私は、一般の大学を卒業してから、一般の企業に就職しました。そこで様々なことを経験し、結局は脱サラしました。幼馴染の影響を受け、医療の道を歩むことを決意し、遅咲きですが、看護学校に通い、今では看護師として病院で働いています。
社会人を辞めてから看護師になる方法は一体どうすればいいの?
看護師になりたいけど、どうしたらいいのか?男だけど大丈夫なのか?など様々な疑問や不安があると思います。また、新しい道を歩むということは、今の生活を捨てることにもなるので、それなりの覚悟と勇気が必要になってきます。私の経験談を記載していきたいと思いますので、背中を押してほしいと思う人は読んでいただけると嬉しいです。
①私が仕事を辞めた理由:
私は、4年大学の商学部商学科を卒業しました。3年の時に、特にやりたいことを見つけれるわけでなく、入りたい会社もあるわけではありませんでした。私の幼馴染は医学部に通っており、実家も開業医です。その為、私が大学4年の時も、医学部は6年生なので、ともにつるんで遊んでいました。そんな中、周囲がどんどん就職を内定させている状況で、さすがに決めなければならないという思いがあり、ゼミの教授がすすめる会社を受けて、内定をもらいました。きちんと自分のやりたいことを選択していれば、今でも続けていたと思います。就職が内定し、卒業を迎えるとともに生活は、ガラッと変わりました。新社会人として、地元を離れ、初めての一人暮らしならともかく、2DKに先輩と二人暮らしがスタートだったのです。そこでは、電気代、水道代全て割り勘ですし、先輩がお風呂やトイレなど優先なので、生活自体がストレスとなっていました。当時は、サービス残業なども当たり前でしたから、朝の6時から夜の23時まで仕事がつづくことは普通でした。そんな生活が続く中、ストレスと疲労で車をぶつけてしましました。その時に他の同僚や、同級生に話を聞くと、自分の働いている環境が劣悪だったことに気が付かされます。上司にそのことを相談したら、「俺の時代はもっと大変だった。このくらいのことできついっといって仕事が務まるか。」でした。しばらく、頑張ってみたものの、休日出勤などもあり、納得いかなかったので、先を考えずに会社を辞めてしまいました。
②私が看護師を目指したきっかけ:
仕事を辞めて、また幼馴染たちと遊ぶようになりました。彼は留年したため、2年遅れての卒業となりましたが、その間は私も一緒に遊んでいました。このような時間が続くのだろうと思い、アルバイトと実家暮らしで生計を経てていましたが、医学部の国家試験の年は国家試験の勉強があるため、ほとんど遊ぶことがなくなりました。そんな中、大学4年の時に体感した「自分だけが取り残されている」という感じが蘇ってきました。卒業し、国家試験に合格した彼らは、医師として社会の確立された仕事をするわけです。でも私はこのままでは、ただのパラサイトです。そんな中、幼馴染より「このままアルバイトをしてるくらいなら、病院で働いてみたら?男の人って結構病院で勤めてるよ。」と言われました。その言葉に導かれるように、ハローワークに行くと、補助看護師としての募集がありました。地元の病院であったので、ダメもとで面接に行くと、院長先生に気に入られ採用となりました。
③看護師になるまでの過程:
勤務先は地元の外科病院の補助看護師といって介護士みたいなポジションでした。19床の個人医院でしたが、そこでは、人員不足な為、さまざまな経験をさせていただきました。患者さんの世話をすることの大変さや、やりがい、感謝される仕事の実感をまじかで受けることで、次第にやりがいを感じるようになりました。そんな時、院長先生より、院長室に呼ばれました。私は何かしたのかと思い、院長室の扉をたたきました。すると院長が、学校のチラシを持っていて、私に「男が、この先この仕事で、生涯暮らしていくのは大変だから、学校に行ってみてはどうかな?」という事でした。当時、その先生は医師会の理事をやっており、学校にも精通していました。私は、行きたいという気持ちはありましたが、入学金や授業料、学生である間の生活費など、少ししか貯金していなかったので不可能な話だと思いました。しかし院長先生に相談すると「働きながら学校に通うといいよ。ちゃんとお給料もはらうし、授業に行く前と、授業が終わった後に勤務してくれれば問題はないよ。」といわれたので、看護学校に行くことを決意しました。
④実際の看護学校:
私は准看護師専門学校から通いました。私の行った学校は、高等専門学校だったので、中学を卒業したばかりの学生から、50代の学生まで、驚くほど幅広い年齢の学生が通っていました。勤労学生も多く、全体の半分以上が、医師会の病院や個人クリニックに所属しながら通学している人が多かったです。全く未知の分野ですので、あらかじめ勉強しておくことはありませんでした。全て一からのスタートだったので、勉強に自信がない方でも、やる気が、全ての結果に左右されます。数学や英語などは入試に必要なだけで、学校の授業には必要ありませんでした。全く新しい学問は、私にとっては新鮮で、病院で勤務している内容や疾患についての学問が出ると、このような原理で病気はなりたっているのかと思うほどでした。看護学校で大変なことは実習だといいますが、社会人を経験した私にとっては実習はさほど大変なことはありませんでした。実習先に病院に行って、疾患を持った患者さんを受け持ち、その患者さんにケアしたい内容をプランニングします。そのあとは行動計画を立てて、自分が思っているケアを展開し、上手くいったこと・行かなかったこと、その原因などをまとめるだけです。そこに看護のプロセスっであったり、患者さんの背景や疾病の特殊性が入ってきます。他の学生では寝ずに頑張っていた人もいましたが、社会人でプレゼンテーションをしていた私にとっては、そんなに難しい内容ではありませんでした。
⑤卒業と進路:
准看護学校は2年過程でした。授業料も、安く、病院に所属していればきちんと賃金が支払われるので、生活にも全く問題はありませんでした。私は車とバイクを所持していましたが、余裕で所持できるくらいのお給料は頂いていました。卒業間近になり、看護師の専門学校に進学するか、就職するかを選択することになります。方法は至ってシンプルです。進学したい学校を受験するか、そのまま既存の病院に就職するかです。全体の8割は進学を選びます。私も院長先生と相談し、看護師専門学校にいくことを決意しました。そこでも受験がありますが、試験は看護学と面接です。実習の成績なども加味されるので、授業を真面目に受け、勉学も怠っていなければ、どこかには受かります。そこで私は、2年で行く看護学校と3年で働きながら通学する看護学校があったのですが、お金の関係もあるので、後者を選択しました。
⑥正看護師専門学校:
准看護師専門学校とは違い、学習する内容に専門性が多く出てきます。今までは疾患について、知っていれば良かったのですが、正看護師の学校はアセスメントが必要になってきます。疾患に対して、ケアするだけでなく、エビデンスが必要になってきます。なんとなくこれでいいは通用しません。根拠が必要になってきます。この根拠を見つけることがとても時間がかかるし、専門的な教科書などを購入しなければ、学習できない内容もありました。本当に様々な本を買いました。3年間はあっと言うまでした。私は学生生活で、高度救命救急センターに興味をもちましたので、東京へ上京することを決意し、都内の大学病院の高度救命救急センターで働いています。
⑦まとめ:
社会人から看護師になることは決して難しいことではありません。大学を出ているのであれば、看護大学に編入することも出来ます。当時の私はそれを知らなかったので、准看護師から正看護師へと進み、28歳で看護師になりました。しかしその遠回りの経験は決して無駄ではなかったと思いますし、多くの医療界の友人が出来ました。今社会人として、看護師になることを悩んでいるならば、是非その思いを行動に移してみてください。看護師になりたいと思ったことが、きっかけなのです。お金などがあまりなくても学校に行く方法も沢山あります。(奨学金制度)まずは看護学校に問い合わせて、どのような学生が通っているのか、医師会は学生を支援しているのかを調べてみるのもいいと思います。様々な方法で看護師になる夢をかなえることが出来ますよ。今現在私は、この仕事についてよかったと思います。
まとめ
社会人から看護師になる方法を、自分の体験談を踏まえて、記載させていただきました。看護師とは決してハードルの高いものではありません。やる気があれば、専門学校・短期大学・大学と選ぶことが出来ますし、卒業して国家試験に受かれば、どのパターンでも看護師のライセンスを獲得することが出来ます。なりたいという気持ちがあるなら、まずは看護学校に、相談してみるのも手のひとつです。是非これをきっかけに夢をかなえてください。
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