就職を考える子育て中の看護師の方のなかには、履歴書の記入や面接時に気を付けるポイントに悩まれている方もいるのではないでしょうか。
「子育てしながら働きたいけど履歴書には何を書けばいいの?」「面接時に確認することは何だろう?」と困っている方もいるでしょう。
この記事では未就学児の子供を育てながら病院看護師へ就職した実際の経験をもとに、履歴書で記入するポイントと面接時に確認するポイントの2つを紹介します。
履歴書ポイント
子育て中の看護師が履歴書を作成するにあたり、ポイントとなる項目は志望動機と本人希望欄の欄です。
採用する病院にとって一番気になるのは、「子育て中である」という不利な条件でなぜ貴社を選んだのかということではないでしょうか。
履歴書を見ることで、病院の方針や理念、福利厚生なども踏まえて方向性が一致しているか面接の前に確認することができます。
子育て中の看護師が履歴書を作成する際のポイント2つの詳細について紹介します。
志望動機
まず履歴書を作成するにあたり、ポイントとなる項目は志望動機の欄です。
看護学校卒業後に新卒で就職する方や転職経験はあるが独身で就職する方の場合、病院の方針や理念が自分と一致する、スキルアップやキャリアアップなどを目的として志望動機を記入することが多いでしょう。
しかし、子育て中の看護師の場合、スキルアップやキャリアアップという自分自身の志望動機だけでなく、子供の体調不良時や子供の送迎の対応などについての記入も必要となります。
特に未就学児のイレギュラーな出来事への対応の有無によっては、病院の方針や福利厚生などに合わない可能性もでてきます。
本人希望欄
子供の有無で雇用形態や勤務形態が変わるため、本人希望欄には具体的な希望する働き方を記入することがポイントになります。
正社員で就職する方は外来・病棟・外科・内科など希望する部署を記入します。
パートの方の場合、希望する部署も含めて勤務日数や曜日、勤務時間を記入します。
医療機関での転職経験がある方は、前職で培った経験が活かせる内容を記入することで、病院側にとってもメリットがあることを伝えることができるでしょう。
面接ポイント
履歴書の次に必要になるのが面接ポイントです。
履歴書だけでは確認できないことも面接をすることで、より具体的な内容の話ができます。
そして就職を希望する看護師にとっては、より就職後の子育てと仕事の両立についてのイメージを持つことができます。
病院側にとっても、病院が取り入れている子育て支援で対応できるのか、採用する側と就職を希望する側の双方にメリットはあるか確認をすることができます。
ここでは子育て中の看護師が面接するまでの準備として2つのポイントを紹介します。
両親の協力の有無
両親の協力の有無は、採用する病院にとって一番確認しときたい情報でしょう。
いくら夫婦二人で協力しながら子育てと仕事を両立していくといっても限界はあります。
未就学児の子供がいるというだけで体調不良など様々な出来事があります。
その際の対応として、両親の協力が得られないため夫婦二人で協力して対応すると伝えても病院側にとって迷惑となってしまいます。
そのため、面接の前には家族で子供の面倒について相談しておく必要があります。
子育て支援の有無
両親の協力が得られない場合でも、自治体や民間が行っている子育て支援サービスで代用することができます。
両親の協力が必要といっても、必ずしも皆が両親や身内の協力を得られるわけではありません。
近くに両親がいない・両親が介護や病気を抱えている・両親も現役で働いている・家族との関係性など様々な理由により協力が得られない方もいるでしょう。
そこで必要となるのが、子育て支援です。
面接時に「両親の協力が得られない」と伝えることは、自分にとって不利と感じてしまう方もいるでしょう。
また協力が得られないことで病院での就職を諦めてしまう方もいるのではないでしょうか。
職場が提供する子育て支援と自治体や民間が提供するサービスを利用することで、病院で就職を希望するママ看護師の力となってくれるでしょう。
これらのことから、面接時に子育て支援の利用を伝えることもママ看護師にとっては必要なポイントとなります。
事例紹介
ここでは、未就学児の子供を持つ私が、病院に就職する際に実際に経験した失敗談と成功例について紹介します。
失敗談
病院の面接時に、病院が取り入れている子育て支援を確認しなかった・具体的な子供の面倒方法について伝えていなかったことで、長期的な子育てと仕事のバランスに限界を感じ退職しました。
家族の協力が得られない状況のため、自治体の子育て支援(幼稚園の延長保育・病後児保育・休日保育)を利用しながら働く予定でした。
そのため、家族の協力の有無については具体的に伝えることはなく、子供の面倒は見れる状況である事だけを伝えていました。
病院が取り入れている子育て支援や対応可能な勤務形態についても確認していませんでした。
また残業という問題が出てくると思いますが、それに関しては延長保育利用することで乗り越えることができました。
パートであったため残業は少ないですが、やはり就職したばかりで仕事に慣れず残業することがありました。
延長保育は18:30まで利用可能であり、早朝保育は8:00から預けることができたため子供の送迎は夫婦で協力しながらできました。
しかし、子供の体調不良は予測することができませんでした。
未就学児の中でも特に集団生活を始めたばかりの時期は、風邪などで幼稚園や保育園などは休むことが多いとは聞いていました。
そのため、病後児保育を利用することで対応できる予定でいました。
しかし、子供が幼稚園へ入園したタイミングで病院へ就職したため、当初想定していた回数より子供の体調不良で呼び出されることや仕事を休む回数が頻回でありました。
子供自身も始めての集団生活により体力や精神的にも負担がかかり長期の療養が必要となってしまいました。
職場の方に子供の現状を説明したうえで、勤務時間や日数の短縮が可能か交渉しました。
しかし、私が希望する勤務形態では対応できないということや、このまま働き続けても職場のスタッフに迷惑かけてしますという思いから退職を選択しました。
この経験から、面接時に職場で対応できる勤務範囲の確認や子供の体調不良時の対応について伝えておく必要性があることを学びました。
また見学や面接の時点で、今後子供の事で起こるであろう内容について報告・確認することが病院側に迷惑をかけないことに繋がることを学びました。
成功例
上記の失敗談から学んだことを活かして、再就職先の面接時には、具体的な職場の子育て支援の確認や家族の協力状況を伝えることで安心して働くことができました。
履歴書には詳細まで記入することができないため、履歴書では伝えきれない子供の体調不良時の対応など具体的な内容は病院見学や面接時に伝えました。
未就学児がいることや、両親の協力は得られないが病後児保育を利用することで子供の体調不良時も対応することはできると伝えました。
しかし、子供の体調不良が長期になる場合、夫婦だけでは対応しきれないため病院側の子育て支援について確認しました。
前職で子供の長期的な療養があったこと・今後も起こる可能性があること・その際の勤務時間や日数の短縮や変更は可能であるかなど、どこまで勤務形態の変更が可能であるか具体的に確認しました。
実際に再就職した病院でも、子供の体調不良で呼び出されることや急遽休むこともありました。
しかし、事前に子供の現状や自分達のできる対応、職場の柔軟な勤務形態について双方で確認していたため、安心して働くことができました。
まとめ
・この記事では未就学児の子供を育てながら、実際に病院へ就職した自身の経験も踏まえた上で紹介させていただきました。
・履歴書を作成するうえでのポイントは志望動機と本人の希望欄の2つです。
・面接でのポイントは両親の協力の有無と子育て支援の有無の確認です。
・病院側の方針や福利厚生などにより確認する内容や、家族状況により子供のサポート体制も異なってくると思いますが参考にしていただければ幸いです。
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