小児看護を行う上でのアセスメントと私の体験談

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#1256 2020/11/09UP
小児看護を行う上でのアセスメントと私の体験談
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私は小児病棟に配属され、看護師として働いていました。小児患者の看護は成人患者とはまた違ったポイントがあります。
子供達の看護をする上で、発達段階や患者のご両親と関係を分析することは最も重要です。
この記事では、小児看護のアセスメントのコツやポイントをまとめます。

小児病棟の看護について

私が看護師として配属されたのは、循環器の小児病棟でした。主に心臓疾患のある子供たちが入院している病棟です。
小児病棟の特徴といえば、やはり看護対象の入院患者さんが子供である、というのとでしょうか。年齢は0歳から15、16歳くらいまでが主になりますが、先天的な疾患によってはもう少し大きいお子さんも引き続き、小児科で診ることがあります。

小児看護で起こりうるトラブル

小児看護では先程述べた通り、看護対象は子供たちです。
まだ言葉もしゃべれないトイレにも行けない赤ちゃんから、元気に動き回る子供まで幅広く看護をしなければなりません。

1.ミルクの飲ませ方

小児病棟では赤ちゃんもしているのでミルクを飲ませなければなりません。ミルクを飲ませる際にも赤ちゃんの観察やアセスメントを十分に行わなければなりません。
ミルクの飲みが悪い場合、体調の観察はもちろんのこと哺乳瓶の飲み口がその赤ちゃんに合っていないのではないか、その他、ミルクの温度、哺乳瓶の角度など細かく観察する必要があります。

2.食事の介助

ミルク以外にも離乳食やつかみ食べそういった発達段階のお子さんも入院しています。1人では食べることが難しいため、食事の介助が必要になってきます。
乳幼児は一気に食べることが難しいため、子供のペースに合わせてゆっくり食べさせてあげる必要があります。
また、お椀をこぼしたりスプーンを振り回したりなどして、思わぬ事故につながらないよう、食事が終わるまで目を離さないようにしなければなりません。

3.喧嘩の勃発

子供達がもう少し大きくなってくると、今度は喧嘩の勃発が起こります。病院に入院する事は大人にとってもかなりストレスになりますよね。もちろん子供にとっても同じです。
子供の精神的なケアを考えながら、子供たちには優しく接する必要があります。しかし危険な行為は重大な怪我につながる可能性があるため、しっかりと注意することも重要です。その後は必ずフォローするようにしましょう。

4.大泣きする子供

病院によって違いますが、24時間看護の体制をとっている病院もあります。
実際、私が勤務していた病棟でも、親の付き添いは原則禁止となっていました。夕方まで一緒に過ごして、お子さんが眠った後に帰られる、といったパターンのご家庭が多かったです。
これも病院によって違いがありますが、私の勤めていた病院では、医師の許可があれば付き添い可能でした。簡易ベッドの数にも限りがあるため、全員が付き添いすることはできません。長期入院患者を優先する、規則になっていました。
親の付き添いがない場合、やはり子供たちは夜に寂しくなって泣くことがあります。それは当然のことかと思います。
ただ、1人の子供の泣き声を聞いて他の子供達もつられて泣いてしまうことがあります。そうなると連鎖反応でみんな不安になり大泣きしてしまうので、泣いている子供がいたらすぐに駆けつけるようにします。
どうしても泣いて眠れないようなら、ナースステーションにベッドを移動させてもいいか医師に確認しておくと良いでしょう。
看護師が常にそばにいることで安心して眠ってくれるお子さんもいます。

小児看護のアセスメントに大切なこと

1.子供の発達を考える

小児看護のアセスメントを行う上で大切な事は、子供の発達を考えることです。これは成人の患者の看護ともっとも違う点です。
先ほど挙げた食事1つにとっても、咀嚼能力の発達によっては硬すぎて咀嚼できない場合があります。発達段階に合わせた食事が必要になります。
また、トイレは自己申告できるのかどうかなど、日常生活面でのアセスメントがとても重要になります。

2.親とコミュニケーションをとる

子供の状態を観察しアセスメントを行う事はとても重要ですが、それと同じくらい大切なのは親とコミニケーションをとることです。
大切な我が子が入院しているというのは、親にとってとても心配なことです。親が安心して病院に子供を預けることができるようにしなければなりません。
何か心配な事はないか、医師に尋ねたいことはないか、寄り添ってあげる支援も必要となってきます。対応できない事は医師に相談し、親の疑問を出来る限り取り除くようにしましょう。
また、子供の退院後について心配されている場合もあります。子供の状態によっては容体が急変する場合もあり、自宅でどのようなことに気をつけたら良いか、赤ちゃんの薬の服用方法はなど不安な点が残らないよう丁寧に説明しましょう。
あわせて、親の体調にも留意しアセスメントすることがポイントです。

小児看護の私の体験談

小児病棟には0歳児の赤ちゃんも入院してこられます。
乳幼児期の患者さんの場合は、タイミングが合えばオムツ替えや沐浴等をご両親にお願いすることがあります。
今回、他の病院から転院してきたのは生後1日の赤ちゃんでした。NICUにしばらく入院し、状態が安定した後、一般の小児病棟へ移ってこられました。
こちらのご夫婦ははじめての赤ちゃんで、さらに生まれてすぐ赤ちゃんだけがこちらの遠く離れた病院に転院したということもあり、授乳の仕方やオムツ替えや、沐浴のやり方等を全く知らないようでした。
赤ちゃんとご両親との関係が希釈だったこと、また、赤ちゃんが退院した後のことを考えてオムツ替えや、沐浴を一度ご両親と一緒に行った方が良いということになりました。
そこで、オムツ替えや沐浴の方法を説明するための時間を作り、ご両親と一緒に行いました。
生まれてすぐ赤ちゃんと離れ離れになってしまったこともあり、初めは赤ちゃんを抱っこするだけでもギクシャクされていました。赤ちゃんは重度の心疾患であることもあり医療機器を装着していました。はじめての赤ちゃんというだけでもどうすれば良いか不安になるのに、さらに医療機器を装着しているため、どう扱って良いか不安になっておられる様子がとてもよくわかりました。
そういった様子が見られたため、ご両親が面会に来られている間は、出来るだけ赤ちゃんのお世話をご両親にしていただくようにしました。
回をこなすごとに少しずつ赤ちゃんのお世話に慣れてこられたようです。これで、退院後の生活を安心して送っていただけるようになりました。
私の病棟では、ご両親にできるだけ赤ちゃんのお世話をしてもらうことにしていました。これは、赤ちゃんのお世話に慣れる、ということだけではない効果も期待できるからです。
ご両親が赤ちゃんと触れ合うことによって、赤ちゃんの発達にもとても良い影響が与えられると考えられるからなんです。
入院は赤ちゃんにとって強いストレスがかかっています。出来る限り赤ちゃんのフォローを行いますが、やはり常にそばにいることはできません。そうなると、赤ちゃんに大切な触れ合いや語りかけなどのスキンシップがどうしても少なくなってしまいます。
スキンシップは赤ちゃんの発達にとって重要なポイントなんです。さらには、親子間の結びつきも強くなります。こういった親子のコミュニケーションもぜひアセスメントに取り入れるようにしましょう。

まとめ

これらのように、小児を看護する上で成人の患者と全く違う視点での看護が必要になってきます。
子供は成長していくため、発達段階を考えながらのアセスメントを行うことが重要なんですね。
また子供だけではなく親を含めたアセスメントを行っていかなければなりません。
親と子、両面から情報を収集、分析し看護に生かしましょう。

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