ICUでの看護師歴6年目の者です。
アセスメントを全く知らない人のためにアセスントとは何なのか、アセスメントの流れ、アセスメントのコツを簡単にお伝えします。 事例も混じえて説明していきますので、お役に立てると嬉しく思います。
お恥ずかしい話ですが、看護学生時代あまり真面目に授業を聞いていなかったので、
初めての実習の時、記録用紙に書いてある「アセスメント」と言う文字を見てなんだこれ?と思いました。
その日の夜すぐに友達に電話してアセスメントが何か教えてもらった思い出があります。(笑)
そんな私でもアセスメントを日頃実践しながら看護師として働けているので大丈夫です。
○アセスメントとは
世間一般的にアセスメントとは評価・査定することと言われます。
そう言われても、、、よくわかりませんよね。
看護師のお仕事に落とし込んで簡単に言うと
「情報を分析・判断すること」です。
看護師の仕事はまず情報収集から始まります。その情報をもとにアセスメントをしていくわけです。
患者さんが発した言葉などの「S情報」
検査結果や客観的に得られた「O情報」
それらは単に情報であって、単なる事実です。
情報だけあっても看護実践には何の役にも立たないのです。
その情報が正常なのか異常なのか、良いことなのか悪いことなのかなどを判断する。
どのような形でその事象に至ったのかを分析する。
簡単に言うと「なんでそうなったのか?」を考える。
それがアセスメントです。
ではどうしてアセスメントしなければならないのでしょうか?
アセスメントの目的は患者さんの「問題」となっている事は何かのかを抽出することにあります。
○アセスメントの流れ
ここからはアセスメントの流れを説明していきます。
難しく考えず、まずは正常と異常について考えてみましょう。
バイタルサイン、検査データの正常と異常は基準値を見ればわかるので簡単です。
基準値から逸脱しているのか、逸脱しているのであればどれほど逸脱しているのか調べて考えてみましょう。
検査データには血液検査の結果だけではなくレントゲン、CTなどの画像検査や肺機能・心機能検査もあります。
少し難しいですがわからない時は参考書をみたり、先生・上司の方に聞いて、それらの正常・異常の判断をしてみましょう。
そして、患者さんの自覚症状やフィジカルアセスメントの結果が正常なのか異常なのかも考えていきましょう。
異常なデータや症状がたくさん情報として集まった段階で分析をしていきます。
患者さんの疾患、治療、既往歴、患者さんの生活背景などを基盤に、どうしてその異常な状態となってしまったのかを考えます。
分析をするには疾患についての知識が必要なので、
最初は教科書や参考書などを活用して勉強しながらやっていきましょう。
どうしてその疾患にかかってしまったのか、合併症は何なのか、どういう症状が現れるのか、その疾患の治療方法は何か
等が参考になると思います。
かなり大まかですが、この一連の流れがアセスメントとなります。
分析については今から詳しく述べていきます。
○事例紹介
手術後にICUに入院。術後1時間が経過している。
バイタルサインは心拍数120回/分、血圧95/58mmHg、SpO2 100%、呼吸回数12回/分。フェイスマスクで酸素5L吸入中。
尿量が20ml/h、ドレーン出血50ml/h。
JCS I-3。
これらの情報を見て正常・異常を判断してみましょう。
気になるのはどこでしょうか。
まず心拍数、血圧、尿量、ドレーン出血の情報に注目してみてください。
ここから下がアセスメントの領域に入ってきます。
・心拍数は多い
・血圧が低い
・尿量は必要尿量が確保されていない
・ドレーン出血が多い
これらの判断から分析をしていきます。
心拍数多く血圧が低い。
バイタルサインに異常が見られショック状態にあると言える。
尿量が少なく、手術直後でドレーン出血が多いため吻合部からの出血が考えられる。
出血による循環血液量減少が起き、ショック状態になっている可能性がある。
ここまでがアセスメントです。
他にも考えられることがあります。
・80歳代の男性患者
・JCS I-3
これらの情報から
手術直後であるため麻酔の影響による意識レベル低下の可能性があるが、
高齢でICUに入院するという環境の変化が大きく影響するため、せん妄のリスクがある。
ということもアセスメントできます。
また、よくあることなのですが、
アセスメントをしているうちに情報が足りないことに気づくことがあります。
その時は、足りないことに気がついた情報をさらに集めてアセスメントすると
より良い看護につながっていきます。
○アセスメントのコツ
アセスメントでは得られた情報の正常・異常を判断し分析するのですが、
事例を見て分かるように患者さん1人の体の中で起こっている事ですので多く情報が結びついています。
事例の患者の状態を時系列にまとめると
吻合部出血→循環血液量減少→バイタルサインの異常、尿量低下
となります。
異常な情報を個々に考えるのではなく、
どのように結びついているかを考えて原因を突き止めることが大切です。
「なんでそうなったのか?」をどんどん考えましょう。
血圧が低いな、なんでだろう?
そういえば脈拍数も多いな、尿量も少ない。
脱水傾向なのではないだろうか?なぜ?
術後でドレーンからの出血が多い、、、という事は出血によるバイタルサイン異常が考えられる!
というような思考です。
先程も言いましたがアセスメントの目的は患者さんの「問題」を抽出することにあります。
アセスメントの流れとはまた少し違ってきますが、
患者さんが何に困っているかを考えてみるとヒントが得られるかもしれません。
「患者さんが痛みを訴えている」
それはもう問題としてあげられますよね。
なんで痛がっているのだろう、痛みはどのような痛みなんだろう、患者さん自身が痛みに弱い人なのだろうか、それとも何か不安なことがあるのではないだろうか。
と、どんどん深掘りして考えることができます。
そうやって考えていくうちに個別性のあるアセスメントが完成していきます。
個別性個別性ってよく言われますよね。
学生時代はよくわからなかったですが、
なぜ?なぜ?を繰り返し情報を掘りすすめているうちに
個別性のあるアセスメントができているものです。
痛みの訴えはわかりやすい例えですが、
患者さんと接している中で困っていそうなこと、問題になっていそうなことが何となく見えることがあると思います。
そこからアプローチして考えていくのも良いと私は思います。
アセスメントをすることは最初は難しいと思います。
私もわけがわからなかったです。
それでも、「なんでそうなったのか?」を考える癖がつけば、
自然と情報収集も上手くなりますしアセスメント能力もついてきます。
私はICUの看護師でしたので常にモニタリングが行われている患者を見ていました。
先ほど紹介した事例のようにバイタルサインが不安定な患者さんが多く、刻一刻と変わる患者さんの状態を頭の中でアセスメントし介入していく看護行っていました。
現場で看護師をされている方々は、
実習記録に書いているアセスメントを頭の中で行い看護実践をしているわけです。
まとめ
アセスメントとは「情報を分析・判断すること」です。
情報をみながら「なんでそうなったのか?」を意識して考えるようにしてみましょう。
異常な情報を個々に考えるのではなく、
どのように結びついているかを考えて原因を突き止めることが大切です。
難しく考えすぎず、情報を整理しながら分析する練習を重ねていきましょう。
応援していますので、頑張ってください♪
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