転職するにあたり、療養病棟で働いて、よかったこと・困ったこと。

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#1172 2020/08/17UP
転職するにあたり、療養病棟で働いて、よかったこと・困ったこと。
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あまり、スポットの当たらない病棟なので、転職を希望していても、あまりイメージがつきにくい療養病棟。療養病棟について、もっとわかってもらうため、自身の経験をもとに、伝えていければねと思いました。

療養病棟で働いて、よかったこと・困ったことについて、お話ししていきたいとおもいます。まず、療養病棟とはどういうところかを、お話ししていきたいと思います。療養病棟は、比較的重度の要介護者に対し、充実した医療処置とリハビリを提供すしています。医療処置に対応しています。長期にわたる療養が可能で、食事や排せつなど日常生活上の介護、医療的なケアやリハビリテーションなどのサービスを提供しています。ターミナルケアや看取りの対応も可能で、患者さんの半数はほぼ、寝たきりなんてこともあるのが、現状です。

あまり、花形病棟ではないので、イメージも持ちにくいのではないでしょうか。積極的なリハビリも行っていないので、もしかしたら、暗いイメージも持たれているかもしれません。
ですが、案外そうでもないものですよ。
廃用症候群や、拘縮予防のリハビリも行っています。それに、半数は寝たきりですが、時間をきめて、車椅子に乗ってもらっています。寝たきりだと、体内リズムもくずれてしまって、夜起きて昼に寝るといった昼夜逆転に繋がるリスクもありますから、生活リズムを整えるため、離床を促しているのです。

普段は、刺激が足りないため、反応が全くない方もいます。しかし、車椅子に乗せる時間を増やしていくことで、刺激が増えて、徐々に口元が動いたり、目で追いかけてくれたり、頷いてくれてり…といった嬉しい変化も見られました。
少しずつ、意思表示ができるようになったら、良いことばかりではありません。拒否も、激しくなります。(笑)
車椅子に乗ろうと、身体を起こそうとしたら、手で払い避けられたことがありました…本当に、驚きましたね。今までは、こちらのなすがまま車椅子に乗せられていたのに、乗りたくない!と自分から身体を使って一生懸命意思表示をしてくれたのです。
もしかしたら、これまでもずっと車椅子にのるのは、嫌だったのかもしれませんね。そうとは、知らず変化に喜んでいてばかりの私たちは、患者さんの気持ちを汲み取るのに、失敗してしまいましたね。ここは、反省しなければ、なりませんね。
それに、レクリエーションもたくさん行っていますよ。折り紙、風船バレー、音楽療法、カラオケ、体操、ときにはおやつ作りもやってました。はじめに見たときは、驚きましたがね。え!おやつ作るの?作れるの?!と偏見で見てしまってましたね。
案外、うまいもので、片麻痺なのに泡立て器をうまいこと扱ったり口で加えたり…と感心でしたね。
左手で包丁やフォークを扱う方もたくさんで、とても、上手なんですよね。作ったあとは、みんなで楽しく宴会になりますね。
一応、レクリエーションの時間は決まっていて、いつまでもやっている訳ではないのですが、楽しくていつも時間延長してしまってましたね。

どうですか?案外、楽しい病棟だと思いませんか?
個人的な意見ですが、急性期では患者さんを治療して退院してもらう。療養病棟などの慢性期では、側に寄り添って生活を送ってもらう。という分け方をしてます。
まあ、それだけではないですが、大まかに分ければこういう感じではないでしょうか。

やはり、看護師になった以上は、スキルアップや治療に関する看護をしたいと思う人も多いとおもいます。療養病棟はある程度年数を経験した看護師が転職するのに、おすすめだとおもいます。療養病棟は自分で何かを訴えることの出来ない患者さまが多いので、採血データや汗・顔色・痰の性状・排泄の状況などなどから異常や訴えを汲み取らなければなりません。自分で言える方が多くないので、常に観察をして、アセスメントしなければいけない病棟だと思っています。ですので、ある程度経験を積んできた看護師のほうが、想いや訴えに気づきやすいのだと思います。
だからといって、経験の浅い看護師には向いていないという訳ではないので、ご安心ください。経験が数年しかなくても、転職を考えている方もいるでしょう。大丈夫です、患者さんに接しているうちに、自然と理解できて気づくようになってくるものですから。ですが、やっぱり経験も大切で、血液データから異常を汲み取ることは、自身の努力が必要ですね。どの数値が悪ければ、どういう症状が出るとか、症状が悪くなるとどうなるのか…ということを学ばなければなりません。
一つ、言わせてください。
楽がしたいから、療養病棟に転職したい。なんていう方は、長く続きませんよ。確かに、医療的なものは少なく負担も、ありませんが、身体的な負担は大きいですから、甘くみていたら、後悔します。それくらい、療養病棟へ転職を希望する方は、志を高く持っている方々がおおいのです。
なぜならば、先にも書いたとおり、療養病棟は患者さん生活に寄り添う場だからです。多くの方は1度入院すると、亡くなるまで退院はできません。そういったなかで、いかに生活を豊かにしてもらうか、ということを考えて看護をしているのです。
クオリティ・オブ・ライフ(quality of life、QOL)です。
QOLは、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことをいい、人がどれだけ人らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということをを表しています。まさに、療養病棟ではQOLが、大切になってくると思っています。
私は、療養病棟はターミナル病棟のようだと思っています。何を勝手に!!と思われる方もいるでしょう。ですので、個人的な意見として、寛大な気持ちで聞いてほしいとおもいます。
療養病棟で、満足な生活を送ってほしいとおもっています。最期まで悔いのない人生・生活を送っていただけるよう、サポートをするのが、私たちの役目だと思っております。療養病棟での主役は患者さんです。患者さんを引き立てるために、看護師が何をするのかを考えていくことが、療養病棟での看護だです。患者さんに、素晴らしい人生を、送ってもらうために、必要な病棟なのです。
しかし、ここ何年かで、介護報酬の改定により、廃止の働きが出ているのが悩みのタネであります。
廃止してしまえば、多くの患者さんや家族さんが困るでしょう。路頭に迷って生活ができなくなってしまう、心配もあります。そこで、介護医療院という施設もあり、いろいろな対策がなされているようです。
これで、皆さん一安心ですね。

さて、いかがでしたでしょうか。
あまりスポットの当たらない、介護療養病棟についての仕事について、お話しさせていただきました。少しは、イメージがつきいたでしょうか?他にも、介護職員と一緒になって、お風呂や排泄介助もします。仮に、医療に自信のない看護師であっても、気持ちがあれば、自信をもって働くことが出来るとおもいます。

比較的、施設と近いものがありますが、施設との違いはやはり病院であることですね。何かあれば、医師も看護師もいるので、素早い対応ができるということが大きな違いだとおもいます。
施設だからダメだとかではなく、そこは考え方次第ですね。
やはり、病院では自然な形の死は迎えられないので、施設を選ぶ方もいます。どちらも、素晴らしいものになるよう、情報提供をし合っている病院と施設があるくらいですから。
こういった機関が増えていくと、いいと思っています。

最後になりましまが、私の経験したことをお話しさせていただきました。療養病棟は患者さんの生活に寄り添って最期まで一緒に過ごせることが素敵なところだとおもっています。反対に、困ったことは、訴えることが少ない患者さんがおおいので、自身のアセスメント能力が必要となります。
療養病棟で働いてみたいと思っている方にとって、参考になれば、嬉しく思います。

まとめ

結論として、私が何が言いたかったのかといいますと、療養病棟は患者さんの生活に寄り添って最期まで一緒に過ごせることが素敵なところだとおもっています。反対に、困ったことは、訴えることが少ない患者さんがおおいので、自身のアセスメント能力が必要となります。技術よりも、人間らしさが大切になる病棟です。

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