時間に追われる日々にさよならしたい?若手看護師の急性期病棟から慢性期病棟への転職のお話?

会員登録 ログイン
メニュー
#1196 2020/09/10UP
時間に追われる日々にさよならしたい?若手看護師の急性期病棟から慢性期病棟への転職のお話?
更新情報を受け取る mail このエントリーをはてなブックマークに追加
mail

看護師と聞くと激務な忙しいイメージがありますよね。実際、毎日時間に追われて働くことも稀ではありません。急性期病棟から慢性期病棟へ転職した私の経験をもとに、今回は慢性期への転職のメリットやデメリット、どんな人が向いているのか!?をお伝えします。これから就職の方はもちろん、転職や再就職に悩む皆さんの参考になればと思います。

急性期病棟から慢性期病棟へ?転職で得たもの失ったもの?

・急性期病棟とは?慢性期病棟とは?

急性期病棟とは、主に急性期疾患の治療、回復を目的とした病棟になります。 検査はもちろん、手術が必要な患者さんも入院されます。 また肺炎や感染症、急激に状態が変化する可能性のある疾患、集中的な治療が必要な場合も急性期病棟に入院されることが多いです。 重症な患者さんも多く、心電図モニターや呼吸器といった医療機器によって、気を休める間もなく常に状態を管理していかなければならない場合もあります。 慢性期病棟とは急性期を脱し、病状が比較的安定している患者さんが入院される病棟になります。再発の予防や体力の維持の他に長期にわたる治療を続ける場合もあれば、糖尿病や心疾患など持病として一生付き合っていかなければならない病気を持った患者さんが療養されている場合もあります。 急性期のように医療機器や厳密なモニター管理は必要ありません。また高齢者が多いため、治療後の退院がすぐには難しかったり、転院先に悩む社会的入院患者さんも多くおられます。

・急性期病棟から慢性期病棟へ

私の勤めていた急性期病棟は緊急の入院の受け入れもあり、とても忙しかったです。また手術後の患者さんもおられ、決められた時間にバイタルサインをとり、点滴や検査、他科受診など時間に追われて仕事をしていました。 仕事中は状態の変化に敏感に気を張る必要があり精神的にも負担が大きかったです。また緊急入院の受け入れなどもあり緊張感の強い職場でした。予定入院に加え緊急入院があった日には数時間の残業になる日も珍しくはありませんでした。また忙しい業務の中、産休や育休となると周りの目が痛く、どことなく休みにくい雰囲気があり、実際に休みをとった同僚や先輩の陰口を聞くことも度々ありました。 自身の今後のライフプランを考え急性期病棟でそのまま働き続けるのは無理があると思い、転職サイトを利用し、自宅近くの慢性期の療養型の病棟へ転職しました。 まず、慢性期病棟は急性期病棟とは時間の流れが違います。主に生活の援助が中心になります。手術や緊急の入院もありません。検査や他科の受診はありますが、急性期ほど急を要するものは少ないです。場所によって多少の差はあると思いますが、入院も予定の入院のみで毎日時間に追われることはなくなりました。 起床から就寝まで、食事や排泄、内服や予定点滴、入浴、リハビリなど毎日毎日ルーティン業務ばかりです。 急性期ほど仕事中に気を張って緊張感に包まれながら働くことは減りました。新しく学ぶことや自分の実力を発揮するというよりは、毎日患者さんに合わせて生活の援助をしているという感覚がとても強いです。急性期看護を経験した方ですと、少し物足りなく単純作業のように感じてしまうかもしれません。また、働く人の年齢層が上の方が多いです。 急性期に比べ子育て中の30代ママさんから子育てを終えた5.60代が中心となるでしょう。新卒や20代は少人数であることも多いです。転職前に感じていた女性ならではのライフプランによる休暇の取りづらさも今はほとんどありません。産休や育休取得、体調不良による急な休みにも寛大な印象があります。 私は慢性期病棟への転職で時間的な余裕および心の余裕、ワークライフバランスを得ることはできました。特に毎日毎日時間に追われて仕事が終わる、残業続きで仕事が嫌になるということは無くなりました。仕事中も自分のペースで働け、定時で上がれる事がほとんどです。ですがやはり看護師としてのやりがいは急性期ほど感じる事ができません。 看護師にしかできない仕事(看護技術の実践や術前術後管理など)よりも、どちらかというと介護よりの仕事(生活援助、排泄、リハビリなど)が大半を占めるため今後のスキルアップは難しいように感じてしまいます。特に20代で慢性期病棟へ転職した事で、看護技術や医療機器への熟知に関する不安は正直拭えずにいます。

・慢性期病棟の人間関係の実際

急性期に比べゆったりとした雰囲気の病棟が多いです。急性期病棟では職員全員が自分の仕事に手一杯で時間に追われピリピリとした雰囲気がありましたが、転職後そのような雰囲気は無くなりました。 人間関係においても時間的な余裕がある分、心の余裕が生まれ急性期に比べれば良好な方でした。 急性期では仕事中に雑談する間もなく忙しく走り回っていましたが、転職後は仕事の合間に先輩方と他愛もない会話をすることもできました。しかし働く人の年齢層は上がります。癖の強い50.60代のベテラン看護師が病棟を仕切っている場合もあり、若手看護師には居づらい環境である事もしばしばです。 特に20代で若くして慢性期や療養型などのゆったりとした病棟に転職した場合には横のつながりが無く、年配者に気を使いながら働かなければならないこともあります。

・慢性期病棟だからこその強みも

慢性期の病棟に転職してから感じた大きな強みは、在宅移行支援や退院支援により深く関わられる事です。 急性期病棟の時には入退院期間が短く、退院先も自宅が多くを占め、患者さんの在宅での姿をなかなかイメージできませんでした。 慢性期病棟では自宅の他に施設へ退院される患者さんも多く、持病を持ちながら生活する事がどのような事であるか、どういった支援が必要かを考える必要があります。退院時には訪問看護や地域の保健所、施設関係者とも連携をとり患者さんの生活を考えなければなりません。他職種と連携し患者さんにとってベストの生活とは何かを考え、適切な支援体制や補助制度へと繋げられた時には急性期とは違った看護師としてのやりがいを感じる事もありました。 高齢化の進む日本において、看護師として働きながら介護や在宅療養の分野の知識を深められることも慢性期病棟の強みの1つではないかと思います。

・慢性期病棟への転職のメリットデメリット

(私が急性期看護から慢性期看護に転職して感じたメリットデメリットです。)

<メリット>

・仕事中に時間に追われる事が少なくなり、心の余裕ができる。 ・定時で帰ることが出来る様になる。 ・患者さんに合わせた看護を展開できる。 ・ワークライフバランスがとりやすい。 ・育休産休に寛大なところが多い。 ・介護や在宅医療、訪問看護なども視野に入れた関わりができる。 ・急性期に比べ人間関係が良好な場合が多い。

<デメリット>

・急性期に比べ、患者さんも看護師も若い人が少ない。 ・ルーティン業務が多く時間の流れもゆっくりなため単純作業のように感じてしまう。 ・実力を発揮したい、スキルアップしたいという人は物足りなく感じる。 ・新卒から入職すると学びや看護実践が少なく技術不足に陥りやすいことも。(教育体制のしっかりとした病院であれば大丈夫だとは思いますが) ・生活援助、療養的な部分も多く、看護ではなく介護している気分になる。 ・残業が少ないため給与の基準も急性期に比べ低い。 以上のことから慢性期病棟が向いている人は、、、 ・ピリピリとした人間関係が苦手な人 ・時間に追われる仕事内容に疲れた人 ・家庭と仕事の両立を目指す子育て世代のママさん ・これから産休や育休の取得をしたい人 ・ワークライフバランスを大切にしたいひと ・マイペースに仕事がしたい人 ・単純作業、単調な方仕事が得意な人 ・介護についても興味がある人 ・ゆくゆくは訪問看護を目指しているという人

まとめ

いかがでしたでしょうか?同じ看護師でも場所によってその働き方は様々です。慢性期病棟への転職では急性期に比べて時間的余裕とワークライフバランスを得ることが出来るでしょう。しかし実際の転職にはそれぞれ良い面悪い面があります。今後自分がどのような働き方をしたいのか、しっかり考えた上で後悔ないように転職してください。この記事がその一助になれば幸いです。

こんな記事/動画も見られています

 

こちらの本が読まれています

意見をメールする 更新情報を受け取る

バックナンバー

 

【看護師お役立ちコラム】への応募・問合わせ

名前【必須】
電話番号
Eメール【必須】
Eメール(確認)【必須】
問合わせ・応募内容
【必須】

 

Facebook Twitter email
看護師の転職・求人。病院を動画で確認!ミスマッチを防ぎます Pagetop