看護師の資格試験である、国家試験の合格率は90%以上と頑張れば、看護師の資格を取ることが出来ます。
しかしながら、1年目の新人の時代に離職する看護師も多く、また夜勤や長時間労働、休日出勤、委員会などなど、長く働くには体力的にも精神的にも大変な職業です。
結婚し、ママになっても看護師を続けたい方必見。先輩ママさんナースが働き続けるために行っている工夫をお伝えします。
1、一生の資格
看護師国家資格は一度とると更新はありません。
医療や看護の膨大な知識、およそ1年近い期間行う厳しい実習を乗り越え、そしてやっと受験資格を得ることが出来ます。
そして国家試験では、90%以上の合格率があります。一度とると、更新がない!それはこれまでの努力のたまものではないでしょうか。
2、新人離職率
合格者が多い割に、新人離職率は高いようです。私自身も1年目の早々で理想と現実とのギャップと激務、先輩看護師との人間関係で仕事に対する自信がなくなり、また、人の命を預かっているという責任感で押しつぶされてしまい、退職している経験があります。
その後すぐに他の病院へ転職しましたが、環境が変わるので続けられたという部分と、看護師の仕事とは、、、、を前の病院で経験していたからこその理想と現実のギャップにそれほど、心が疲れなかったのだと思います。
同期の離職、新人さんの離職は特に珍しいものではなかったように思います。
3、潜在看護師
新人の離職が多く、新人でなくとも、激務の末退職をした看護師、結婚のタイミングで退職した看護師、妊娠、出産のタイミングで退職した看護師、、、、
いろんなことが原因で退職した看護師がいます。その看護師たちは果たして再就職をしているのでしょうか?日本にはたくさんの潜在看護師がいるといわれています。
やはり、人生のいろいろなターニングポイントで、働き続けることが難しくて退職する事を選択する職業の上位ではないかと思います。核家族化、少子化、待機児童など社会的要因も拍車をかけていると考えられます。
4、ママさん看護師はいるの?
私が勤めてきた2つの病院にはママさんナースがいました。また、子育てしながら長年働いてきた定年間際の先輩看護師もいました。
①妊娠中どうやって働くのでしょうか?
1)妊娠前と同じようには働く・・・妊娠する前と変わりなく、フルタイムで夜勤もこなして産前休暇に入る看護師もいました。比較的つわりが軽いタイプの看護師が多かったです。
2)つわり期間は休職する・・・つわりがひどく、どうしても出勤できない看護師はつわりの期間は休職していました。私自身もつわりがとてもひどく、3か月程度休職させていただきました。主治医の診断書があれば休職することは可能ですし、休職中も全額ではありませんが、休職手当てが出ました。
3)パート勤務に変更する・・・夜勤をしたくない看護師や出勤時間を減らしたい看護師はパートへ変更していました。時給制になったり、ボーナスの面で減額がありますが、不規則な生活は改善されるので、常勤からパート変更する方法をとる看護師もいました。
②何か配慮はあるのでしょうか?
妊娠が判明したら、私はすぐに上司に報告しました。それは、過去に流産した先輩看護師を見てきたからです。看護師は体力も精神力も必要となるハードワークです。
患者さんを抱きかかけて、車いすやストレッチャーに移乗したり、オムツ交換、清拭、体位交換など体に負担のかかる業務もあります。また、レントゲンなど放射線を浴びることもあるので、そのような業務はできませんので、早めに上司へ報告し、人員調整などをおねがいしました。
担当の患者さんも介助が少ない患者さんや自立している患者さん、比較的短期間で退院予定の患者さんを付けてくれました。
私はつわりから復帰したあとは、学生指導の担当をしていました。働いていた病院では学生担当になると、夜勤をしないというルールがあったので、夜勤をしない方法として、学生指導をさせていただきました。
③出産後はどのように復帰するのでしょうか?
出産後は1年の育児休暇をとり、復帰しました。看護部長さんや師長さんとの面談でもとの部署へ戻る事にしましたが、フルタイムでの勤務は不可能であったため、子供が3歳になるまでは夜勤はすくなめ、出勤時間を2時間減らしました。もちろん給料やボーナスは減りますが、正社員のままの待遇なので、ありがたい制度でした。
④実際の業務はどうでしょうか?
出勤時間が30分程度遅いので、その日のリーダーさんに夜勤からの申し送りを確認し、ラウンドを開始します。電子カルテなので、カルテの記録を見たら大体の事は情報収集できるでの、問題はありませんでした。夜勤や少ない変わりに日勤で出勤しているので、患者さんの流れの把握も問題なくできていました。
点滴や検査の時間を考慮して終業時間までにタイムスケジュールを組むのはとても大変でした。なので、忙しい時は昼休みを削って対応していました。削った休み時間はきっちり残業手当として申請出来たので、苦痛にはなりませんでした。
⑤急な休みの時はどうしていますか?
子供は急に熱を出したりするものです。勤務中に電話がかかってくる事も多々ありました。同居や実家の近くにするんでいる看護師は祖父母に預けたり、夫婦どちらかが順番に休んだり、最近は病児保育もあるので、感染症ではない場合は病児保育に預ける看護師もいました。
自分ひとりだけで動ける訳ではないので、そのジレンマや病気の子供を預けて出勤する葛藤は多くの看護師の話しからも聞かれる事でした。
比較的ママさん看護師と独身の若い看護師の人員バランスが取れており、新人のときに指導していた看護師たちが 、復帰した時にはリーダーなどをしていたので、
いやな顔せずに対応してくれた事はとてもありがたく感じていました。私自身も指導していただいた先輩看護師が復帰したときに代わりに残業したり、患者さんの調整をしたりしていたので、みんなで協力することで職場は回っていくのだととても実感しました。
⑥実際困った事はないですか?
困った事は、経験年数の浅い看護師と私たちママさん看護師が日勤のメンバーになってしまったときは重症な患者さんを受け持つ事になるので、その分その日は残業して自分で夜勤者へ申し送りしていました。信用していないという事ではなくて、メンバーの経験値などを見極めてお願いする部分と、自分も貢献する部分とを持ち合わせていた方がいいと私自身の考えの元そうしていました。患者さんにとって病院とは、病気を治療する場であり、看護師の私生活は関係ないと思っています。
私たち看護師の勤務体制で患者さんの治療や療養環境が悪化するのは確実に避けなければなりません。
誰かに負担がかかるのではなく、みんなが無理する事なく、勤務出来るように時には業務の見直しもする必要があると思います。
多忙でいろいろな弊害あるとは思いますが、リスク管理の観点から言っても、みんながみんなと相談しあえる職場の空気はとても重要だと思います。
⑦ママさんでも看護師は続けられる!!
ここまで読まれてどうしたか?やれそう、無理だ、、、など様々な声が聴かれると思います。実際に復帰したけど、両立が難しい、精神的、体力的にきつい、子供と
もっと一緒に過ごしたいなどの理由で退職したママさん看護師もいます。病院の制度、協力体制、長い目で見て就職先を決めることも大切ですよね。これから就職される方にはぜひそのあたりの病院の体制も視野に入れながら探してみるのもいいと思います。看護師はまだまだ女性が多い職場です。
それぞれのライフステージに応じて臨機応変にいろんな働き方が出来るといいですよね。
まとめ
多忙で厳しい看護学生を経て、国家資格を取得した看護師の資格が、様々なライフステージでも無理なく続けられるようにサポートを受けられる社会であってほしいですよね。
実際にママさん看護師で働く中で、子供を産んだから事感じる患者さんへの思いもあります。新しいライフステージでも看護師が輝けると離職者も減り、さらに働きやすくなるのではないかと思います。
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