訪問看護におけるアセスメントについて

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#1182 2020/08/27UP
訪問看護におけるアセスメントについて
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昨今病院の機能が変わるにつれ、看護師の活躍するステージも変化しているように思います。
病院で言えば地域包括ケア病床、介護療養型病床が廃止になり介護医療院になるなど変化がありました。
2025年には団塊の世代による超高齢化社会が迫ってきており、医療だけでなく介護や福祉分野の連携を問われてきています。
そのような中でも注目を集めている訪問看護のアセスメントに注目して考えていきたいと思います。

訪問看護師 とは英語でvisiting nurse と呼ぶようですが最近になり訪問看護の事業所が増えてきました。
病院のみでなく特養がある社会福祉法人や、株式会社により営利法人、npoによる事業所などあります。
訪問看護にも住宅型老人ホームな施設訪問メインとする会社もあり思い描いていた訪問看護と違うなど感じる部分もあると思われます。
しかし、看護師としてアセスメントする力は求められますので、実体験を織り混ぜながら説明していきたいと思います。

病院での看護師の一日の流れは電子カルテで、まず情報収集行い、一日の担当する患者様のケアや治療をチームで協力し行っていきます。
入院中の患者様は自宅と違うので生活環境が違うので、高齢者であればせん妄など出る可能性があります。
治療の為抑制する機会も出てくる可能性があります。
また整形外科などの手術後や回復期にリハビリなど看護することもあります。
治療から回復し在宅や老健施設などに変える際に、その人の生活や家族などのマンパワー、社会資源、本人の意思や力を他職種が連携し支えていきます。
そこで、在宅の要となる訪問看護の支援がキーポイントとなります。
私自身が在宅と考える施設や実際の在宅を知った上ではやはり看護師もアセスメントや発言力は強く、また利用者家族に安心感を与え生活を支えるキーマンになっていると確証できました。


また、施設系(デイサービス、ショートステイ、小規模多機能、かんたき、老健、特養、グループホーム、サ高住、有料老人ホームなど)
でも看護師は必要とされていますが、老健以外は少ない看護師の配置により看護師のアセスメントも重要となり判断力も問われる部分もだと思います。
そのなかでも在宅に密着している訪問看護師はよりアセスメントや能力や、看護師以外にもよりコミュニケーションやリハビリテーションに長けたかたほど向いているとも思えます。
もちろん病院で学び経験して来たことが在宅看護では即戦力として活かせることができると思います。
しかし、医療から生活の場に移ったとたん、患者様から対象が利用者様に変わります。
患者様が病院がアウェイであったように、訪問看護師が在宅へ訪問し、アウェイの立場になります。
初めて訪問しご自宅に上がり生活環境を知ることは病院ではなかったことではないでしょうか?
すでに転院や入院時に出来上がった看護サマリーを見て家族構成や家での生活、adl、既往歴など知り対応されると思います。

しかし、訪問看護として介入してアセスメントするポイントは訪問する度に利用者の情報を集めてその都度アップデートしていくことです。
いくら本人が話をしたがらなくてもコミュニケーションの中でたわいのないことから本人の気持ちを受け取ったり、その事を支えている家族の方々と共有することで信頼関係に繋がっていくと思います。
病院では関わる短い時間から1人1人から病気や体調に関することをフィジカルアセスメントし治療から体調回復も為役立てていきます。
訪問看護師の場合は急性期を抜けて自分の体の状態や、病気と向き合いながら生活していく為に関わる時間も長いためいつもは、違うと言う小さな変化を見抜く力が必要になってくると思います。

では私の出来事を事例に進めていきたいと思います。

実際に在宅への訪問しその環境は様々です。
長男が100才近い父親を手厚く介護している家族もいれば、夫に先立たれて認知症を患い猫屋敷で独居生活されている方など様々です。
またサ高住など介護職員や看護職員が常駐している施設は初めから環境が整っているため、生活においては満たされていることが多いです。
しかし、呼吸器をつけている利用者のかたや、胃ろうを造設している方々など介護度が高い利用者の方々も多いなど実情があります。
またその地域により在宅専門の医師により看とりも行っている場合もあり、病院がついの住みかであった過去から現在変わってきていると思われます。
それは自分の家で最期を過ごしたいというニーズも高く、それを支援する体制が現在できているという現れにもなります。
バックアップできている事業所であれば看護師も安心し利用者様家族全体を支えていくことができる、働く側にも安心を得ることができます。
しかし、施設によってマンパワーが足りなかったり知識不足などで患者様を支えていくには不安である箇所も見受けられます。
そのような施設には訪問看護師が助言やアドバイスすることで事故防止や健康の保持に役立っていく目的だと言えます。
訪問看護には精神科や小児科の訪問看護もあり、子どもからお年寄りまでという幅広いくくりがあります。
現在医療の発達により障害を抱えていても人工呼吸器や経管栄養を行いながら生活されている児童やその家族、統合失調症など精神疾患を抱えていながらでもその人らしく生活続けて行けるよう支援する役割も任せられています。
このように看護師という仕事はそれぞれの歩んできた、学んできたキャリアを全て活かせることができる仕事だと思います。
アセスメントについてはそれぞれ専門性もあり、学び続けることが基本となると思いますが病院と違い伸ばすことできる分野だと考えます。
また訪問看護師として看とりへの介入は避けて通れないと思われます。
施設への訪問看護での看とり、在宅での看とりそれぞれ家族により考えかたが違うこともあります。
普段面会に来ていない家人や理解力が乏しい家族にとっては急変時パニックを起こすこともあり、その際は冷静に本人の意思を主治医と連携し行っていく必要があります。
在宅で介護によりつきっきりになるご家族もおられる為、介護疲れ等ないか判断し関わっていく必要があります。
ケアマネージャーとの連携も密に行い報告連絡相談を行う必要があります。また利用者様の担当医である病院やクリニックなど同様に関わり早期発見、早期対応する必要が訪問看護師に問われています。
5感を使いいつもと違う変化に気づくことはスタッフ1人ではできません。
看護師のみならずpt、ot、st、ケアマネージャー、主治医等情報を共有し1人を全員で支えていくという構図になっています。
地域包括ケアという言葉があるように地域全体が守る、そのような中心的な役割を看護師が担っているということになります。
これらの内容から訪問看護のアセスメントは多岐に渡るということを知って頂けたでしょうか。

身体へのアセスメントのコツなど病院勤務で培ってきたものを在宅でのそのまま活かせると思います。
そこに生活のアセスメント能力やadl、iadlなどの買い物、金銭管理、移動手段、家族との関係性など全体像を把握することが求められます。
医療とは違いその人らしく生活を支えることが訪問看護師へ求められています。介護や福祉へ関心を持ち、また認知症ケアなど高齢者看護への理解を深めコミュニケーション能力や介入の仕方なども学ぶことで在宅看護で活かされていくと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。
在宅におけるアセスメントは病棟看護と違い多岐に渡ります。
今まで病気や入院中においての看護がメインだったとしても訪問看護師として勤務する際は戦力には変わりありません。
プラスαで生活や社会資源などの様々な情報を集めることで、生き方や考えなど見えて来ることもあると思います。
これらを通して訪問看護関心が出たり、参考になれば幸いです。

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