救急看護師のメリット・デメリットと気になるなり方

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#1515 2021/07/22UP
救急看護師のメリット・デメリットと気になるなり方
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ひとつのメイン業務を抑えておけば救急看護師として働くことはハードルは高くありません。それよりも認定看護師を目指すのか、何次救急指定病院で働きたいかというポイントのほうが重要になります。救急看護師として働くことを考えている方にとって、参考としてわかりやすいのは実際に働いている看護師の事例です。そのため、自身の目指す看護を見つけるきっかけになる。

救急看護師の重要な役割は、救急処置の実施です。
心臓や呼吸が止まってしまった患者さんへの救急蘇生処置や、出血を止める止血や包帯法、骨折時の処置などの応急処置があります。医師が行う様々な救急治療場面で、処置介助を行うことも多いです。
こうした医療行為の他に、体を清潔に保ったり、痛みを和らげたりなどの生活行動援助を担うこともあります。
救急看護師は、基本的に救急医療施設で働くことを指します。その中で一次救急・二次救急・三次救急と日本では分けられており患者さんの重症度に合わせて分けられています。3つの違いは第4章で説明したいと思います。その他に救急医療施設以外にも救急看護師の働く場はあります。
ドクターヘリに同乗して救急看護を行うフライトナース、災害時に現場に急行し、被災者への救急活動を行う救急看護師、海外の災害現場に派遣される救急看護師、救急看護の専門知識を持って教育指導する救急看護師、救急看護の質向上に貢献する研究を専門的に行っている救急看護師もいます。診療の補助はどの診療科でも行いますが、救急看護師はより緊急度・重症度の高い患者様の診療補助を行います。的確に医師の指示と患者の状態を汲み取り、次の一手を読み、必要な医療機器やケアを準備していきます。各種検査や、緊急手術への対応にも備えます。また患者様が搬送されてきたとき、最初に行う処置は「意識確認」「気道確保」「血管確保」「採血」「酸素投与」等です。ナースの役割は、初期治療や検査の補助を行うことになります。重症度や緊急度によって対応は異なりますが、一通りの処置が終わると、患者様の容体が安定したことを確認して病棟に移します。心電図モニターや人工呼吸器などの管理も必要になります。

救急看護師になるための方法は、看護師の国家資格を取り、希望すれば誰でもなることができます。但し、その病院に救急患者さんを受け入れる環境がないとなれません。多くの病院では形は違えど救急施設があるので、まずは知っていきましょう。その中で救急看護師のメリット・デメリットや気になる救急看護認定看護師について紐解きます。救急看護師として働くメリットは何と言っても、看護師として冷静な判断と対応力というスキルが身に着くことです。特に救命の場は今後どのような病棟や施設などで働くことになっていても知るべきことです。救急看護師として働いたという知識、経験、方法はかけがえのないもになり、どのような場所でも重宝される存在になります。救急の場面ですので、患者さんがいつどのような状況になるか不確定です。そのためタイムマネイジメントが難しいです。特に休憩をとるのが難しい日があり、トイレを我慢しすぎて尿路感染症を引き起こしてしまう看護師も珍しくはありません。昼食を食べ損なったという看護師も多くいるので、体力的にも精神的にもハードな面はあります。

2021年以降は「クリティカルケア」という認定看護師に移行予定です。救急看護と集中ケアの2分野が統合された、急性期に特化した認定看護師になります。認定看護師のメリットとしては、特定分野のスペシャリストとして自信がつく、教育・指導・相談などを通して人間としても成長できる、院内だけでなく院外にも活動の場が広がる、認定コースの同期の仲間は一生の財産、資格手当などで給料が上がることもあるなどが挙げられます。逆にデメリットとしては、費用と時間がかかる、給料は変わらず仕事が増えるだけという実態もあります。看護師としての道は広くなりますが、認定看護師を視野にいれて、救急看護への挑戦は上記メリット、デメリットを鑑みて検討したほうがよさそうです。

帰宅可能な軽症患者を診る一次救急。初期救急とも呼ばれており、入院の必要がなく帰宅可能な軽症患者に対して行う救急医療のことです。患者様は自分自身、もしくは家族など身近な人に付き添ってもらって来院します。一次救急の診療は都道府県に配置されている休日夜間急患センターで行っているほか、救急指定を受けている地域の開業医や病院が1日ずつ在宅当番となって行っています。入院治療や手術を必要とする重症患者様に対応する救急医療のことを指します。いくつかの病院が当番日を決めて救急医療を行ないます。病院群輪番制や、共同利用型病院方式がこれにあたります。病院群輪番制とは、二次救急の指定を受けた複数の病院が当番制で救急患者の受け入れ・診療を行う方法のことを言います。もう一方の共同利用型病院方式とは、その地域の拠点病院などが施設の一部を開放し、そこに地域の医師が出向いて診療を行っています。通常、入院や手術を必要として救急車で搬送されるのは、この二次救急指定病院で、24時間体制がとられています。瞬時の判断力や決断力、体力が重要なのはもちろんですが、私はそれらに加えて広い視野を持ち、物事を冷静に分析・対処できる能力が必要だと思います。また、救急看護の分野では、救命救急センターのスタッフだけでなく他の専門外来のスタッフや患者様のご家族とも短時間で信頼関係を築かなければならないため、コミュニケーション能力や人間力も求められます。それには職場の雰囲気も影響しますので、笑顔を絶やさず周囲のスタッフが相談しやすい環境作りを心がけています。看護師としての自らのスキルアップの機会がたくさんあるところです。よりよい看護を提供するためには、つねに学び続ける姿勢が欠かせません。トリアージや災害医療の知識に加え、小児患者が搬送されるケースも増えていますので、PALS(小児二次救命処置法)や外傷についても理解していなければいけません。私は日本救急看護学会のセミナー等に積極的に参加して情報を収集しています。そうして得た専門職としての知識や技術を現場で実践することができ、それが患者様の回復につながることが最大の魅力だと思います。

病棟でプリセプターとリーダーを経験した後、異動の時期に欠員が出たため救急病棟に配属になりました。外科病棟での経験があったので、救急対応には自信がありました。実際二次救急のため、重症の患者様は多くいました。専門の消化器以外に特に循環器や脳外科の勉強を多くしました。救急では病棟と違い医師が常にいることが多かったので安心して働けています。ただその分看護師に求められること、指示の量は多いので最初は戸惑いました。でも先生が指示をする前に準備ができていると、自信にも繋がりました。最初は出勤するたびに緊張して、前の日は寝れない時もありましたが、今はどんな症例を学べるのか、どのようにすれば救命率が上がるかを日々考えながら仕事をしています。
救急と集中治療看護を総合的に学べるのが、救急・集中ケア認定看護師です。現場のTOPとして、高度な看護技術の実践、後輩の指導・教育、患者さんのコンサルテーションを行っていくためのスキルを学ぶことができます。

また、高レベルな専門看護師を目指したい人、将来教育的な役割につきたい人には必見です。

なお、救急・集中ケア認定看護師は2020年からクリティカルケア認定看護師という新しい名称に変わります。救急外来では集中治療室と同じく生命の危険度が高い患者のケアに当たるという観点から、集中看護と併合してクリティカルケア認定看護となります。将来ICUでも働けたり、指導的立場になったり、キャリアの幅が広がることでしょう。

まとめ

救命看護という言葉に多くの看護師がハードルの高いイメージを抱きます。しかし、実際の抑えるべき3つの業務を理解していれば誰でも従事できる仕事になります。それよりも自身の目指す看護師像や、どのような属性の患者様を看護したいかが最重要になります。看護師として救急看護に挑戦したいという方は、是非この記事を呼んでトライしてみることをお勧めします。

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