お年寄りの皮下出血のアセスメントのコツ 

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#1462 2021/05/30UP
お年寄りの皮下出血のアセスメントのコツ 
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日々の看護の中で、アセスメントを行う機会が多いです。それを行うことにより、患者さんの状態の異常を早期に発見して改善の方向に向かわせることができるからです。ここでは、お年寄りが入院をしてきて、皮下出血を起こしている原因をどのようにアセスメントしたらいいのかお話します。

・お年寄りは皮下出血を起こしやすい

お年寄りを見て、いろいろな部位に皮下出血を起こしていることを発見することもありますね。その時、どうしてこんなに皮下出血を起こしているのだろうと思ってしまいます。それは、お年寄りの場合は様々なリスクにより起こすことがあるのです。そのことを理解して、看護を行うことが大切です。
まずアセスメントをするのは、お年寄りの場合はそのまま寝ているだけでも起こすことがあると理解しておきましょう。寝ているだけなのに、起こすことがあるのはとても不思議と思うことでしょう。通常は、そんな事はありません。寝ていて朝起きたら、皮下出血が出来ていたということは、ほとんどありませんね。
ところがお年寄りの場合は、肌が弱いのでちょっとした事でも起こすことがあります。触れているだけでも皮下が破れてしまうことがあります。そんなにきつく触っていないのにとびっくりすることがあるのです。そのため、寝ているだけでもどこかに触れた際に起こしてしまうことがあります。自分で動ける人の場合は、知らず知らずのうちにどこかで打ってしまい皮下出血になっている事もあります。そのことを理解した上で、ケアを行うことが重要です。

・入院前からあるのか入院後か

皮下出血を発見した時に、それが入院後にできたのか、入院前にあったのかということもアセスメントをしておきましょう。入院前に出来ていたというのは、アセスメントを行うことができません。それは患者さんの生活の中で起きた事なので、看護師が関わることができなかった事だからです。
しかし入院後にできている場合は、しっかりとその皮下出血はどうして起きているのだろうとアセスメント行うことが大事です。入院後に起きている場合は、アセスメント行いその原因を知ることにより予防を行うことができます。そのままアセスメントを行わなかった場合は、またひどい皮下出血を起こしてしまう可能性があります。そんなことにならないようにしたいですね。その都度、しっかりとアセスメントして原因を探しておきましょう。

・採血によるもの

皮下出血を起こす原因の一つとして、採血時に起こしてしまうことがあります。その原因は、なんといっても皮膚を針で刺してしまうことにより、その部位が刺激を受けてその後にひどくなることがあります。その時に、既にひどくなってしまうこともあるし、採血をしたあとにひどくなることもあります。採血をしたら、止血をしっかり行い皮下出血を起こしにくいように予防します。
また、針を刺した部位だけではなく駆血することによりその部位に起こす事があります。駆血帯を使うことは、採血をする時には避けることができません。しかしとても血管が出ていて、これなら駆血をしなくても採血出来ると思う場合は、そのまま駆血をしないで採血をすることも一つです。それにより、採血による皮下出血を少しでも予防することができます。
しかしお年寄りの場合は、血管が見えにくいことが多くほとんどの患者さんに駆血帯を使うことが多いです。そして、その時に注意をしましょう。それは駆血をする部位について、寝衣の上から行うと皮下出血を起こしにくくなります。寝衣の上から行うことにより、肌をその寝衣で保護することができるからです。寝衣の上からでも駆血を行うことが出来るので、採血をする時にはそのことに留意をして行うようにしましょう。
採血をした時に、皮下出血が起きている場合はそのことを記録として残しておきます。残すことにより、その皮下出血は採血により起きたものと看護師が理解することができます。情報を共有することにより、皮下出血を予防したり改善を促したりすることができます。

・どこかでぶつけた

入院をしている時には、患者さんの身の回りを安全にすることが大事ですね。病院の場合は、患者さんの自宅よりも安全に配慮された作りとなっており、管理をしているので比較的に安心と言えます。
しかしお年寄りの場合は、寝ているだけでも皮下出血を起こすことがあるぐらい肌が弱い人もいるのでその管理をよりしっかり行うことが求められます。特に患者さんのベッド周囲が大事です。歩いていて、いろいろな部位をぶつけることがあります。病院の廊下には、患者さんが歩きやすいように環境整備を整えるようにしましょう。廊下にあるもので、躓くこともあるので、それらは全て取り除くことが大切です。患者さんの歩く場所は、特に優先してそこにものを置かないようにします。手すり周辺は、ものをおくのは厳禁です。手すりを使って歩くことになるので、その通路は安全を必ず確保するようにしましょう。
またベッドから降りる時も、注意が必要です。特に肌が弱い人の場合は、降りる時にちょっと当たっただけでも皮下出血を起こしてしまうことがあるからです。何度も起こす場合は、そのベッド周囲をタオルなどで保護するなど、対策を行うようにします。

・移動の際に当たった

患者さんが移動する時も、注意が必要です。一人で移動できない患者さんの場合は、看護師が関わることになります。ベッドから車椅子に移動する場合や、ベッドからベッドに移動する場合があります。その時、患者さんの手や足の位置が大切です。患者さんの手が挟まる、足がどこかに当たるなどのリスクがあるからです。もしも一人で移動させるのが不安と思う場合は、できるだけ二人で移動させることをおすすめします。特に、皮下出血を起こしやすい患者さんの場合は、その段階でアセスメントして複数の看護師で移動をさせるようにしましょう。

・自分で皮膚をかいた

皮下出血を起こすのは、移動などの場面だけではありません。それは患者さん自身が、自分の肌をかいてできることがあるのです。お年寄りの皮膚は、とても乾燥しています。その結果、若い人よりもよりかゆみを感じることがあります。痒いので、知らない間に自分で皮膚を引っ掻いて居ることもあります。皮膚をかいている場合は、仕方がないと思うだけではなく肌を乾燥から守る軟膏などを検討することが大事です。
必要時は、医師に報告をして処方を依頼するようにしましょう。軟膏を付けることにより、かなりの乾燥を予防できるので引っ掻いたりすることから守ることができます。

・疾患と関連付ける

皮下出血をたびたび起こす患者さんの場合、その疾患が関係していることがあります。疾患により、皮下出血をしやすい場合があるのです。出血傾向のある疾患の場合は、ちょっとしたことでもすぐに出血をすることがあります。そのことも注意が必要ですね。
また、出血しやすくなる薬を内服している患者さんの場合も、皮下出血を起こしやすくなります。その内服をしている間は、特に留意をして観察を行うようにしましょう。

・検査データに注目

患者さんの体を一番科学的に見ることが出来るのは、やっぱり検査データです。日々の変化について知り、アセスメントして皮下出血を予防しましょう。

まとめ

いかがでしたか?お年寄りの場合は、看護師が日々の看護の中で想像している以上に皮下出血を起こしやすいと思うことが大事です。患者さんが辛いだけではなく、その状態を見た家族も辛くなります。そのことを理解して、大切な患者さんを日々アセスメントして皮下出血を起こさないように守ることができる看護師となりたいですね。

 

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