後悔しない、自分に合った病院と合わない病院の見極め方

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#1460 2021/05/28UP
後悔しない、自分に合った病院と合わない病院の見極め方
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一般職と比べて看護師は、就職先を自分で選べる立場にあることが多いと思います。大学病院?総合病院?クリニック?老人ホームや訪問看護、企業看護師という選択もあります。私は、大学病院で病棟勤務を経て、派遣会社に登録、美容外科・皮膚科、訪問看護と、いろんな働き方をしてきました。
皆様が良い選択をしていけますよう、少しでも有益な情報をお伝えできたらと思っております。

これから転職という選択をされるということは、今の職場に何か不満点があり転職される方が多いと思います。
私の失敗経験をもとに、何点か記載したいと思います。

看護師は様々な職種のパイプの役割を担うことが多く、特に医師との役割分担関係は重要です。そこで確認してもらいたいのが、組織図です。病院というのは、1つの組織です。それぞれの病院の組織形態を確認することは大切と思います。医師部と看護部が並列にあるかどうか?病院で働こうと思ったらまず、組織図を確認してみてください。医師部の下に看護部がある病院は、医師は看護師の上司という認識になっている風土にあることが多いです。ですが、並列にある場合看護師は医師の部下ではありません。また、これからの医療チームでは、医師は上司ではありません。専門分野、視点が違う役割分担をする仲間です。私が働いていた大学病院は、幸い後者、医師部と看護部が並列関係にありました。よって、看護師は医師の部下ではなく、雑用や命令をされることがあれば主任、師長が守ってくれましたし、看護部長もそのような風土を決して許しませんでした。その環境が当たり前だと思っていた私は、この大学病院を辞めて次に派遣登録先の総合病院、クリニックで働いた時、驚きました。看護師は医師の接待や雑用、機嫌を損ねないように頭を下げ、横暴な態度を取られても上司は守ってくれませんでした。また、上司の許可がなければ看護師の資格として自立して行えることも許されないこともありました。医師の気分によりその時の正解の選択が変わるのです。よって、これまで学んできたアセスメントやケアの向上よりも、上司である医師の気分を把握して煽てる能力がある人の方が評価されていきました。大学病院、総合病院を決める際は、看護部長の方針にもよると思いますが、組織図をぜひ確認していただきたいと思います。転職の理由に、医師との関係不良は多いようです。

次に、病院見学方法です。
就職面接を決める前に、患者として朝の始業時間、お昼休み時間、夕方の終業時間、病院の職員玄関を散歩してみましょう。私は、平日と休日、何度か一般人として院内の食堂や購買、始業終業前後の職員玄関付近や駐車場の様子を見に行きました。そこで見えるのは、その病院で働いた場合に見えてくる自分の生活です。
始業時間からは何が見えると思いますか?定時時刻よりもあまりにも早くから出勤するスタッフが多い場合、早く出勤しないと情報収集、点滴準備、外来準備を回せないほどの忙しい環境があるのかもしれません。上司が、仕事開始前の準備時間は時間外勤務として認めない風潮があるのかもしれません。常識的にいって、1年生でもなければ始業時刻30分前に職員玄関に到着していれば十分と思います。早く出勤するスタッフから多すぎる場合は何かその理由があるはずです。また、深夜明けのスタッフの帰宅時間も確認できます。深夜明けのスタッフが玄関から出てくる時間が遅ければ遅いほど、深夜からの業務を日勤へ引き継いでもらえない現状が見えます。朝食介助、内服介助、トイレ介助、オペ出し。ひどいところでは、ナースコールも変わってもらえない病棟もあります。
お昼時間には、何が見えるでしょうか?お昼時間の食堂や売店を覗いて見て下さい。業務での様子を話していることが多いです。愚痴や残業、または逆に慰め合っている姿が見えるかもしれません。副流煙の問題もありますのであまりオススメはできませんんが、喫煙所の様子も参考になります。喫煙所には部署を越えた病院の様子が垣間見えることもあリます。
夕方の日勤隊就業時間には、平均的な残業の現実の様子と、終業後のスタッフの表情が見えます。疲れていても仕事が終わったことでいい表情をして帰っているのか?それともどんよりした顔で帰っていく人が多いのか?同僚同士、楽しそうに話しながら駐車場へ歩く人が多いのか?リアルな様子が垣間見えると思います。
就職のための病院見学の日というのは、整えられた状況を見学することになりますので普段の様子とは違います。どこも看護師不足であり、新しいスタッフに入って欲しい病院が多いはずです。人間にもいいところと悪いところの2面性があるように、病院にもいいところと悪いところがあると思います。案内してくれる人がいる時は尚更、良いところを強調して案内するものです。現場を見せるときも、良いお手本になりそうなスタッフを選んで紹介するものです。教育担当していたので、経験からわかります。学校のクラスに学級委員と不良がいるように、病院の中にもそういった色んなスタッフがいるのです。案内で見る一面ではなく、様々な角度から病院を見て決めたいものです。
教育体制に自信がありますという病院は、どんなに忙しくても学会発表や係活動、勉強会への参加残業も多いかもしれません。案内の時にぜひ、「勉強会はどの時間帯におこなわれるか?」「強制参加か?勉強や学会発表の給与は?」その欠点になりうるところついても質問してみてください。その情報を知り、それでもこの教育環境で学びながら働きたい!と思うかご自身で意思決定すれば良いのです。看護師は専門職であるためその知識と技術向上のために時間と労力を常に使うことは責務であると思います。逆に言えば、教育体制が整っているところはこれをプライベートの時間に行うことが当たり前と思っている上司も多いのが、私が働いてきて感じた現実です。

転職の際、給与面は大切です。給与面の確認時には、ボーナスや昇給率も確認しましょう。主任や師長、認定看護師手当が低く出世のモチベーションが上がらないなんていう病院もあります。私が働いていた病院では、手当が少なく業務量が多かったため、出世してもやる気の搾取だと言われていました。残業代が出るところはまだ良いのですが、きっちり全額でることは少ないです。
給与だけでなく、住宅手当、資格手当、交通費、駐車場費、福利厚生面の確認も大切です。
これは私の失敗談ですが、交通費はしっかり出ましたが、職場の駐車場代で毎月15000円徴収されてしまったことがありました。交通費の上限の確認も大切です。友人の病院では、駐車場代はかからないが、駐車場から病院まで20分ほど徒歩という話を聞いたことがあります。大きな病院では、更衣室から病棟まで10分かかるなんて愚痴をぼやいている同期もいました。時間がかかるということは、その分早く出勤しなければならず、退勤し帰宅するまでにも時間がかかります。
子育て世代には、院内保育所の有無も大切ですよね。院内にあれば、熱が出て呼び出されても休憩室で子供を主任がシフトを作りながら見て1時間ほど待ってくれたり、その間に記録残務を終わらせて早退したり、女性が多い職場なので、環境さえ整っていれば何かと協力しあって出勤できる環境が出来上がるものだなと感じました。

次に、職員の休憩スペースも、私は転職の決め手になりました。病院で働くということは、人生の半分以上の時間を病院内で過ごすことになります。実際は家よりも過ごす時間が多いかもしれません。少し調べ物をしたり、職員同士で話し合うスペースがあるか?近くに公園やランチ場所があるか?仮眠場所があるか?大学病院で働いていた時、仮眠スペースがカプセルホテルのようになっており、残業で次の勤務開始まで自宅へ帰るよりも病院で眠ってしまった方が長く眠れる、なんてもとも多々ありました。私は家まで30分くらいの距離でしたが、夜勤の休憩中や学会発表で忙しい時期はかなりこの仮眠スペースを活用しました。仮眠スペースは医師のみ使えるなんていう病院も多いので、確認が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?転職というのは、人生の転機であると思います。転職をすることで人の繋がりや自分自身の成長にもつながり、同じ場所でずっとダラダラと働き続け流よりも、良かったということは多いと思います。特に給与面では、転職時にこれまでの経験を考慮して年収アップを目指せると思います。皆様が良い転職ができますよう、お祈りしておおります。

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