看護師という職業は仕事をしながら看護学校に通い看護師資格を取得できるコースがあります。そのため社会人として現在働いている方や子育てをしているママさんの様な状況の人でも今の環境に合わせて看護師になることが可能です。その方法を私の経験をもとにお伝えします。
働きながら看護師になる方法
初めまして。私は現在30代男性で看護師として臨床の現場で仕事をしています。今回は働きながら看護師資格を取得する方法を私の経験をもとに紹介させていただきます。
まず看護師になる方法ですが様々な道のりがあります。一般的に高校卒業して3年生の看護専門学校に進学や4年生の看護科がある大学へ進学し看護師の資格を取得して看護師として病院や様々な医療機関で就職すると言うイメージを持たれている方が多いと思います。私自身もその様な流れで看護師として働いている方が多いのだろうと思っていました。
しかし実際には上記以外にも看護師になる方法はあります。
私は上記の方法で看護師にはなっていません。
上記以外の看護師になる方法としては医師会が運営する看護学校に進学する方法があります。医師会と言うのはそれぞれの自治体(市町村)が運営する医師会と言う組織があります。その中で看護師育成プログラムがあり准看護師の資格を取得する准看護学校と正看護師の資格を取得する看護学校の2種類があります。 准看護師資格の取得過程としては2年間通います。その後、正看護師の資格を取得したい方は更に2年間or3年間看護学校に通うことになります。正看護師の学校は2年間の短大コースと3年間通う専門学コースがあります。
私自身はまず2年間の准看護学校に通学し、その後正看護師の学校に3年間通学しました。トータル5年間看護学生として過ごしました。
この医師会の看護学校に行き正看護師の資格を取得しようとすると3年生の専門学校や4年生の看護科大学よりも時間がかかります。しかし医師会の看護学校に行くと授業料が格安で通学することができます。
3年生の専門学校と4年生の看護科大学とは話にならないくらい雲泥の差があります。詳しくは皆様の近隣にある医師会の看護学校と3年生の専門学校と4年生の看護科大学のホームページを見比べてみてください。 そして医師会の看護学校の最大の特徴としては授業の日程が1週間に3日程度しか通学する日がないと言うことが挙げられます。1週間の内に3日座学で通学します。 残りの4日間は基本的には自由です。ですがここも特徴的な構造になってます。
医師会の看護学校に通学している学生の多くは地元の個人病院に所属し授業のない日はそれぞれの所属先の病院でお仕事をしています。
准看護学校に通学している学生は看護師の資格がないため看護助手という立場で看護師業務の助手的なお仕事をこなします。
看護師と一緒に患者さんのおむつ交換をしたりベッドのシーツ交換をしたり患者さんの食事介助やナースステーションの掃除など看護師の業務を効率よく行えるためのサポート的なポジションだと考えていただければ分かりやすいかと思います。
医療行為が行えないので注射や点滴、処置などは行うことができません。
看護師に手伝う様に言われたら補助的な役割をすることはあると思いますが。
言ってみれば看護師になるための修行期間の様なものです。週に3日間准看護学校へ通学。
残りの4日間のうち3日間は所属先の病院で仕事、残りの1日は休日。という様なスケジュールで私自身生活していました。周りの友達も大方この様な流れでした。 この所属先の病院と言うのは基本的にどこでもOKです。
病院によっては准看護学校の学生用に求人を出してくれている所もあります。
私の地元はあまり求人が出てなかったので自分で直接病院に電話をして学生として雇っていただけないかと言う風に尋ねてました。
病院によって給料は違います。
しかし准看護学校に通っている間はどの病院もあまり大差は無かったと記憶しています。自治体や都道府県によって賃金に差があることも考えられます。
前述したとおり看護師の補助的な業務を行うので雑用に近いことをやってると思うことも多々あります。
しかしおむつ交換や食事介助、シーツ交換など看護師になったら一生やる様な業務を無資格のうちから経験できると言うのは今考えるとありがたい話です。
しかも資格を取得しているプロの先輩からご指導いただく機会も多くあります。
そして個人病院で働く看護師は意外と医師会の看護学校を卒業した看護師が多く働いているケースが多々あります。(私の地元に限った話ではないと思います。) なので自分が今から通おうとしている看護学校の情報を多く知っているケースがあります。
運が良い場合だと1つ2つ学年が上の先輩がいることもあるので割と新しめの情報を得ることができ看護学校ライフを有利に進めることができます。
と言うか学校の友達みんながそれぞれの職場からいろんな情報を持ち寄ってくれるので自然と意識しなくても多くの情報が入ってくると思われます。
学校の先生の情報だったりテストの情報、実習先の情報と結構重要な情報は多いです。
准看護学校の1年目のほとんどは週に3日座学のために通学します。
徐々に実技演習や基礎実習など本格的な看護学校の課程に移行していきます。
2年生になるとほとんど実習になるため1週間のサイクルが変わります。
週5日は実習と言う風になります。私の体験談として2年生になると1つの実習が2週間で1クール(2週間同じ病院の部署に行き実習する)だったので1週目の月曜日?金曜日まで実習土日休み(所属病院によっては土日のどちらか1日は仕事の可能性あり)2週目の月曜日?金曜日まで実習土日は休みor仕事と言うサイクルでした。そして次の2週間は違うクラスの学生が2週間実習に行くため2週間みっちり仕事に行くと言うサイクルでした。
今までにない生活を送る機会ができたので刺激的と言えば刺激的ですがかなりハードでしたね。
このハードな2年間を無事に乗り越え次に行くのは3年生の専門学校。(正看護師の資格をとるため)医師会が運営する正看護師の学校は准看護師課程を修了した学生が受験できる学校となっています。
受験するには准看護師資格が必要になります。2年終わったら次は3年通学する。正看護師への道のりは全然甘くありません。
正看護師の学校では実習が始まるまでは准看護学校と同じサイクルです。そして大きく違うことは准看護師資格を持ち所属病院で働くことができると言うことです。 いよいよ看護師業務が始まります。
助手で培ってきた経験があるため医療行為の業務に力を注ぐことができると思われます。私は准看護師資格をとり所属病院を変更しました。 精神科の病院に勤務し注射やカテーテル挿入など看護師としての業務を先輩方に教えていただきました。最初はとても緊張しますがまだ学生と言う身分で看護師として働くことができるのでとても有利な状況だと思います。
先輩方のご指導をいただきながら看護師として働けることはとても良い環境だと思います。
また実際に医療行為を仕事で行うので座学で学ぶのとは大きく違います。
「実践する」と「聞いて学ぶ」では雲泥の差があります。免許取り立てと言うこともあり一つ一つの手技を教科書通りの知識に従いながら実践できるのでとても勉強になります。業務が看護師と一緒になり病院によっては夜勤もする様になります。
そのため給料は看護助手の時よりも多くなります。私は夜勤をしていたので看護助手の頃と比べて2倍くらいになってましたね。
給料が上がると気持ち的に楽になりますし更に向上心が生まれる気がします。 この様に病院に所属し働きながら看護学生として学生生活が送れると言うメリットが医師会の看護学校にはあります。高校卒業して3年生の専門学校に行き3年で正看護師の免許を取ったほうが早いじゃないか。
と思う方もいると思いますが授業料の面や自分の立場(子育て中、親の介護)を考えて医師会の看護学校に行くことは全然選択肢に入ると思います。医師会の看護学校は様々な年齢の方や様々な境遇の方が入学してきます。
下は高卒の18歳?上は50歳近い方もいらっしゃいます。この様々な年齢の人たちとコミュニケーションを取ると言うことが予想以上に楽しかったりします。
私は医師会の看護学校に言って本当に良かったと心の底から思っています。働きながら学校へ行くと言う不安がある方も多いとは思いますが自分に合った学生生活を送ることを考えれば良いと思います。病院に所属せずに仕事をしていなかった人もいました。
また、病院で働かずに普通のアルバイトをしている人もいました。意外と多様性のある学生ライフを送ることができると思います。 私の体験談がこれから看護師を目指そうとしている人のお役に立てれば幸いです。
まとめ
どうでしたか?働きながら看護師になる方法は存在します。意外と医師会の看護学校という選択肢を知らない方がいらっしゃるのではないでしょうか? 昔からあるコースなのですがあまり情報が出回ってない部分もあると思います。医師会コースで正看護師を目指そうとすると5年間と言う時間がかかりますが、正看護師の資格を取れば5年間と言う時間は全く無駄にはならなかったと振り返れば思うことができます。 一歩踏み出す勇気を持っていただけたなら私の体験談も無駄にはならなかったと思います。皆さんの今後のご活躍をお祈りしてます。
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