましょう。
看護師向けのセミナーでは基本的に現役の看護師と看護学生が参加しています。
看護師長クラスの人や医師、大学の教授などは参加していない場合がほとんどです。
横のつながりを作ることはできるものの、就職で有利になるようなネットワークを作るのは困難です。
ただ、休憩時間などを使って、現役で働いている看護師から仕事の様子を聞くことはできます。
どのような職場があるのかを詳しく知りたい人にとって良い機会になります。
セミナーの種類によって交流機会があるかどうかが異なるので注意しましょう。
懇親会が設けられていても参加しない人もいるので、幅広く話をしてみたいなら休憩時間が長く取られていたり、交流会が設けられていたりするセミナーを選ぶのが大切です。
・就職を念頭に置いて積極的に参加しよう
学会やセミナーへの参加は学歴や資格のようにして履歴書に記載できるわけではありませんが、就職の役に立つのは明らかです。
参加できる機会がたくさんあるわけではないので、できるだけ早い段階から就職を意識して参加しましょう。
学会は看護学生なら会員になる資格がある場合がほとんどで、一般参加もできる学会もあります。
セミナーは原液看護師に限定されている場合もありますが、看護学生も対象とされているものも増えてきています。
最低限の知識がないと学会もセミナーも内容を理解するのが大変かもしれません。
二年生以降になって基礎を身につけてから参加を検討すると就職活動に生かしやすいでしょう。
卒業して就職してからも学会やセミナーを生かすと看護師として成長しやすくなります。
看護学生のうちに一度参加しておくと将来的にスキルアップしたいと思ったときにすぐに活用できるでしょう。
就職を有利にするだけでなく、将来性の高い看護師になるために前向きに参加しておくのが大切です。
まとめ
看護学生は学会やセミナーへの参加機会を生かすと就職で有利になれる可能性があるとわかったでしょうか。
積極的に学ぼうという意欲を持って参加すれば、重要な経験として就職活動で使えます。
ネットワークを広げることにもつながるので、在学中にできる限り参加しておくようにしましょう。場が見つかりより一層充実した日々が送れることを願っています。
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