オペ看護師になるには、なる方法

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#1412 2021/04/10UP
オペ看護師になるには、なる方法
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OP看護師は病棟とは違い、テクニカルな面が要求されます。しかし実は目に見えない知識や技術より大切な心構えがあります。OP看護師を目指す上で何をしなければならないのか、どういう心がまえが大切なのかをお伝えしていきたいと思います。

OP室看護師を目指す上で大切なこと。
それは推理力です。
相手の目線はどこを向いているのか、何に注意を払っているのか、手が動いた先に何があるのか、どこを触って何をしようとしているのか、手に取ったものの次に必要なものは何なのか?これらを解決する方法、OP看護師に必要なものとは何なのか。それが推理力、つまり先読みする力です。

OP室では病棟業務とは違い殆どの業務が口頭指示でやり取りされています。
前持った指示表などは存在しません。
それは刻一刻と変わる状況、場面に対応するためにDrが予め指示を出すのではなく、外科医、麻酔科、看護師、臨床工学、放射線技師などがそれぞれコミュニケーションを場面場面で取り合って最善の方法は何かを考え、実行することで成り立つチーム医療が必要だからです。
今起こっている場面で指示を受けながら対応する、病棟ではそれである程度対応できます。しかしOP室ではそれでは取り残され、後手後手となり手術の進行が止まってしまいます。いかに受け手にならずに積極的なコミュニケーションがとれ、手術が完遂できるか OP看護師にはこういった思考が必要になって来ます。

OP看護師は今起こっている問題を解決する能力よりこれから起こるであろうという問題を解決する力。つまり推理力を働かせながらリスクを最小限に押さえていくことが重要です。
例えばOP看護師になって器械出しに初めて着くときにみなさんががお陥りやすいものいが、手順の暗記に重点を起きすぎて術野を見ていないと執刀医、先輩看護師から注意を受けることです。
手順を考えながらこの次はこれ その次はこれ というふうに自分の頭だけで、進行しており術野、執刀医の動きを見れていないことにみんな悩みます。最初はみんな手順のことだけで頭がいっぱいなのです。しかしせっかく覚えた手順も、実際術野に立つとルーチンワークがなかなか通用しません。執刀医も器械出しに配慮をしてくれるわけでもなく、あれ頂戴、はいっといって手だけ出してくる場面などたくさんあります。声も小さく何をいっているのか聞き取れないことも多々あります。そういった場面で手順にいっぱいいっぱいになっていると、術野で何が起こっているのか状況把握もできなくなり、聞き返すと何度も言わせるなと怒鳴られ何をどうすればいいのかわからなくなってついには術野の進行が止まってしまうことになります。

OP看護師は自分のことではなく、周りのことに注意を払う必要があります。手順書を覚えるといった自分のことではだめなのです。
OP看護師ほど先を考え、各スタッフの動きをみて推理する力を使う部署はないと思います。 私は病棟、ICUと経験してきましたが手術室が一番頭を使いました。
手術室は手先、技術の部署だと考えていましたが実際はすごく頭を使う部署でした。それは知識ではなく周りを見る注意力そして予測する推理力が必要だったからです。

機械だし看護師での場面を見てみると手順書を覚え、機械を正確に出す事が大切に思われがちですが、できる看護師になると術野や執刀医の動きに注意を払います。スムーズに機械を渡すことも大切ですが、相手の手が止まった瞬間に目線の先に何があるのか、出血があったら糸、止血剤、ガーゼ、吸引がいるかも知れないと推理すること。糸を渡したら次にハサミがいること ハサミを渡したら止血確認で吸引がいるかも知れないことなど次々推理していくことです。もちろんそこにはコミュニケーションをとることは必須です。推理力、先を読む力は意識しないと身につきません。これは経験では身につかない力だと感じました。つまりトレーニングが必要なのです。では看護学校、現場教育で教わらない、推理力、先を読む力をどう鍛えていくのかがOP看護師として一皮むけるために必要なのです。

では実際にOP看護師に必要な推理力を鍛える方法は何なのか?どうやってトレーニングを行っていくのかという話をしていきたいと思います。
やり方、方法はとても簡単です。日常生活、病院勤務の場面場面でこの人の次の動きは何なのかを考えトレーニングすることです。
普段何気ない場面でも十分にトレーニングできます。家族が歯磨きをする場面を取ってみて考えると、歯ブラシをとる行動の次に来るものは歯磨き粉をとるという行動が予想されます そこで歯ブラシを取ったあとに歯磨き粉を持って渡す準備をする 歯磨きをしたあとはうがいのコップを準備してわたす うがいをした跡はタオルを渡すなど、次々と推理しながらものを渡していく こういったトレーニングを日常で行っていき、病院の場面でも点滴を作る場面であれば、薬剤を作る人が指示表を見ていれば薬品カートをもってくる 溶解用の注射針、シリンジなどを準備するなど、次々予測しながら相手の手が動いたときにパッと渡してみる こういったトレーニングが実に効果的でトレーニングでありながら相手にも感謝されやすいというメリットもありますのでぜひ試してみてください。このような場面は日常生活や仕事の場面場面を考えてみるとたくさんあります。普段何気なく見ているもの、見ている人を意識し行動に合わせものを取って渡すトレーニングを実践してみてほしいと思います。

術野は本番で相手は人間です。失敗は許されないのです。特に機械だし看護師は孤独です。よほどの余裕がある助手しか助けてくれません。基本的に自分で解決して行かなければならないのです。そしてなにより場面場面での緊張感は恐ろしく一つの手術が終わったあとの疲労感はとても大きいものです。
だからトレーニングが必要なのです。本番での経験に勝るものはないといいますが、本番に向かう前にどういう心構え、トレーニングを積んで置くのかが重要です。一回の練習で身につく力は大したものではなくすぐ失う力です。
小さなコトを積み重ねトレーニングを行っていく。場面場面の変化に敏感になり推理を働かせる。こういう力をコツコツと身につける力がOP看護師に必要です。こういう努力をしてい人はやはり成長速度が違います。努力に勝る天才はいないはずです。

今回OP看護師を目指す上で必要なこと、必要なスキルを身につける方法について書かせてもらいました。
手術室看護師は特殊な部署です。一般看護師とは明らかに違うスキルが必要になります。違うスキルを身につけるためには一般病棟看護師と同じように教科書をよみ経験を積んで技術を磨くということだけではなく、推理力を鍛えるという違うトレーニングが必要なのです。生死に直結するそれだけ特殊な部署なのです。

よく手術室には看護がないと揶揄されることがあります。でもOP看護師は患者さんにすごく親切です。関われる時間が少ない分、患者さんに対する態度が明らかに違います。短い時間の中での患者満足を考えているからです。そこには病棟にはない看護が詰まっています。そしてなによりOP看護師には治療に參加できる権利をもっています。直接手を下せるのはOP看護師しかいないのではないでしょうか。
そこには大きな喜びもあり、なによりチームワークを実感できる部署だと思います。
夜勤、当直、呼び出し、手術拘束などマイナスな面もありますが、やりがいを持つことで乗り切れる部署でもあります。ぜひOP看護師を目指し推理力を鍛えてもらえましたら幸いです。

まとめ

OP看護師を目指す上で大切なのは推理力であり、先を読む力です。状況状況、場面場面が変わり続ける上で必要なのは先を読み先手を打つこと。OP看護師にはそれが求められています。 今回必要な推理力、それを鍛えるための日々のトレーニング方法を述べさせてもらいました。この記事を参考にOP看護師を目指し、手術を円滑に進行していく力を身につける事ができれば幸いです。

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