皆さんは看護師としてどのような場所で働いていますか。働く場所は様々であれ、看護の場では必ず患者さんの看護問題を分析しなくてはなりません。
ここでは、病棟の特性を踏まえて、その限られた時間の中で適切に患者さんの情報をアセスメントできるポイントを、実例とともに考えていきたいと思います。ょう。思ってもらえるような志望動機を例文を参考にしながら考えてみましょう。
私は消化器外科内科病棟に勤務する看護歴8年目の看護師です。
病棟の1日はめまぐるしくて本当にあっという間ですよね。
その忙しい時間の中で、患者さんの情報収集をしてアセスメントをして評価をしていくことはとても大変です。皆さんはどのように行っていますか?私は様々な意見を知りたいです。同じように思っている方も多くいるのではないかと思います。なぜなら、看護師にとって、アセスメント力をつけることは積み重ねた努力でしか得られないもので、看護師を続ける限り課題となるものの一つだと思うからです。そして、病棟看護師の一例としてアセスメントをする過程をご紹介し、共感であったり、参考とするにはおこがましいですが一つの方法としてヒントになったらいいのではと思います。
まず、私の勤務する病棟の日勤の流れをおおまかにご説明します。申し送りが終わると、受け持ち患者さんに挨拶をして、その後全員で患者さんのケアとオムツ交換に回ります。高齢者医療が主なのでケア度が高めです。その日の患者さんの様子やスタッフの人数にもよりますが、早ければ10時過ぎ、遅ければ11時ごろまでケアの時間がかかってしまうことがあります。その後受け持ち患者さんのところへ向かい、フィジカルアセスメントを行います。そして、お昼休憩をはさみ、30分ほどカンファレンスを行い、終業時間まで患者さんのバイタル測定や記録を行います。休憩やカンファレンスやケアの時間を除くと、実質5時間ほどが受け持ち患者さんのことに主に関われる時間です。受け持ち人数は10人前後です。5時間ほどの中で、10人前後の患者さんの情報収集をしてアセスメントをして評価をして看護計画を見直します。記録はSOAPを使います。その間、ナースコール対応や緊急入院や突発的なことへの対応もあるので、じっくりと一人の患者さんのことについて考えるのはなかなか難しいことです。
アセスメントを実施するには、必要な情報を選択するための知識、得た情報を処理するための知識が必要だといわれています。
病棟で、限られた時間の中で、受け持ち患者さんの必要な情報収集を選択するには、患者さんがどのような治療段階にいるかを把握することが必要だと思います。
例えば、申し送りで、バイタル変動があった、転倒などのアクシデントがあった、状態が不安定で重症や要注意リストに挙がった、などの患者さんがいた場合は、ケアに入る前にバイタル測定やフィジカルアセスメントを行い、状態を把握します。この時に得る情報はその場でアセスメントして評価をして、ケアの後に患者さんのもとに戻ってきても大丈夫か、すぐに医師などのに報告が必要か、何かしらの対処をする必要があるか、を判断しなくてはいけません。
退院が近い患者さんの場合は、どこに退院するのか、退院指導の進捗確認、退院後の問題点の有無、状態は安定しているのかなど、患者さんの退院後の生活や、体の状態を主に情報収集します。
急性期を経て回復期の段階の患者さんの場合は、入院経過中の記録と照らし合わせて、バイタルやフィジカルアセスメントの異常はないか、治療内容の変化とその反応、患者さんの言動の変化、生活リズムの変化など、病態の変化と活動の変化を主に情報収集します。
私は、過去に、アセスメント力をつけるためにはどうしたらいいかと思い様々な文献を手にしたりサイトを検索しました。それらの内容を参考にして、今の自分の情報収集とアセスメントの方法を分析してみます。
とある雑誌に、アセスメントとは、対象者の主観的情報と医療者の観察から得られた客観的情報の2つを、解釈、統合して、看護問題を理論的に分析すること、とあります。
具体例をあげると、心不全の患者さんが喉が渇くと言っている主観的情報、心不全という病名やバイタルサインや水分出納や利尿薬の有無や検査所見などの客観的情報があるとします。それらの情報からアセスメントして考えられる問題を、利尿薬が効きすぎて脱水傾向にあるかもしれないと考えます。そして今後起こりえる問題の予測として、脱水に伴う血栓による循環不全や意識レベルの低下やせん妄の出現など、いくつか挙げられます。このような例のように。必要な情報収集を得る力とアセスメント力をつけていくための項目が記されていたので、それらの内容を要約して、実際の私の行動とともに順番に見ていきます。
①結論を急がないで出来るだけ多くの可能性を考える
患者さんの状態を説明することができる原因を、より多く考えながらアセスメントをすることが大切だといっています。
私は先述したように、事前に情報収集の内容にォーカスを当てているため、結論を急いでしまう可能性があります。特に、退院が近い患者さんは、体の状態が安定していることが多いため、バイタルやフィジカルアセスメントに大丈夫だろうという思い込みが入りがちです。この考え方のくせはアセスメントミスにつながりやすいことなので、注意していかなくてはいけないと改めて思います。
他には、新人の看護師が、患者さんの酸素飽和度が85%しかない、と慌てて報告に来ました。85%という値だけを見て異常があると思ったのですが、その値だけで判断するのは情報が正しくありません。呼吸回数、呼吸状態、フィジカルアセスメント、バイタルサイン、末梢循環の状態を合わせて、本当に酸素飽和度が85%なのかをアセスメントしなければなりません。
②診断名にとらわれずにほかの説明が可能か、他の可能性がないかを考慮する
このためには基本に忠実にアセスメントをする大切さと、偶発的に別の疾患が発症する可能性を考える必要があるといっています。このためには基本に忠実にアセスメントをする大切さと、偶発的に別の疾患が発症する可能性を考える必要があるといっています。
以前、認知症があり意思疎通が困難な患者さんが尿路感染の発熱で入院し、抗生剤の点滴投与をしていました。しばらくして発熱は落ち着き、尿の性状も綺麗になりました。しかし急に再熱し、何でだろう?と原因を探すために情報収集します。もともとの診断名から尿路感染の再熱の可能性、点滴をしていたので静脈炎の可能性など。患者さんは意思疎通がとれないので主観的情報は得られません。この時は、検査所見と全身のフィジカルアセスメントを行い、膝に熱感と腫脹があることに気づき、偽痛風であることが判明しました。診断名または患者さんの症状についての可能性が高い説明のみにとらわれすぎると、時として併存するほかの問題を見逃してしまいます。私はこの患者さんの情報収集するときに、回復期の段階でなので経過記録をもとに病態の変化や活動の変化を中心に情報収集をしており、変化には気づいても、隠れている問題を見つけにく状態でした。全身のフィジカルアセスメントや検査所見が大切だと実感した時でした。
限られた時間の中で情報収集するには、ある程度フォーカスを当てる必要がありますが、そこには思い込みやアセスメントミスが潜んでいることを再認識しました。アセスメント力をつけるためには、自分自身の考え方の傾向や特性を振り返ることが大切だと思いました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
限られた時間の中で情報収集をしてアセスメントしていくことはとても難しいです。アセスメント力をつけていくには、多くの方がいっているように、日ごろの知識の積み重ねでしか得られないものです。また、自分の考え方の傾向や特性を振り返りながら、見直していくことも大切だと思います。改めて、継続的な勉強が大切だと実感しました。
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