私は一般の大学を卒業後、流通業のサラリーマンをしていました。今のままの仕事が20年~30年と続くのだろうかっと言う点に疑問を抱き、手に職をつけようと看護師を目指しました。さまざまな転職を経験した私だから事良い病院を見極めるコツがわかります。
まず看護師の仕事は病院だけでなくさまざまな仕事があるのをご存知でしょうか?よく看護師を目指す方々に、「血を見るのが苦手なんです。」「しもの世話をするのが抵抗があります。」「注射とか人に打つのに恐怖があり出来るかどうか不安です。」などの意見をよく聞きます。このような疑問をもつ人たちは、看護師=病院という認識を持っているのではないでしょうか?私は現在准看護師3年間正看護師13年とベテランの部類に入ります。私は今まで九州、関東と様々な病院や医療関係で働いてきました。看護師として働くうえで職場は以下のような場所があります。
①病院
②特別養護老人ホーム
③クリニック
④産業看護師
⑤訪問看護師
⑥看護専門学校・短大・大学の教員
⑦専門インストラクターとしての講演活動
と様々な医療形態で転職し働くことが出来るんです。大まかな特徴を説明していきます。
①病院
皆さんがご存知の通り、病を抱えた患者さんを収容し治療、ケアをしながら退院につなげていきます。
日常生活を自立するためにさまざまな支援を行います。治療もおこなうので点滴や注射、褥瘡処置、手術後の創部処置なども行います。薬剤に知識や処置の手技、専門機械の取り扱いなど、継続して学習しさまざまな経験を行う必要がある分野になります。
勿論日常生活のお世話になるので排泄介助や入浴介助などもあります。皆さんが看護師としてイメージするのはこの部分が大きいのではないでしょうか?
②特別養護老人ホーム
医療ケアを必要とする高齢者で要介護度1~5と範囲は大きいですが概ね4~5の介護を必要としなければならない且つ、吸引や体位変換、酸素や処置などが必要な患者さんが多く入所しています。
この特別養護老人ホームは職場にもよるのですが、ケアワーカーと言われる介護士さんを手伝いをお願いされる施設もあり、体力勝負になります。
内容としては、食事を解除するためにベッドからリビングへ誘導。その際に車いすに移乗させる必要があります。その為に麻痺などがあり動けない患者さんを抱えたりする業務が必須になります。
私の同期では特別養護老人ホームなどの介護関係に医療者としていって、腰を悪くした人が多く見られます。専門性は低くなる代わりに肉体的労働の度合いが強い傾向にあるのが特徴ではないでしょうか。
③クリニック
ここ最近は男性の看護師を採用するクリニック(美容関係)も増えてきましたが、女性の割合が9割くらいを占めています。病院と違い学習する内容が内科、外科、耳鼻科、整形外科、眼科など狭まりますがそのぶん少しですが専門性の知識が必要になってきます。
クリニックの特徴は①や②と違い時間的な拘束があまりなく、定時で帰れるところにあります。
クリニックを開けている間しか患者さんがいないので終業してしまえば仕事が終了になります。その為、子持ちの看護師や、病院などで働くことに抵抗がある看護師がおおく働いています。クリニックのデメリットは経営者との相性にあります。組織と違い、院長が全ての決定権を持っているので、自分の意見が通りにくい特徴があります。辞められる方の多くは院長との相性が合わないという理由が多かったです。
④産業看護師
東京などの大都市では多く見られる看護師の雇用形態です。地方では少し求人が少ない傾向にあります。企業の看護師として勤めている会社員の健康管理を行います。各職員のリストを作ったり、インフルエンザ予防の案内をおくったり職員検診の案内を作成したりもします。
専門的な医療技術はほとんど必要ありませんが、デスクワークが多い仕事になります。転職する際は大きな企業の産業看護師になると継続して働くメリットも大きい為、比較的年齢が若いうちにチャレンジすることをお勧めします。病院と違い年収や賞与も大きいです。もちろん残業もありますが、大きな企業ですと残業代金もきちんと支払ってもらえます。
⑤訪問看護師
最近、車を運転していると必ず訪問看護ステーション○○という車をみかけるほど沢山ある看護師が経営できる看護ケアを提要するステーションになります。
身体と精神があり、自宅において医療ケアが必要な方に専門的な医療を提供します。身体では自宅で呼吸器が必要な人に対し吸引や機械のメンテナンス、体位変換や褥瘡の予防、投薬や薬剤のセッティングなどを行います。
勿論実施する内容は医師が指示書を出しますのでそれに従ってケアを行います。病院と違い、自宅では潤沢な資材があるわけではないので自宅の環境に合った治療道具などを患者家族と考えながら、家族がケアを出来るような指導も必要になってきます。
自分の学習したことが目に見える形で活かせる仕事がやりがいの特徴になります。もう一つの精神では、精神疾患を持った患者が自立した生活が出来るように、服薬管理や精神状態のアセスメントを行います。
精神疾患患者は社会から孤立する傾向があるので、社会とのつながりを持たせるように認知行動療法をとりいれ作業所や事業所と連携をとりながら自活を促していくことがメインになります。
勿論医師の指示書があり、その指示内容によって訪問回数が変化するのも特徴です。
患者の精神状態の変化が身近で見え、関りによって変化が著明に感じ取れるので、専門的医療に抵抗はあるが患者と関りを求めたいかたの転職にはおすすめの仕事になります。
⑥看護学校、専門学校・短大・大学の教員
看護学生に看護師の看護学を教えたり、実習指導を行ったりすることがメインとなります。自分の教え方で生徒が変化していく過程を感じることが出来ますし、人に影響を与える仕事になるのでとてもやりがいがあります。
半面、看護学生の年齢もばらばらで時には自分より年上の生徒に指導をしなくてはならなかったり、若い学生に対しては厳しく指導すると両親が出てトラブルになったりすることも多く、精神的な負担が大きいことが特徴でもあります。先生間でも派閥があり、狭い環境で働くことになるので人間関係を重要視する仕事にもなります。
⑦専門インストラクター
看護師の中でも特殊な仕事の一つになります。
医療資格においては医師・看護師であれば取得できる資格が多くあり、専門的な技術指導者として試験に合格すれば、起業することも出来ます。
例えばアメリカ心臓協会における一次救命処置や二次救命処置、小児の一次救命処置・二次救命処置など医学的観点から専門性が高い資格があります。コースを開催する資格を保持すれば、看護師が医師に教えることも可能になります。
日本の専門医試験には上記の資格の一部が必須となっており、全国から医師が受講しに訪れます。もちろんDMATや専門看護師、認定看護師、救命センターやICUなど専門性が高い部署で働いている看護師も知識をみにつけたくて受講に訪れます。指導するためにはかなりの専門分野の学習が必要になります。間違ったことを教えることは出来ないので継続した学習が必要になりますが大変やりがいのある仕事でもあり、自分が教えた受講生からの評価で仕事の成果も見えるので経営的なおもしろさや厳しさも感じることが出来ます。
看護師して転職するには様々な特徴があることがわかったと思います。良い病院を見極めるためにはネットや転職サイトの情報ももちろん必要ですが、実際に自分の目でみて感じてみることが大切になります。その病院を受診してみるもの一つの手ですし、実際に働いている人から意見を聞くことも大切です。良い病院は求人が少なく、求人の情報も長く掲示していないことが特徴です。上記の①~⑦までの働き方で、まず自分に合ったものは何かを見極めてから、就職する場所をリサーチしましょう。
求人が頻回に出ている病院や、クリニック、看護学校や訪問看護ステーションなどは長く継続して働く人がすくない理由があります。それをさまざまな視点で情報を集めて自己分析することが良い病院をみつける近道になります。
まとめ
看護師としての働き方にはさまざまな業態があることを理解できたのではないでしょうか?医療行為をすることが看護師の仕事ではありません。あなたの人間性が活かせる医療現場は沢山あります。まずは自分を分析してどのような業態があっているのかを考え、的を絞ってから転職や就職活動を行うことが大切です。良い病院や施設、ステーションなどは頻回な求人が出ないのも特徴です。ここに行きたいという場所が見つかったら積極的にアプローチをしたり、頻回に求人情報を確認することが大切です。私の後輩は病院見学を頻回に行い看護部長に覚えられて就職出来たという人もいます。熱意は人を動かします。良い病院をみつけたら自分を売り込むことも大切ですよ。
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