臨床工学技士として病院で勤務しております。
転職を考えるタイミングは様々ですが実際に転職をする前に自分自身を振り返る必要があるとも思います。
個人的に感じた点を紹介いたします。
私が転職前に振り返ってほしいと考える点は、ずばり何かを極めている、もしくは自信をもって取り組める分野があるのかという点です。
もちろん転職先の情報収集を行うなど、よく転職サイトに記載されているようなことをすることも大事だとは思いますが、私は転職する前段階の本当に自分がほかの場所に行っても大丈夫なのかを正しく自己認識することが大事だと考えています。
転職はしたがレベルが合わず逆につらい思いをしてしまう可能性もあります。
転職に失敗してさらに転職を重ねて・・・となってしまうと本来自分がやりたかった仕事内容からかけ離れた仕事しかなくなってしまうなんてこともあり得ます。
この記事を読んでいる方には正しく転職をしてキャリアアップを目指していただきたく内容を書かせていただきました。
【私の経歴】
現在私は、臨床工学技士とて病院で勤務しております。転職は2回目となります。臨床工学技士は病院内における生命維持装置の保守点検及び操作が業務とされていますが実際のところ多岐にわたります。
臨床工学技士は血液浄化業務や人工心肺業務・人工呼吸器業務・医療機器の保守点検業務があるのですがそれ以外にも心臓カテーテル業務・内視鏡業務・オペ室業務などたくさんの業務があります。
私が病院で行っている業務は人工呼吸器業務・内視鏡業務・医療機器の保守点検業務をメインに行っております。それ以外では救急外来で重症患者が発生した際、医療機器を持って対応します。また処置が発生した際の介助を行ったりします。(チェストドレーンやメラサキュームを使用した胸水ドレナージ術など)
一般的な臨床工学技士のイメージは機械のトラブルを解消したり透析をしているイメージが強いと思いますが、機械をあまり使用しない場面でも登場します。
以前の職場では内視鏡業務を専属で行っており、比較的件数のある施設だったので経験を積むことができました。
【今の職場】
私の勤務している病院は新卒採用を積極的に行っている施設ではなく中途採用者がメインで勤務しています。
つまり他所から転職してきた人がほとんどという事です。
病院として現場として、中途採用者に求めることは即戦力であるということです。
つまり何かしらの分野に秀でている、もしくは病院や現場が求めている最低限のレベルをクリアする必要があるということです。
特に臨床工学技士は人数が看護師に比べ人数が少ないのでその傾向は顕著です。
なので私の勤務する病院では育ててもらおうと甘い考えで勤務すると痛い目にあいます。むしろ勤務初日から誰かに自分が得意な分野では教育者になることを求められます。
もちろん全ての分野を極めていなければならないというわけではないのですが、最低限何かの分野では即戦力になることを求められます。
私の職場でもすべての人がそうというわけではないのですが経験年数のわりに勉強不足で戦力的に厳しい方がいますがその方に対しての風当たりは強いです。
組織は教育する体制を整えて当たり前だとネット記事では書いていたりしますがすべての組織がその通りしているかと言われればそういうわけではないということです。
面接のときに教育体制は整えていると言いますが蓋を開けると形骸化したマニュアルが複数ある程度。肝心の先輩たちも日々の業務に忙殺され、新人教育は二の次・・・なんてことも覚悟した方がいいと思います。
【レベルをクリアできなかったら?】
もし、現場で求めている戦力になれなかったら?
私の職場ではすぐにクビ!・・・なんてことはありません。ですがどんどん周囲の目がシビアになってくるし、重要な仕事を振られることもありません。
そうなってくると周囲とぎくしゃくしてきます。
「経験年数のわりに何も知らないのね」なんて言われてしまうことも・・・
もちろん全ての職場がこうではないし、教育制度が整っている職場では再教育を施してくれる施設もあります。
ただこういう職場もあるということです。
【転職を考えるあなたへ】
全ての職場が私の勤務している病院と同じとは言いませんが近い思考で中途採用を行っているのではないかと思います。
もちろん経験年数によって求められるレベルは違ってくるので経験年数が少ない方はハードルが低いのかなと思います。
新卒で採用された施設では何もできない人間を一から育てて戦力にする覚悟で採用しています。なので入職した段階で求められるレベルというのは全く持って違います。
つまり新たな環境でスタートするとき周囲はどの程度仕事ができるのかシビアな目を持って接してきます。その厳しい環境で戦うためにあなた自身に武器が必要となるのです。
その武器が経験であり、知識であると私は考えています。周囲のシビアな目を満足させることのできる経験や知識があってこそ、その職場で輝くことができるのです。
私自身もその経験があります。
勤務して最初のころは本当に仕事ができるのかかなり疑惑の目で見られていました(笑)
その時に対応した処置が正しく行えてからちゃんと評価されるようになりました。
なので転職で失敗しないためにも転職する前に自分自身を振り返る必要があると考えるのです。
【振り返ることは?】
想像してください。もしあなたが私の職場に入職した場合。戦力としてやっていけるのか?
私にはこれがあるから大丈夫!と思っているあなたは本当にそうなのかよく考えてほしいです。その知識は本当に正しい知識なのか?誤っていないのか。経験は十分にあるのか、井の中の蛙になってしまってその分野で欠けていることに気づけていないのかもしれません。
それでも大丈夫。自信がある!というのであれば転職もいいと思います。
まだこの職場で勉強すべきことがあると思うのであればもう少し頑張ってみるのも一つだと思います。
とくに経験年数が浅い方だと「こんな仕事やる意味あるのか」なんて思う仕事がたくさんあると思いますがある程度年数がたってくると実は大事な意味合いがあることに気づけたりするので少し長い目で頑張ってみてほしいなと思います。
実際私が新卒のころはカルテの情報収集について細かく内容を収集することを求められていましたが「ここまで見る必要ないと思うし他の職種のスタッフも見ているのだからそこまで情報集める意味あるのか?」なんて思いながらいやいや仕事をしていましたが今では細かく情報を取れなんて言っています(笑)
実際問題、患者の既往歴や服用している薬剤によって検査内容が変わったりあらかじめ準備する物品が変わってきます。検査中に使用できる薬剤も禁忌のものが出てきたりします。それを責任もって把握し検査や処置に対処しないと評価されません。そもそも患者を危険にさらしてしまうリスクを回避するため非常に重要なことです。
もし私がそれを理解しないまま他の所に転職してしまっていたのなら情報収集の仕方や必要性も理解できない仕事のできないやつという評価になってしまい、その職場での居心地は非常に悪くなっていたのかもしれません。
【最後に】
全体的にネガティブで偉そうな内容となってしまいましたが、転職することは決して悪いことと思いません。
新しい環境でこそ気づけなかった発見があったり、今よりもいい待遇があったり、本当にやりたいことができるようになるかもしれません。
もちろん職場がブラックでパワハラセクハラが横行しているような職場であれば私の内容を一切無視して転職することをお勧めいたします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?転職する際に気を付けることは新しい職場の環境や待遇だけではなく、転職をする前に、自分自身の経験や知識の再確認を行うことが重要だと思います。正しく転職を行い、いいキャリアを積み上げてほしく思います。この機会に一度見直してみてはいかがでしょうか?
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