・髪色に明確な基準はあるの?感覚的でとらえづらい基準
健康に問題を抱えた患者をケアする立場の看護師は、清潔感などが求められます。しかし看護師以前に一人の社会人として、自分の好きなスタイルで仕事をしたいと思う人も少なくありません。ここでは主に看護師の髪色について紹介していきますが、現在は髪色を変化させるということが以前よりも一般的になりました。そのため、少しのカラーリングは、上司や患者からそれほど注意を受けることもないのではないでしょうか。
しかし髪色に関しては、相手の感覚的にとらえられることもあり「これは明るすぎるのでは?」「看護師にはふさわしくないのでは?」と思われることも。カラーリングが日常的であった人ほど、就職や転職という転機の時にこの髪色のままでいいのかどうか迷うことが多いのです。
・面接をするときの髪色はどうするべきか
これまで働いたいたところでは特に注意もされることなく、自由な髪色で仕事が出来ていた看護師が、新しく転職をしたいと希望し、面接を受けるという段階になった時、今までの髪色はどうしますか。これまでのありのままの自分で行くか、カラーリングで落ち着いた色に変えていくか悩むところですね。
今は転職サイトなどを利用する人も多いので、自分の担当者にコンタクトを取り、転職希望先の病院の髪色についての決まりがあるか聞いてみるのもいいかもしれません。
しかし多くの場合は、求人に髪色のことが記載されているのは見たことがありませんよね。著者である私が勤務しているところに転職の問い合わせが来ることはありますが、髪色について質問されたこともありません。
つまりあまり髪色についての規定は明確に設けられていないといえるのではないでしょうか。また規定は特にないのは、社会人として自然な髪色を原則としている、個々の考え方に準じるというところが多いといえます。
・髪色だけで転職の面接は落とされることはない?
面接というのは、その人の人柄、経歴などを確認する場です。履歴書に大まかなことは記載してありますが、それ以外にどんな経験があるのか?転職で採用した場合、この病院で即戦力となることが出来るのかということを確認するのです。
またその人のやる気、性格などを同時にチェックされますね。面接の時には、面接官に良い印象を持ってもらえるよう少しでも身なりを整えていくのが常識です。それは人の第一印象は、約3~5秒程度で決まってしまうと社会人なら知っているから。しかも第一印象を決める要素は言語的、聴覚的、視覚的な情報などいろいろあるのですが、55%が視覚的情報から第一印象を決めているといわているのです。
スーツをきて、汚れのない靴を履いて、髪をしっかりまとめていたとしても、この髪の毛はちょっと明るすぎるんじゃない?と思われた場合、面接官の目は自然と髪の毛に向きます。これでは第一印象としては決して良いものとはいえない状況になってしまいますね。つまり髪色も面接の時に、面接官に与える影響は大きいということがわかります。
ただし、これまでの経験から、髪色だけ面接を落とされたというケースは聞いたことはありません。やはり病院側としては、看護師としての経験や人間性があれば、それに勝るものはないのです。
・面接・採用が決まってから避けるべきこと
面接や採用試験があるから髪の毛のカラーリングをしてややダークに抑えていたという人もいるでしょう。面接のために身だしなみを整え、髪色、洋服、立ち振る舞いなど、採用試験に受かるためにみな努力をするのです。
しかしながら、面接が終わると一気に気がゆるみ、自分自身に気合を入れるため、また変化をもとめるためカラーリングをする人もいるのです。ただ採用の結果が出て、あとは新しい職場に行くだけというとき、髪色について避けるべきことが一つあります。それは学生デビューならぬ、看護師デビューは避けたほうがいいということです。
私が経験したケースでは、面接に来たときには、清楚な感じがした女性が、実際に転職して入職してきたときに髪色が明るくてびっくりしたというときがあります。
そのケースでは、面接の時には髪の毛が長く一つにまとめていたので、少しはカラーリングしていたかもしれませんが、あまり目立たなかったのです。しかしながら、入職時には、髪の毛が短くなっており、まとめることが出来なかったので、カラーリングが目立っていたのです。
面接を受けてから実際に就職するまでには1~2か月期間が開くときもあります。その間に大きな変化があれば当然職場の上司や同僚はびっくりするはずです。
その日は、新しい看護師の髪の毛は明るすぎない?という話題で持ちきりでした。
・看護師だから髪色は明るすぎてはいけない?基準はあるの?
髪色を変えるということは、気分転換になるし、ストレス発散にもなります。また今は高校生くらいからカラーリングする人が多いので、もう自分のカラーが決まっているという人もいるのではないでしょうか。自分の確立したファッションがあるから、仕事も頑張ることが出来るというモチベーションにすらなることも。また看護師だからカラーリングは禁止というわけではありません。
どの病院やクリニックでも就業規則というのはありますが、就業規則には髪色について書かれているか見たことはありますか。実際に就業規則に髪色について書かれているとは限りません。しかし、書かれていなくても常識的な範囲での髪色が社会人として求められていることも多いので注意が必要です。
では、髪色に関する基準ってあるのでしょうか。髪の毛の色を変えよう、白髪を染めようと髪色に迷った時には、日本ヘアカラー協会で示している、髪の明るさを示すレベルスケールというのを参考にするといいでしょう。その中では医療職は推奨カラーレベル6~8としています。 (参考文献:第57回_研究発表_001.pdf (kokushinkyo.or.jp) )
・明るい髪形は高齢者に受け入れられるか?
看護師は高齢者にかかわることも多いです。高齢者は、地毛以外の髪の毛に反応することもあるかもしれませんね。
実際私が病棟で勤務していた時、髪色が明るいだけで「あの看護師は担当につけないでほしい」と高齢の女性患者からクレームが来たこともあります。その理由は、「なんだか怖い」というものでした。指摘された看護師の髪色は確かに明るいものでしたが、ケアは丁寧だし経験も豊富。しかしそのようなクレームがあった事で、担当を外されてしまいました。
しかし一方で孫などがいる高齢者の場合、明るい髪色に対して理解があり受け入れがよいことも多いです。若い人はおしゃれだと容認してくれることも。
また高齢者は、自分が黒髪からどんどん白髪になっていく過程を経験しています。その中で髪の毛を染めていたという女性も多いので、身だしなみとして白髪は染めたほうが良いという考えを持っている人も多いです。会話の中で「看護師さん、白髪染めたら?」なんて指摘する患者もいるほど。そのため、白髪をそのままにしておくよりもカラーリングのほうがおしゃれと理解しているおしゃれな高齢者も多いのです。
・髪色が目立たないようにするためにきちんと整えることも大切
ここまで髪色について考察してきましたが、どんな色であれ、まず基本的に大切なことは整えておくということです。看護師の仕事は、下を向いたり汗をかいたり、乱れることがよくあります。乱れることは仕方がありませんが、不衛生に見えることは避けたいですね。
更にまとめていればそれほど目立たなかった髪色も、乱れることでより目についてしまい、あまり良い印象を与えることもあります。そのためどんな色であれ、髪の毛は整えておくべきなんです。特に髪色が明るい人は、髪が乱れないようにより注意を払いましょう。
まとめ
ここまで看護師の髪色についてご紹介しました。看護師はユニフォームもあるので、私服にもユニフォームにも合わせた髪色を考えなくてはいけませんね。気軽に髪の毛の色を変えよう、白髪を染めようと思いたいけれど、看護師前提として考えなくてはいけないので少しわずらわしさもあります。
ただ髪色というのは、好みもありますし、自分の気分をあげてくれるものです。看護師としての身だしなみを考えつつ、カラーリングにも取り組んでいきましょう。
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